中国が仕掛ける情報戦

  「尖閣での漁船衝突事件をみてもわかるように中国の情報戦略は、第1段階として、問題がない事象に言いがかりをつけ、第2段階で国をあげて騒ぎたてる。第3段階で、懐柔策として問題の棚上げを提案し、結果的に問題自体を既成事実化する。・・・直接的な戦争ではないにせよ、尖閣問題を契機に、史上最大級の高度な情報戦争を仕掛けられた。ウソ、デマ、ねつ造。ありとあらゆる情報を駆使して相手国を追い込み、自国の富を…

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恫喝と報復の隣国

  29日夜、ベトナムのハノイで予定されていた日中首脳会談について、中国は、日本側の対応が不満だとして会談を渋っている。 何でも、日中外相会談の内容について「日本側が事実と異なる発表をした」のが不満だという。実際何を発表したかというと、外務省のHPにその概略があるので、次に引用する。 日中外相会談(概要) 平成22年10月29日  ハノイ訪問中の前原外務大臣は、29…

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尖閣ビデオは隠せない

  「那覇地検に送られたビデオは数種類あるのだろう。相当だという範囲を那覇地検が判断して出された。」 仙谷官房長官 於:10/28 参院内閣委員会 尖閣沖衝突事件のビデオ映像がようやく、横路孝弘衆院議長に提出された。 あれほど、ビデオの公開を嫌がっていた民主党政府がなぜ提出したかというと、産経新聞の報道によれば、どうやら平成22年度補正予算案の審議をスムーズに進めるために渋々…

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地球人と宇宙人を繋ぐもの(宇宙人との交流についての思考実験 後編)

「御機嫌は如何、やよい」 「とても よろしくてよ 加奈子」 「そう、それは良かったわ」 「また本を読みましたのよ」 「まぁ、それは何と言う本かしら」 「それは…あぁ、タイトルを忘れてしまったわ」 「どんなお話か聞かせてくださる?」 「えぇ、よろしくてよ」 「それは、ある魔物の伝説…平凡な少年が偶然拾いし卵から甦ったのは、この世のものならぬ異形の魔物…。不毛の荒野の如き寒々しい…

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宇宙人が地球に遊びにくるとき(宇宙人との交流についての思考実験 前編)

久々に前後編のシリーズエントリーです。 少し前のことだけれど、国連が宇宙人担当大使を任命するなんて話が持ち上がって、話題になったことがあった。 結局、その報道は誤報だったそうなのだけれど、地球もいよいよ、宇宙に関心を向ける時代になってきたように思う。 去年、オーストラリアで、これまで発見された太陽系外惑星の中で、最も地球に似ている惑星に地球からメッセージを送るとい…

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反日デモを必死に抑えこむ中国

反日デモがまだ続いているけれど、今日はこの話題を… 1.反日デモを必死に抑えこむ中国 「情報というのはね、必ずどっかから漏れてくる。…政府の関係者からね、「仄聞ですが」と聞きましたが、日本の巡視艇の乗員がなんかの弾みに落ちたのを、中国の漁船が銛で突いてるんだって。それはねぇ、仄聞ですがっつったけど数人の人から聞いた。それはねぇ、やっぱりその実態ってのは私たち知る必要があ…

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北海道5区補欠選挙

  「みなさんが危機感をもって活動したくださったことにつきる。清潔な政治をつくると訴えてきた民主の「政治と金」のスキャンダルに有権者が気がつかれたんじゃないでしょうか。国会に小沢さんを呼ぼうともしない、隠そうとする体質、鈍感さへの反発もあるでしょう。一年前は政権交代への期待がうねりになった。一年たってあまりにも政権交代の実態が期待はずれで、追い風がなくなった。逆に自民党頑張れという声が高まって…

