たった一度のヘマで路頭に迷うんだよ俺達はっ(プロの仕事について考える その2)

いいかよ貧太くんっ。キミ等がバツわるそうに電話切ったアトで、俺達は脂まみれになって駆けずり回るんだ。アチコチに頭下げて回るんだっ。 作家が原稿オトしても、俺達が本オトすわけにはいかねえんだよ。そんなコトが一度でもあれば、俺達のクビなんざ簡単に飛ぶんだ。たった一度のヘマで路頭に迷うんだよ俺達はっ。 学生気分の抜けないお前らと違って…そういう責任を背負ってるんだ社会人ってのはっ。 …

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プロの気概(プロの仕事について考える その1)

プロの仕事について考えてみたい。全4回シリーズでエントリーする。 作家は誰しも納得づくの作品を発表しているワケではありません。無限に時間がかけられるなら誰でも傑作が描けますが、我々は限られた期限に完成度をあげなければなりません。 気に入らない線や描き直したい構図もありますっ。もっといいセリフやオチも浮かびますっ。しかし〆切を守るために、それらを時に切り捨ててゆくのがプロ…

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問われる危機管理能力

護衛艦「くらま」関門海峡で韓国貨物船と衝突、炎上する事故が起きた。 「くらま」の船首部分と、韓国貨物船「カリナ・スター」の右舷部分が衝突し、両船で火災が発生した。「くらま」はしばらく自力航行できずに漂流したけれど、北九州市消防局や海上保安庁の消防艇などの消火活動もあって、なんとか火災を消しとめ、自力航行で帰った。 衝突現場は関門橋のほぼ真下で、「くらま」は瀬戸内海方面か…

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こころのてざわり

今日は少し趣向を変えて・・・ こころのてざわり こころって どんなかたちをしているの やっぱり ハート?  それとも まんまる? こころって できたての ゆでたまご あかちゃんを みてごらん あのまんまだよ つるつるで ほかほかで ぷにょぷにょしてる  だから 冷ましたらいけないよ 暖かくしてあげられなくな…

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国会探査衛星

ようやく国会が開かれた。鳩山首相の所信表明演説が行われたけれど、内容その他については後日に譲る。 演説中は、民主党からの喝采と自民党からヤジが乱れ飛んでいたそうだけれど、有権者の中には、そんなのは見たくもないと思う方も多いと思う。 所信表明演説に対する代表質問は28日から行われるけれど、民主党からは質問はしないという。経済政策や外交その他、問題は山積している。民主党の政…

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政権の刀鍛冶

  民主党への追い風はまだ続いているようだ。 昨日行われた、参院補選で、民主が二勝し、民主党の参院議員は115人となった。民主党単独での過半数122まであと7議席。民主党系会派「民主党・新緑風会・国民新・日本」では議席数は120となり、過半数まであと1議席。ほとんど勝負あり、と言っていい。 先の衆院選で自民党が受けた傷は相当に深く、碌な選挙戦にならなかったようだ。このままだ…

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軍曹さん、右巻き、右巻きですぅ

   クルル「奴らを倒すには、近づいていって、引っ張って伸ばしてぇ、逆に巻けばいいんだぜぇ。」 タママ「軍曹さん、大丈夫ですか。」 ケロロ「あ、ゲロ、吾輩一体…」 タママ「敵性宇宙人のソフトグロンに、取りつかれてたんです。」 ケロロ「ソ、ソフトグロン?」 タママ「こいつらは、み~んな、左巻き。それがパワーの源なんです。だから右巻きに変えちゃえば、やっつけれるんですぅ。」 タママ「軍…

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マエストロ鳩山 ただいま音あわせ中

  「・・・ある意味でのコンダクター的な役割だと思います。皆が一番いい音色を出せるように努力する。そのハーモニーが国民皆さんに政治が変わったなというイメージを持っていただける。一番大事なことは、それぞれの大臣が大臣としての仕事が一番やりやすい環境をつくっていく。そして、それを全体として、ハーモニーがとれるように指揮をしていくこと。・・・」 鳩山首相 於:19日のぶら下がり取材 19…

