今日は雑談です。
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朝日新聞は、1月17、18日の両日に掛けて行った世論調査で「民主党に、自民党に対抗する政党として、立ち直ってほしいと思いますか。そうは思いませんか」との問いに対して61%が「立ち直ってほしい」と回答し、「そうは思わない」の30%を大きく上回ったと報じている。
最初は筆者も、なんとも物好きがいるものだ、と思ったのだけれど、元フジテレビアナウンサーの長谷川豊氏に言わせると、「誘導尋問が過ぎる」のだそうだ。長谷川氏は「『立ち直る』という言葉にはその裏側に『苦しんでるけれどひたむきに前に進もうとしてますよ』というニュアンスが存在するんですけれど、そんなの聞いたら肯定的に言わないとなんだか悪い人になっちゃう感じになります。イエスだらけになるの、当然だろう?なんてひどい調査をしてるんだ?と驚きます。」と、質問自身にバイアスが掛かっていると指摘している。言われてみれば、その通り。
では、実際のところ、民主党が"立ち直る"気配があるのか。イギリスのフィナンシャルタイムズは、民主党が代表戦で岡田氏を代表に選出したことについて、「指導力を再活性化する 機会を逸した」として「安倍晋三首相がさらに有利になる」と報じている。
「民主党岡田代表選出」のエントリーでも述べたけれど、細野氏ではなく、岡田氏を選んだ時点でやはり、民主党は変わらない、としか思われないだろう。
岡田代表は、代表選後、党の役員人事に着手したけれど、幹事長には枝野氏をそのまま留任させている。枝野氏は先の衆院選でも幹事長をしていて、それで衆院選で大きく議席を伸ばすことができなかった。普通なら、その責を問われて役職からはしばらく離れても全然おかしくないのに、そのまま幹事長に留任。それほど民主党には人がいないのか。
同じ事を思ったのは筆者だけではないようで、評論家の山崎元氏は、岡田氏の民主党代表選出について「岡田氏個人には申し訳ないが、同氏と民主党の諸氏は、彼に前政権時代の民主党の不出来と、過去に代表として選挙に勝てなかった、ネガティブなイメージが深く染みついていることを自覚すべきだ」とした上で、「自分も変わらなければならない」と述べた岡田氏の言葉は、「枝野を幹事長に留任させ、細野元幹事長を政調会長に起用するという全く代わり映えのしない執行部人事によって早速裏切られることになった」と手厳しい。
因みに、件のエントリーのコメント欄でsdi様が次のようにコメントしている。
プロ市民団体みたいな主張の長妻氏はともかく、政権交代できる党を目指す細野氏より基本的に今の民主党の路線の維持の岡田氏を選んだのは、民主党支持者に「自分たちのやってきた(支持してきた)は間違ってないんだ」と誰かに肯定してもらいたい心理が働いてなかったか、と考えています。筆者はこれを読んだとき、咄嗟に「認知的不協和」という言葉が頭に浮かんだ。
認知的不協和とは、人間が持つ、「自分の選択した道が良いはずだ」と思いたいという気持ちに従って、その証拠を集めようとする心理作用のことを指すのだけれど、sdi様の指摘は、正にこの心理作用に相当すると思う。
ただ、認知的不協和を起こすのは人間の持つ"自然な心理作用"だったとしても、その大前提である"自分の選択した道"が間違っていたら、どんなに良く見える証拠を見つけたとしても、その行く先は"間違った地"しかない。
だから、民主党の支持者の多くが、未だ認知的不協和になっているのだとすると、その未来はやはり、フィナンシャルタイムズが予想するように、安倍総理を利するものになるだろう。
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