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レアアース戦争

  中国がレアアースの輸出停止措置を、日本だけでなく欧米にも拡大したことが波紋を呼んでいる。 9月26日に、中国がレアアース輸出規制を発表して以来、国際社会では輸出拡大や代替資源開発を求める声がわき上がっていて、米国もWTOに提訴する構えを見せている。 特に、欧米諸国は日本ほどレアアースの在庫を保有していないから、輸出停止は欧米各国の経済に深刻な打撃を与える可能性があると報…

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華と真摯さを武器にする

昨日のエントリーで、民主党政権には「真摯さ」がない、と述べたのだけれど、柳腰健忘長官殿が、またそれを証明してくれた。 22日、仙谷官房長官は、参院議院運営委員会理事会に出席して、自身の国会答弁に批判が出ていることについて、陳謝したのだけれど、その後の記者会見で、どの答弁が不適切かを聞かれても「ノーコメント」を6回も連発したという。 記者から最後には、なぜノーコメントなの…

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もしドラッガーが江戸時代の日本に生まれたら

   みなみは、その部分をくり返し読んだ。特に、最後のところをくり返し読んだ。  ---才能ではない。真摯さである。  それから、ポツリと一言、こうつぶやいた。  「…真摯さって、なんだろう?」  ところが、その瞬間であった。突然、目から涙があふれ出してきた。 「もし高校野球の女子マネージャーがドラッガーの『マネジメント』を読んだら」より    『「徳」に欠ける仙谷官房長官…

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遅れてきた帝国主義は止めよ

  「1980年代から、中国の軍事戦略は『戦略的フロンティア』という考え方に基礎を置いてきました。一言で言えば、この危険な考えは国境や排他的経済水域(EEZ)は国力で決定づけられるというものであり、中国の経済が成長を続ける限り、その勢力範囲は拡大を続けるとするものです。これをドイツの概念『レーベンストラウム』と結びつけて考える人もいるかもしれません」 安倍晋三元総理 於:10/15 ワシ…

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「徳」に欠ける仙谷官房長官

  「職務と関係ないことでこういう場に呼び出すやり方は、はなはだ彼の将来を傷つけると思います。優秀な人であるだけに、大変残念に思います」 仙谷官房長官 於:10/15 参院予算委員会 15日の参院予算委員会で、経済産業省官房付の古賀茂明氏が、菅内閣が進める国家公務員の独立行政法人などへの「現役出向」について、非常に問題だ、と批判したことを受けて、仙谷官房長官は、答弁を求められて…

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「反日デモ」の名を借りた暴動

昨日のエントリーでのコメント欄で貴重なコメントや情報をいただいたので、それも踏まえた上で、追加のエントリーをさせていただきます。 1.自由意志の発露 「何に抗議しているのかも全く分からないほど狂っていた」 四川省綿陽市住民 四川省綿陽市で17日に行なわれた、大規模な反日デモは実際はデモどころではなく、暴動だった。 日本車が破壊されたり、日本料理店が襲撃されたり…

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たったひとつだけ ~タクティカルデモ~

  国を護りたいという 一人一人の 小さな願い… 1.過激化する反日デモ 「先程、海外のプレス関係の方から連絡、日本はすごい国ですよ。5800人規模のデモが「礼儀正しい秩序」を持って行われるのですから、、これに驚いておりました。」 渡邉哲也(代表戸締役)氏 10/16 twitter上の発言より 16日、中国各地で、尖閣沖衝突事件に関して、人民らによる数千人規模の反…

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Blue Drop ~国破れた後に残るもの~

  政府がちっとも腰を上げない中、尖閣ビデオの中身がぽろぽろ、リークされてきている。 週刊新潮 10月21日号では、その特集を組んでいるようで、一部ネットにも情報が上がっているので、次に引用する。 特集「尖閣ビデオ」に怒髪天の「国辱シーン」 「ヤクザ国家」の正体見たり――。民主活動家の「ノーベル平和賞」受賞をめぐり、恫喝と圧力を繰り返した中国。対するノルウェーは毅然た…