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与那国島にOTECプラントを

「アジア諸国と連携していく情勢のなかで、いたずらに隣国を刺激する政策はどうかと思う」 北沢俊美防衛相 北沢防衛相は、麻生前政権下で検討が進められていた、与那国島への陸自配備を撤回する方針を表明した。 元々、これは、近年東シナ海に出没する中国海軍の活動に対する牽制の意味合いがあったのだけれど、これを撤回する、ということは、自由に活動していいよと半ば知らせたに等しい。 …

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本能寺は参議院(今の政局について 後編)

『私は最悪の民主政治でも、最良の専制政治にまさると思っている。』 ヤン・ウェンリー 政策一元化による「独裁国家」の危険を孕む現体制にあって、首相が指導力を発揮せずに「漂う」ことによって、逆に民主制が保たれているかもしれない、という見方が事実であれば、相当に皮肉な現実ではある。 鳩山内閣で、閣僚が好き勝手に発言していて、閣内不一致でバラバラだ、とはよく指摘されることだけれど、…

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ファンドを組まない政治(今の政局について 前編)

「国会で多数の議席をいただいた政権党が、立法府でイニシアチブを取るだけではなく、内閣も組織する。あえて言えば、立法権と行政権の両方を預かる。そして4年間のなかでその結果を、次の選挙で国民の皆さんに審判をいただく、そういうかたちの鳩山政権が誕生したことによって、これまでとは全く風景の違う政治の姿になった」     菅副総理 於:10/9 連合結成20周年レセプション   国会で多…

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何に対するモラトリアムか

亀井金融大臣の「モラトリアム法案」が、金融機関に大きな衝撃を与えている。 モラトリアム法案の詳細は、まだ発表されていないけれど、「貸し渋り・貸しはがし対策法案として、中小企業向け融資の元本返済を、4~5年程度に猶予する線で提出されるようだ。 勿論、こんな法案が通ってしまえば、銀行の融資査定はうんと厳しくなって、逆に貸し渋りが加速するだろうし、新規に借りたい人がいたとしても、借り…

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鳩箱の底に残るもの

  「たいしたものだと思う。今まではこんなことなかったですから、こういうことを初めてやったということは国民の皆さんが評価をしていただきたいことだと思います」 鳩山首相 於:7日夕方の定例記者会見 09年度補正予算の削減額がようやく3兆円に届く見通しとなった。まだ、補正予算を少し削ったくらいで自画自賛できるのならば、IMFの専務理事をして、人類の歴史上最大の貢献だと言わしめた、日本の…

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情報管理についての雑考

  今日は、日比野庵メルマガの2009.09.01配信記事を御紹介いたします。 今の時代は、確かに情報に溢れています。しかも爆発的に増大する一方です。しかしながら、その情報そのもののの精査、ということになると、私には、まだまだ不十分といいますか、あまり意識されていないように思うのです。 「情報」を辞書で引くと、次のように定義されています。 ・じょうほう [情報] …

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そこのけ そこのけ シズカが通る

「結構、封建的なことをやっているのだね、あなたたちは。もう、全部オープンにいかないとだめだよ」 亀井静香金融大臣 於:9月29日定例会見 亀井金融大臣が元気だ。ともすれば、鳩山首相よりも目立っているかもしれない、閣僚たちの中でも、とりわけその、過激ともいえる発言で物議を醸している。 「日本で家族間の殺人事件が増えているのは(企業が)人間を人間として扱わなくなったためだ」発…

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善き祭り 悪しき祭り(S.A.C.について考える 最終回)

  「志」が善きものであれば、いいけれど、悪しきものであった場合は困ったことになる。ましてや、それが、大きな共感を呼ぶものであった場合、その被害は計り知れない。 思想レイヤーは、考えが中心のレイヤーだから、互いを結ぶ縁のインフラが整えば整うほど、相互交流の結果、似たもの同士が、その考えをもとにした極をつくる。 その極には、善き極も、悪しき極もあって、一旦、極となってしまった…

