5月訪米の意味するもの(小沢幹事長の進退問題について その2)

  「・・・しかもその時に単なる訪米じゃなくて、あの、去年の12月に胡錦濤、中国の胡錦濤国家主席と会ったのと同じような形にしてくれと、新人議員連れてって、オバマさんと握手したり写真を撮らしてくれ、時間もたっぷりくれって言われてて、これ、あの、もう一回、今日最終的に確認しましたが、アメリカ側はホワイトハウスも国務省も含めて、そんなの、とんでもないって話になってるわけですよ。」 青山繁晴氏 2月…

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剛腕幹事長の進退のゆくえ(小沢幹事長の進退問題について その1)

今回のシリーズエントリーは、話半分で軽く読んでいただければ幸いです。全3回でエントリーします。 剛腕殿のタガが緩んだが故に、噴出してきた民主党内からの非難にしても、それがこれから、どういう展開を見せるのか。 かなり穿った見方になるかもしれないと思うけれど、現時点でなぜ、剛腕殿が自らの進退問題を匂わす発言をしたのかについて考えてみたい。 「3重の奸計」のエントリーで…

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自由なき反小沢派の逆襲

  「幹事長という仕事は、選挙が最も大事な仕事の一つでございますので、どうすれば参議院選挙に勝てるのかということを、総合的に御判断をされると思っております」 前原国交相 2月23日記者会見にて 先日行なわれた、長崎知事選挙と町田市長選挙において、民主・国民新・社民推薦の両候補が揃って敗れる事態になった。 前原大臣や枝野大臣などは、参院選に向けて、剛腕幹事長に「自発的な」進退判…

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自由なき党は日本に要らない

「小沢さんのことを恐れる余り、民主党には自由がない。」 小泉進次郎衆議院議員 於:2010年2月19日 佐世保島の瀬公園 小泉進次郎議員が注目を集めている。地方遊説ではどこも進次郎議員目当てに人が集まるそうだ。先日の長崎知事選挙の応援演説でも2000人ほどの聴衆が集まったと聞く。 進次郎議員はあのとおり、若くてイケメン。それに加えて演説も中々のものだと、もっぱらの評判…

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クライメート・ゲートと緊急アンケートのお願い

「アル・ゴアが『降参だ』というまでワシントンに雪を降らし続けてやる」 ジム・デミント上院議員(サウスカロライナ州選出 共和党) 昨年11月、英イースト・アングリア大学のサーバーから著名な気候学者のメールが大量に盗まれ、ネット上に公開されるという事件があった。 問題のメールは、イギリスのイースト・アングリア大学のサーバへの不正アクセスによって持ち出されたもので、11月17…

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温室効果ガス25%削減と北極振動

  「環境相としては(真水は)限りなく25%だ。ただ、政府全体でどうなるかはわからない。2050年までのシナリオの通過点としての20年という考え方が重要だ」 小沢鋭仁環境相 1/27 ロイターのインタビューにて 2020年までに温室効果ガスを1990年比で25%削減する政府方針について、3月を目途に削減目標を提示するようだ。 一説には、一般家庭の負担は36万円とも76万円…

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秋波を送るのは誰か

  昨日のエントリーでは、普天間は辺野古移設案でほぼ本決まりではないかと言ったけれど、当然、社民党は心中穏やかじゃないはず。 これまでは、連立離脱を匂わせて、鳩山政権に揺さぶりを掛けることができたのだけれど、先日、田村耕太郎議員の民主党入りで、参院多数を握った民主党にとってみれば、もう社民党の重要度は低くなっている。 「支持率回復の手立て」のエントリーで指摘したように、なん…

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森野榮一氏講演会のお知らせ

3月21日に経済評論家 森野榮一氏の講演会が行われますので、お知らせします。 国際平和協会主催 森野榮一講演会 「今こそ民間の知力を! 日本近世の経済論から学ぶ」 経済社会の先行きが不透明だ。大坂の米商人でもあった山片蟠桃は「経済ハ民ヲシテ信ゼシムルニアリ」と語った。しかしいま人々の将来への確信・長期期待の状態は弱い。実価を知らずに相場をはる人々に反省を迫ったのは石…

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辺野古陸上案について

  「鳩山総理が名護市民の負担軽減を約束する中で、にわかに信じがたい話だ。過去の経緯から見ても『陸上案』はとっくになくなった話だ」 稲嶺進名護市長 今月19日になって、普天間飛行場の移設先として、辺野古のキャンプ・シュワブ陸上部とする案が出され、非公式にアメリカに打診していることが分かったとの報道があった。 これは、辺野古陸上部に300~500メートルのヘリパッドを造る一…

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何を審議してもダメっぷりは変わらない(鳩山-谷垣党首討論について 後編)

谷垣総裁が使った、相手に答弁させて、その答えとロジックをそのまま用いるやり方は、相手の矛盾点を如実に炙り出す。 こうした質問をされると、自分の見解や回答に筋が通っているというか、論理的整合性があるかないかが、白日の下に晒される。嘘をついても直ぐばれる。 だから、政治と金をめぐる疑惑を追及するには、このやり方は、非常にポピュラーだと言っていい。 ところが、残念なこと…

