言論の自由に護られたブーメラン政党

 
今日は時間がないので、極々簡単に…

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3月12日、衆院予算委員会で、民主党の細野豪志政調会長が昨年11月、テレビ番組でVTRの編集に意見を述べたことを「言論の自由だ」としたことに対し「人権侵害だ」と批判しました。

そのやり取りなどは、もう色んなところで取り上げられていますから、今更どうこうもないですけれども、権力者が報道番組に出演してその場で「違うと思う」と意見表明することが人権侵害といえるためには、「国家権力が憲法の保障する基本的人権を侵犯している」と証明できなければなりません。

一般に、民主国家での基本的人権は、信教の自由、表現の自由、参政権、生存権などですけれども、これらが侵されないと人権侵害にはなりません。例えば、権力者が「あの番組は良くない」と一言漏らしただけで、秘密国家警察が動き出して、放送局長や関係者が一斉逮捕されるようなことが、それに当たるかもしれません。ただ、まぁ、これはどこかの独裁国家というべきであって、今の日本ではないですね。言論の自由は保たれています。

この問題について、元フジテレビアナウンサーの長谷川豊氏は、「安倍さんは悪くありません。悪いのは、勉強不足のデスク軍団や局の上層部軍団が、あれもこれも、全部規制をかけることだ」と指摘していますけれども、現実はこの辺りなんでしょうね。

長谷川豊氏も日本には報道の自由があるとし、「日刊ゲンダイさんなんて、結構ボロかすに書きますもんね。」と述べていますけれども、その"日刊ゲンダイさん"は、安倍政権が、朝日新聞の「吉田調書」に関する記事について、他のマスコミを使って"誤報説"を流させたとか、「福島第一原発事故時の誤報」と「慰安婦問題における誤報」について朝日に謝罪会見を開かされたとして、"言論弾圧ともいえる統制を敷いている"という記事を出しています。

まぁ、言論弾圧"ともいえる"なんて断定して言えない時点で、言論弾圧など行われていないことを自ら白状しているようなものですけれども、謝罪会見で朝日が部数を減らしたことは事実です。日刊ゲンダイによると、あの謝罪会見によって、震え上がった新聞業界が毒気を抜かれ、ほぼ安倍政権の報道規制の軍門に下ってしまった、なんて言っています。

別に政府は報道規制なんてしていませんし、朝日の部数が減ったのも政府が、新聞を印刷する紙の供給を止めたわけでもありません。単に国民が買わなくなっただけですね。そもそも政府が報道規制を敷いているのであれば、安倍政権をボロかすに書く"日刊ゲンダイさん"は一行も記事を公にすることはできないでしょうね。

表現の自由には、意見を表明する自由もあれば、それに反対する自由もあります。現に、産経の阿比留記者は「何が『メディアの萎縮』か 勝手な民主党の被害妄想」という記事で「振り返れば民主党は政権党時代、非常に細かく記事に文句をつけてきた。些細なことで記者だけでなくその上司も呼び出して謝罪を求めたり、取材拒否をしたりは日常茶飯だった」と述べ、「結局、民主党は権力を握れば何でもできる、メディアも当然支配下に置けると勘違いしていたのである。そして現在はその幻影を安倍政権に投影して勝手に被害妄想に陥っているのではないか」と辛辣に批判しています。

こうした意見が表明できるのも言論の自由が守られているからこそです。

それに、民主党自身が政権政党時代には、メディアの記事にクレームをつけていたというのですから、その口で安倍総理を批判するのは、これはもう"目くそ鼻くそ"の世界ですね。

先日、民主党は、NHKの籾井会長を呼び出して、彼の過去の発言を蒸し返しては、つるし上げをしていましたけれども、喧嘩腰の怒鳴り声でのやり取りが行われていました。

途中、籾井会長が「怒鳴ってプレッシャーをかけないで。政治的プレッシャーだ」と反発していますけれども、民主党がこれを問題視しないのであれば、安倍総理のテレビ番組での発言も問題ないということになります。

では、民主党は、安倍総理の発言の一体何を問題視しているのか。

筆者には、良く分からないのですけれども、安倍総理の発言を批判している細野政調会長は、昨年5月に横浜で行われたタウンミーティングで「考え方に違いがあるのは仕方がない。総理と違う見解を持っている方に、総理が反論するところまではいいでしょう。ただし、時の『最高権力者』である総理大臣が一研究者になっている田中均さんに対して、『貴方に外交を語る資格はない』とまでいってはいけない」と、言ってるんですね。

けれども、では、籾井会長に対して民主党はなんといったかというと、籾井会長をつるし上げた後、安住淳国対委員長代理が「会長として失格だ」と批判しています。先の細野氏の発言と矛盾してますね。

ただまぁ、あれは、細野氏、安住氏それぞれ個人の見解だという言い方もできるのかもしれませんけれども、自分達は何をいってもよいのに、相手は駄目だ、というのは著しく公平性を欠いています。その意味では大勢で、籾井会長をつるし上げたことだって、公平性に欠いているともいえるわけです。

誰がいったか知りませんけれども、民主党はブーメラン政党だ、とはよく言ったものです。

この記事へのコメント

  • ちび・むぎ・みみ・はな

    「怒号飛び交う団体交渉」 ― 団塊の世代や左巻きの好きな世界

    四面楚歌の会議でこれをやられたことがあるが,
    いやなんともはや.

    この嘘付党には彼岸に成仏して頂きたいものだ.
    2015年03月21日 13:41

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