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共感力がスタンド・アローン・コンプレックスを生む(S.A.C.について考える その10)

  昨今、ネットでの呼びかけに端を発したちょっとした運動、所謂「祭り」が度々行われるようになってきたけれど、あれだって、一種のスタンド・アローン・コンプレックスだと言っていい。 祭りは、その為の参入障壁が低ければ低いほど起こり易い。参加する人の時間と空間をなるべく制約しなければしないほど、祭りの参加者は増えてゆく。 何時でも、何処でも、誰でも参加できて、お金も掛からず、ど…

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そして、スタンド・アローン・コンプレックスへ(S.A.C.について考える その9)

  特に、今の日本のように、人口が一億人、小選挙区でも何十万人といる大国ともなると、一つの政党が下位レイヤーに直接働きかけることは、非常に難しくなっている現実がある。   戸別訪問はもとより、ハガキ一枚出すのだって、10万人に出せば、600万円もかかってしまう。民主主義のコストは政党だけでは賄いきれない。 有権者が増えれば増えるほど、民主主義のコストは人数分だけ増大するから…

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増大する上位レイヤー(S.A.C.について考える その8)

  これまで見てきたように、民主選挙においては、有権者は誰でも一人一票を持っていて、自分の自由意思によって、投票するのだけれど、その投票をするための基礎情報を得るレイヤーが各々異なっている、またはその受信頻度や受信する情報量が人によって様々に異なっているという現実がある。 だから、公平な選挙を行う為には、必要な情報を過不足なく、平等に伝えておく必要があるのだけれど、現在の公職選挙…

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下位レイヤーに伝達する方法(S.A.C.について考える その7)

  日本で生活する限り、望みさえすれば、どの縁起レイヤーにも自由に行き来できるといったけれど、逆に言えば、望むことがなければ、どの層にもアクセスしないことだってできる。 もう少し正確に言えば、自分の好む情報にのみアクセスして、それ以外の情報は受信しない、という選択だって可能。 これは、人の自由意思に関わる問題でもあって、強制できる類のものではないのだけれど、そのハードルを低…

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縁起の糸は何で出来ているか(S.A.C.について考える その6)

縁起のレイヤーの糸とは具体的に何かというと、もちろん、それは情報伝達手段になる。 人間の五感によって検知できるものであれば、それは何でもいいのだけれど、情報の伝達量と伝達速度、及び、その客観性を考えると、第一に視覚情報、次に聴覚情報で殆ど全ては事足りる。 臭覚、味覚、触覚によって認識できる情報は、あまり縁起の糸には成り難い。なぜかというと、それらは、今の段階では、そのま…

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生活第一という前提(S.A.C.について考える その5)

人間は互いに、同じ国、同じ社会の中で生きているように見えて、その実、縁の繋がりという観点でみると、全く違った世界の中で生きている。 そうした異なった縁起レイヤーをメインの活動レイヤーとして生きている人が、政治に対して、投票をしようとすると、まずは、自分が生きている世界を基準に考えるだろう。 つまり、自らのメインの活動レイヤーを強化し、手当てしてくれる政策を望むだろうとい…

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メインレイヤーは何処か(S.A.C.について考える その4)

  人はひとりでは生きていけない。必ず誰かと、何らかの縁を持って生きている。生まれるその瞬間には、もう両親と深い縁で結ばれている。 国民は、日々の生活の中で、縁起が結ぶ社会の中で、どれかのレイヤーといつも接続していて、相互に情報交換をしている。多かれ少なかれ、殆どの人は各レイヤーになんらかの形で、存在もしくは接続状態にある。 だけど、実際のところ、全てのレイヤーを活性化させ…

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国家とは縁起のレイヤーを保持するための管理人(S.A.C.について考える その3)