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不安な民主党と決断力

  10月8~11日に掛けて行われた時事通信の世論調査で、菅内閣の支持率が39.2%に低下した。 またしても下り最速伝説が甦る予感すら漂う。 しかも、支持する理由にしても、「他に適当な人がいない」が19.6%、「首相を信頼する」が8.8%、「誰でも同じ」が6.4%で、「リーダーシップがある」が1.2%。 つまり、積極的支持と言えるのは、「首相を信頼する」と「リーダー…

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日本の力

「中止は平和賞に対する罰で、ノルウェー人は中国で演じてはいけないと言われた」 ノルウェー・ミュージカル「ある晴れた夜」作曲者 劉暁波氏へのノーベル平和賞の授与の余波が広がっている。 世界各国は続々と劉暁波氏への平和賞授与の支持を表明して、劉暁波氏の釈放を要求している。 当のノルウェー政府はというと、中国から、漁業相との会談をキャンセルされたり、北京で来月、開催される予…

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石破無双

「公開するかしないかの基準は、公開しないことによって、何が守られますか、ということ・・・。それよりも、出さないことによって守られる公益というものがあって、だから出さないのだという説明をすべきなのではないですかと言っている」 石破茂 10/12 衆院予算委員会 10月12日の衆院予算委員会での、自民党石破氏の質問が見事だったと一部で評判になっている。 具体的には、例の尖閣沖衝…

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ひろびろ日本

  今日は簡単に… 昨日のエントリーでは、日本には自身の世界観が薄いのではないかと言ったのだけれど、今度は世界から見える味方について考えてみたい。 普段、我々が世界を見ようとして、世界地図や地球儀を眺めることがあるけれど、そこにある地図は大体において、国土面積を基準にした地図になるかと思う。 次に代表的な世界地図を記す。 この図の右上端、即ち極東に位置す…

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世界観がない日本

  尖閣諸島衝突事件で、日本側は衝突ビデオの一般公開をしない方針を決めたけれど、それをよいことに、中国国営通信社や共産党系のサイトで、海保の巡視船側が中国漁船に衝突したとする図などが掲載されているようだ。 勿論、中国の一方的な主張を“既成事実化”することを狙ったものだろうけれど、まぁやりたい放題にやられている。 日本政府は、尖閣問題に関しては、全く及び腰で、反論らしい反論す…

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「政治主導」と「政治卑怯」

   安倍官房長官 「韓国側から射撃を受けたら、装甲の弱い海保巡視船は炎上、沈没もありある。ここで盧武鉉の『●×△』に付き合って隊員の生命を危険にさらすわけにはいかない。接舷しての阻止はやめることにする」  石川海保長官 「官房長官、隊員はもとより領海を守る任務に命をかけています。その隊員の生命保護を理由にしての接舷とりやめには承伏しかねます」  安倍官房長官 「分かった。それ…

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ノーベル平和賞という最強兵器

  「我々は各方面から圧力を受けます。毎年そうなので、これは想定内です。中国共産党は批判されないと政治体制が変わりませんし、その方が弊害を除けます。腐敗や管理のミスなど、言論の自由は民主化において極めて重要です。」 ノーベル委員会 トルビョルン・ヤーグラン委員長 「私が中国側に告げたようにノーベル委員会はノルウェー政府から独立した組織です。政府は干渉する権利がなく、我々も政府の反応を気…

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歴史的勝利!

  「今まで他国の代表やクラブの監督の話もあったが気が乗らなかった。だけど日本代表監督の話が来た時は、直ぐに決心したよ」 アルベルト・ザッケローニ日本代表監督 日本がアルゼンチンに勝つ日がくるとは…驚きです(笑) 日本の調子が良かったのか、アルゼンチンの調子が悪かったのか。日本の動きの良さが目立っていたように思えました。最初はアルゼンチンは本気じゃないのだろう、と思ったくらい…