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ロジックの力(鳩山-谷垣党首討論について 前編)

先日行われた、党首討論について。全2回でエントリーする。 2月17日、漸くにして、党首討論が行われた。テレビでは、自民党谷垣総裁と鳩山首相の党首討論の8割が政治と金の問題に費やされて、社会保障、財政について議論の対象にならなかったことに触れ、党首討論の意義を問われる、なんて言っている。 だけど、友愛首相殿や土地売買幹事長の説明に納得しない国民の声が大半である以上、触れな…

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鳩山首相が配っているもの

国のトップが何億円もの税金を払っていなかったのに、私らみたいな年金生活者が税金を納めるのは正直、ばかばかしいですよ。 納税者 於:品川税務署 確定申告の季節。だけど、今年は異変が起こっているという。友愛首相や土地取引幹事長が税金逃れ疑惑にまみれているのに、なぜ自分達が払わなければならないのかと不満の声があがっているそうだ。 そんななか、友愛首相殿は、「この国をさらによい…

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子供手当てと一段の重み

  「なんで、こんな一段一段なんだろう。」 女子モーグル 上村愛子選手 決勝後のインタビューにて 2月14日、鳩山首相は、子ども手当の財源は無駄を削減する中で余裕ができた分でやると、財源不足の場合は満額支給にこだわらない考えを述べた。ところが次の日になって、当然、予定通り満額をやる、と昨日の自分の発言をあっさりと打ち消した。 ここまでくると反って清清しい。一体どういう神経なの…

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政治報道についての雑考

  今日のエントリーは、ただの思いつきです。話半分くらいで、お読みいただければ幸いです。 「私の願いとしては、小沢一郎は不正な献金は受け取っていなかった。潔白だったという報道を同じように続けていただいて、その後に世論調査をしていただければ、そのときにコメントいたします。」 小沢一郎 2月8日 於:定例記者会見 2月8日の定例記者会見で、小沢幹事長は、各種世論調査で「幹事長を辞…

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支持率回復の手立て(アメリカの世界戦略について 最終回)

  「自分なりに精いっぱいやっているつもりだが、国民の皆さんに分かってもらえない時、つらい、苦い思いをかみしめている」 2月12日 鳩山首相 時事通信社の世論調査で、内閣支持率が35.7%と、前月から一気に10ポイント以上も下落し、初めて不支持を下回った。 不支持の理由では、最も多かったのが、「期待が持てない」で23.6%。2番目が「リーダーシップがない」で22.8%。どちら…

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1ナノグラムの希望(アメリカの世界戦略について その10)

「本当に逡巡したが、日本の経済には時間がなく、成長戦略は政権の中からやるしかない」 2月8日 田村耕太郎 昨年、自民党を離党した田村耕太郎参議院議員が、2月8日に民主党に入党した。これで、民主党は、国民新党などと統一会派を組む参院で定員の半数である121議席を確保して、社民党抜きでの法案可決が可能になった。 剛腕殿の思惑どおりか分からないけれど、国会が閉会される5月ま…

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わが世の春を謳歌する剛腕(アメリカの世界戦略について その9)

   「中国に行ったとき胡錦濤国家主席にお出迎えいただいた。オバマ大統領もちゃんとやってくれるだろう。」 小沢一郎 2月8日 於:民主党役員会 中国からみたら、このアメリカの戦略変更は堪えるはず。今はまだそれほど、深刻に考えていないかもしれないけれど、アメリカが本気であると知ったら、青ざめるだろう。 中国は、もちろん、ワシントンにロビー活動を強力に展開するものと思われる。だけ…

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正三角形の内股膏薬(アメリカの世界戦略について その8)

過日、訪日していたキャンベル米国務次官補が民主党の小沢一郎幹事長と今月2日に会談した際、4月下旬からの大型連休中を念頭に小沢氏と民主党議員団のワシントン訪問を要請していたとの報道があった。 これをどう見るべきか。 報道では、アメリカには、最近10年ほど訪米していないとされる同氏の対米認識には強い不安があるから、などと言われている。もちろんそれもあるだろうけれど、更に踏み…

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小沢・キャンベル会談(アメリカの世界戦略について その7)

  今日のエントリーは、多分に憶測がらみの内容になりますので、半分まゆつばでお読みいただければ幸いです。 「手足を縛られて営業をしているわけだから、現実にあった形にしていく」 亀井静香金融・郵政改革相 2月3日 郵政見直しについての記者会見にて 2月2日に、小沢幹事長とアメリカのキャンベル米国務次官補との間で、約1時間にわたって会談が行なわれた。会談はアメリカ側から求められ…

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挑発するアメリカ(アメリカの世界戦略について その6)