  政権交代が行われはしたのだけれど、与党民主党の正体が明らかになるにつれ、世論にも動揺が走っている。既存メディアはまだ平静を保っているほうだけれど、ネットと中心とした世論は沸騰してる。 以前、社会を構成する見方のひとつとして「縁起のレイヤー」という概念を述べたことがある。 縁起のレイヤーとは、場の理論を下敷きとした、社会を人と人との縁の繋がりによる場で出来ているという見方…

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献金という名の民意(S.A.C.について考える その2)

   ただ、今後のことを考えると、もっと直接的な支援に切り替える時期にきているように思う。たとえば、有志から小額の個人献金を、これぞという政治家に行なうとか。 メッセージカードや花束を送ったり、書籍を購入して祭りにしたら、勿論その気持ちは関係者に十分伝わるけれど、そこから先の広がりに欠ける。 いくら売り上げランキング一位にしたところで、マスコミが大々的に取り上げ続けなけれ…

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本購入祭りは、ポジティブな世論調査(S.A.C.について考える その1)

  「この世界に不満があるなら自分を変えろ!  それができなければ目を閉じ、耳をふさぎじっとしていろ。」 草薙素子 中川元財務大臣の本を購入しようとか、供花を贈ろうという祭りが始まっているようだ。 これは、2ちゃんねるやMIXIといったネット掲示板を中心に広くユーザーに呼び掛けて、その趣旨に賛同した人が自主的に行うもので、最近では大分人口に膾炙してきた感がある。 特に…

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十勝の黄班堕つ

  言葉にならない。中川昭一元財務相の突然の訃報。謹んでお悔やみ申し上げます。 それにしても、あまりにも残念でならない。まだまだこれからの逸材だったはず。 昨年のIMFへの1000億ドルの貸付をはじめとして、昨年の経済危機に対応した手腕は高く評価されていた。返す返すも残念。 麻生前総理も相当ショックを受けていたようで、インタビューの受け答えにも失望の色がありありと浮か…

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加速するその痛みから(鳩山政権をポジティブに眺めてみる 最終回)

  今のままでいけば、年末に向かって世相は益々暗さを増す。痛みは加速する。太陽は天の岩戸に隠れ、世界から光が無くなってゆく。 だけど、「友愛社会の理想的前提」のエントリーでも指摘したように、「友愛」には、経済成長は必ずしも必要としないから、友愛と言い続ける限り所謂、「ブレた」ことにはならない。それは、友愛という言葉自体が実に曖昧なものだから。 もちろん、鳩山首相自身には、明…

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友愛の裏で核武装(鳩山政権をポジティブに眺めてみる その4)

  「いろいろなことを考え出すと、事実関係を明らかにする手が緩みがちになる。…基本的にはトップ。(歴代)首相、外相だ。」 岡田外相 於:毎日新聞などとのインタビュー 核搭載米艦船の寄港などを巡る日米密約の調査を外務省に命じたことに関して、岡田外相は、官僚の責任は問わない方針を示した。 核密約調査の対象は次の4つ。 ・60年日米安保条約改定時の核持ち込みに関する密約 …

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太陽ぱくぱく「狂ったフリ作戦」(鳩山政権をポジティブに眺めてみる その3)

藤井財務相は、ガイトナー米財務長官との会談で、内需拡大を約束したけれど、円高での内需拡大は、普通は輸入品の増加を伴う。 円高が続けば、海外からの輸入品が安くなる。だから、内需が増える傾向になることは確か。だけど、その増える内需が、期待される程に増えるかどうかは、また別の話。 もしかしたら、日本が、アメリカや中国の代わりに、世界中からモノを買って、消費する役目を担うところ…

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世界の時間を止めた鳩(鳩山政権をポジティブに眺めてみる その2)

  「他国のような通貨安政策には反対で、円もそう対応すると申し上げた」 藤井外務大臣 於:ピッツバーグ G20金融サミット 藤井財務大臣は、ガイトナー米財務長官との会談後で、こう述べた。 今年の春に、民主党の中川正春衆院議員の政権を獲ったら、米国債の購入を控える発言をして物議を醸した。 藤井財務大臣は、もしかしたら、本当にこれ以上、米国債は買わないけれど、その代わ…

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