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間抜け 腰抜け 卑怯者

  「私も野党時代、かなり厳しい言葉を使ったが、これほど汚い言葉は使わなかった」 菅首相 10/6衆院代表質問にて 大方の予想通り、空き菅殿が秋の国会で集中砲火を浴びている。 勿論、尖閣問題での失態と小沢氏に関する問題で煮え切らない態度を見せているから。 空き菅殿の答弁は、相変わらずというか、黙々と作文を読むもので、しかも中身に乏しい。もちろん、例の言い訳パタンもしっか…

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中国を牽制する日本のソフトパワー

  「日本から帰ってきた上海人の感想といえば、まず、街がきれいですね。ビルの窓もピカピカ、駅がまぶしいくらい明るい。道を尋ねても日本人は親切で、すぐ教えてくれる。レストランに行くと水やおしぼりが出てくる。日本はすごいですね。みんな必ずそう言います。気持ちはある意味わかりますよ。なにしろこっちにいる我々は、逆の体験を散々してますからねえ」 日本の大手旅行会社・上海支店の太田千秋さん …

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小沢氏強制起訴について

  先日、検察審査会は小沢氏を「起訴相当」の議決をしましたけれども、これについて。 1.政治生命の終わりを迎えた小沢氏 小沢氏の資金管理団体「陸山会」の土地取引事件で、東京第五検察審査会は「起訴議決」を公表した。 これで、小沢氏の強制起訴が確定した。 小沢氏自身は、議員辞職も離党もせずに裁判で争うとしているから、まだまだ結論がでるのは先のことになるのだけれど、起…

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ネットが社会を変える鍵は「3次の隔たり」

  2007年、ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メデシンに「肥満が伝染する」という興味深い報告が掲載された。 米国・ハーバード大学医学部のニコラス・クリスタキス教授とカリフォルニア大学サンディエゴ校政治学科のジェームズ・ファウラー教授は、2003年に、マサチューセッツ州のフレーミングハムのとある倉庫で発見された、健康調査に基づく、心臓研究の被験者グループ男女5124名分の個…

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悪しき隣人 良きパートナー

  「中国との戦略的互恵関係なんてありえない。悪しき隣人でも隣人は隣人だが、日本と政治体制から何から違っている…中国に進出している企業、衝突ビデオの公開要求…中国は法治主義の通らない国だ。そういう国と経済的パートナーシップを組む企業は、よほどのお人よしだ」 枝野幹事長代理 於:10/2 さいたま市での講演にて 尖閣沖での衝突ビデオの公開要求が強まっている。3日のNHKの討論番組では…

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民主党はネオコン化するか

  尖閣問題で、世論が徐々に沸騰してきていますけれども、雑感を。 1.マスコミが報じない大規模渋谷デモ テレビや大手マスコミでは、殆ど報道されなかったのだけれど、2日、東京・代々木公園で、尖閣諸島沖での漁船衝突事件に対する政府の対応を批判するデモが行われた。 参加者は、主催者発表によると、約1500人。ただ現地参加の人などの報告では2500人くらいいたのでは、とい…

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菅首相の所信表明と宰相不幸社会

  「こうした国際情勢の下、天然資源・エネルギーや市場を海外に依存する我が国は、如何にして平和と繁栄を確保するのか。受動的に対応するだけでは不十分です。国民一人ひとりが自分の問題として捉え、国民全体で考える主体的で能動的な外交を展開していかなければなりません。」 菅首相 於:10/1 所信表明演説 秋の臨時国会が始まり、空き菅殿の所信表明演説が行われた。 まぁ、色んなブログな…

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尖閣衝突事件での日本の対応について

  日々状況が変わるので、なかなかこのシリーズが終りませんけれども、今日のエントリーで一旦の区切りとしたいと思います。 8.細野氏訪中 さて、日本政府の対応についてですけれども、「睨みあう日中両政府と打開策」のエントリーで対応には、2つの方法があると述べました。 トップ会談を行って、早期に解決する方法と、長期戦を覚悟して正攻法で対応するという方法の2つですね。 …

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