アメリカの戦略がモンローシフトをしつつ、アジア市場を捨てないのであれば、現時点では、日本との関係を強化することが望ましい。自国から海外企業を叩き出したはいいけれど、逆にアジア市場から叩き出される可能性だってあるから。 今のアメリカは、自らの世界戦略の変更によって、日本を、たとえかりそめであったとしても、親米政権にもってゆくことを志向している筈。たとえ、なにかで妥協したとして…

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中華封じ込め戦略(アメリカの世界戦略について その5)

仮に、アメリカが、アジアのことはアジアで決めてくれ、と決めたとしても、今までどおり、アジア市場は開放されていて、貿易を続けられるようになっていないと、アジアから引いた意味がない。これは、大きくみれば、ドルの影響力が及ぶ市場の囲い込み戦略であり、「ドル覇権」の維持に絡む話。 太平洋や東アジアに展開している軍を引いて、折角軍事費を削減したのに、アジアの市場を失って、それ以上の損…

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日本と第7艦隊(アメリカの世界戦略について その4)

日米関係がよければよいほど他国との関係もよくなる。日米安保の重要性は首脳間で一致している。 小泉純一郎 2001年6月30日 日米首脳会談 日本とアメリカは太平洋を挟んで、丁度地球の反対側同士の位置関係にある。衰えたりとはいえ、アメリカは世界一の軍事大国であり経済大国。日本は世界二位の経済大国。そしてその二国は共に、自由主義圏に属し、更に同盟まで結んでいる。 同じ価値観を…

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海賊版とグーグル(アメリカの世界戦略について その3)

  次に2の知的財産に対しての阻害要因が何かといえば、海賊版、パクリ商品の拡散による特許侵害や、研究データなどのハッキングによる情報漏洩なんかがそう。 これを防止しようとしたら、コピー商品対策とか、研究データ漏洩の防止とかになるのだけれど、最初の段階では、各国へ、海賊版製品の取締まり強化や知的財産権尊守及びハッキング防止徹底を依頼したり、EPAなどの協定を結んだりして知的財産の保…

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トヨタ・リコール(アメリカの世界戦略について その2)

  昨日のエントリーでは、モンローシフトを始めたと思われるアメリカが「囲うべきもの」を挙げてみたけれど、それを十分に行なうためには、その「囲うべきもの」を囲えなくするもの、即ち阻害要因を探し出し、それがあれば速やかに除去しなくちゃいけない。 昨日のエントリーで挙げた、アメリカの囲うべきものは次の4つ。 1.アメリカ国内の実産業 2.知的財産 3.石油 4.ドル覇権 …

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モンローシフトを始めたアメリカ(アメリカの世界戦略について その1)

今日から何回かに分けて、アメリカの世界戦略についてエントリーします。 「5年で輸出を倍増させ、200万人の雇用を創出する」 オバマ大統領 2010.1.27 一般教書演説より 1月27日、オバマ大統領は上下両院合同会議で一般教書演説を行い、雇用不安が解消されず、国民の不満と怒りが募っていることを踏まえ、雇用状況の改善を最優先課題にする演説を行なった。 約1時間15分…

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エンドレス政権交代の無限ループ

   「鳩山総理、あなたは、本当にこの国の為政者であり、最高意思決定権者なのでしょうか。」 谷垣禎一自民党総裁 2月1日衆議院代表質問にて 国会では、野党自民党の追及が収まらない。、特に「政治とカネ」の問題は厳しい追及がなされているけれど、まぁそれはそうだろう。 毎日新聞が1月30~31日に行なった、全国世論調査では、元秘書の石川知裕衆院議員が起訴された場合、小沢氏は「…

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小沢幹事長への叛旗

 「最終的には参院選で連立与党が勝利し、安定政権をつくることが大目標だ。そのためにどういう判断をするかを、その都度考えていくということだ」 野田財務副大臣 於:1/31 NHK番組にて 漸くというか、やっとというか、小沢幹事長の政治資金問題で、民主党内から幹事長辞任を促す発言が出てくるようになった。口火を切ったのが野田佳彦財務副大臣。じりじりと下がる支持率を横目に、辞任要…

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伴 武澄氏講演会参加報告

  大田区の消費者生活センターで31日に行われた、伴さんの講演会に参加してきましたので、報告します。 開始時刻の30分ほど前につく。早く来たつもりですが、そんなことなく、伴さん、園田さん、国際戦略コラムのFさん、ジャパンハンドラーズの中田安彦さんが既に会場に。早いなぁ。 Fさん、中田さん、園田さんと少し話しているうちに、開演時間。慌てて席に着くと程なく始まる。前ふりもなく…

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電子書籍についての雑考 後編

  はっきり行って、出版社にとってのマンガ雑誌は、作品のカタログ、広告的な役割しか持っていない。 そんな状況で、電子書籍がこの雑誌業界に参入してくるとどうなるか。 まずは、紙の雑誌がどんどん休刊・又は廃刊になって、その代わり、電子媒体での販売が主流になってくるものと思われる。 電子媒体であれば、紙媒体での雑誌のように、印刷して、製本して、各店舗に配達して、といった一…

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