今日はこの話題を極々簡単に…
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今月12日から17日の日程で、河野洋平元衆院議長が中国を訪問しています。何故この時期に訪中なのかは分かりませんけれども、河野氏自らが会長を務める日本国際貿易促進協会の関係者約65人が同行しているそうです。
この日本国際貿易促進協会なる組織は、名前こそ"日本"とついていますけれども、実際は、中国との貿易を促進する目的で設立された団体で、1954年に設立し、以来、機関誌の発行、中国国内企業の信用調査・市場調査等の業務を行っています。協会のサイトをみれば、中国べったりなのが一目瞭然です。
河野氏は、中国共産党政治局常務委員のいずれかと会談したいとのことですけれども、日本国際貿易促進協会の面々を引き連れているところをみると、貿易関係など、そっち系の話が中心になるものと思われます。
今回、この訪中団に、沖縄の翁長知事も加わっていて、中国人観光客の誘致に繋げたい思惑があると報じられています。
沖縄を訪れる観光客は、リーマンショック後、しばらく減少していましたけれども、2011年を境に回復し、2014年には過去最高の700万人を突破しています。特に2014年は、外国人客が前年度比で62.2%と大幅増で89万3500人を記録しています。ただその内訳は、台湾が34万4100人、韓国が15万5100人、香港が12万3000人、中国本土が11万3400人と、台湾がトップなのですね。
まぁ、伸び率でいえば、中国本土が前年度比2.4倍、台湾が約5割増ですから今後を考えると、中国本土からの観光客誘致に力を入れるのも分からなくはありませんけれども、絶対数でいえば、まだ台湾からが多いですし、国内観光客をみれば、外国人観光客の10倍近くあるのです。ですから、観光に力を入れるのであれば、今現在来てくれている観光客への配慮は疎かにできません。でなければリピーターにはなってくれませんから。
先日、那覇市が、翁長知事が那覇市長時代に決めた、沖縄振興一括交付金を活用した「龍柱」の設置事業について、平成26年度の交付金の未執行分の繰り越し見送りと27年度の交付金の停止を決めたと報じられています。
これは、中国・福州市との友好都市締結から30年にあたる平成23年に、両市の交流を示すシンボル像として設置を決定したもので、若狭の波之上臨港道路沿いの若狭緑地に高さ約15メートル、幅約3メートルの2体の龍が海を見つめるように設置する計画でした。総事業費は約2億6700万円で、その8割が国からの交付金を充てる予定になっていました。
ところが、地域住民から「若狭地区は観光要素が少ない。新しいシンボルが旅客船の観光客の目に留まり、地域活性につながるなら賛成だ」との声がある一方で、「税金2億円以上を使って造る価値が本当にあるのか。取って付けたように建てても浮くのでは?龍の根拠も含めて、地域に説明会を開かずに計画を進めるのはおかしい」という声があり、また、事業も中国産の石材を使って中国の業者が製作し、事業費も中国側に流れるといったことから批判の声が高まり、今回の交付金執行停止に繋がったようです。
確かに、地域住民との議論・討論会などを行わないまま、税金を投入しての設置となると、そのような声があがっても当然だと思いますし、建てるのがシーサーか何かなら兎も角「龍柱」ともなれば、猶更、その理由を説明してよくよく議論して決めるべきだと思いますね。
まぁ、辺野古移設反対など、とかく"民意"を持ち出して反対を主張する翁長知事ですけれども、何のことはない、自身の足元で"民意"を疎かにしていたという訳です。
先程も述べたように、沖縄への観光客は絶対数で圧倒的に国内が、外国からでも台湾からの観光客が一番多いのです。それなのにわざわざ「龍柱」を作る意味が分かりません。
一部には、「龍柱」が琉球王国時代の明との冊封体制を想起させるという説もあります。これが本当であれば、「龍柱」を設置することは、潜在意識下で沖縄が中国の属国になるということをも意味します。
中国に組み入れられたら最後、漢民族以外の民族がどういう運命を辿ったかは、チベットやウイグルをみても明らかなのですから、たとえ、潜在意識下への影響であっても、そうした行為は危険だと思いますし、仮に「龍柱」が立ったなら、中国はほらみたことか、沖縄は歴史的に中国の領土だと嵩にかかって主張するに決まっています。というか、もうそう言っていますね。ですから「龍柱」の次は、本土の中国人を多数沖縄に移住させるよう画策してくると思いますね。
その意味では、那覇市が「龍柱」事業を停止したのだとしたら、それは、日本の将来を考えれば正しい判断だと思います。
「ヤマトンチュになりたいウチナンチュの覚悟」のエントリーで筆者は、翁長知事へのインタビューをいくつか取り上げましたけれども、その中で、昨年の県知事選挙で翁長知事が当選した直後のインタビューで、ヘイトスピーチについて質問した中に、中国との関係について触れた部分があります。次に引用します。
荻上:話は変わるのですが、一部の方ですが、ヘイトスピーチ、本土でも問題になっている。中国に対して、沖縄で行っている方々もいたりします。また、抗議で官邸に行くときも、議員にヘイトスピーチをぶつける方もいました。これから知事は保守の立場として知事となられたわけですけど、ヘイトスピーチに関して、沖縄の県内の問題として、どんな認識で、どんな対応が必要だとお感じになっていますか?このインタビューで翁長知事は、自分は中国のスパイ呼ばわりされているといい、福州の名誉市民賞をもらっていることから、中国に媚を売っているとされていることについて、「それぞれの市長は交換でみんなもらっている」と反論しています。けれども、では、そのそれぞれ交換で貰っている他の市町は"中国のスパイ"とは呼ばれず、翁長知事がそう呼ばれるということは、それなりの理由がある筈ですね。それは、やはり、龍柱ではないですけれども、その行為そのものにある、と見るべきだと思います。
翁長:ヘイトスピーチには表現の自由と関わってくるので、ある意味、ほんとやりたい放題でね。ぼくも市役所の前で、3年間にわたって、ぼくは中国のスパイということになっているんでね。習近平ともとても親しくてね、うちの娘も中国に留学していることになっているんですよ。埼玉の小さな大学にいて、きょうも帰ってきて一票投じて、あした帰りますけどね。あの、本当に素朴な娘ですよ。ここでは中国に行って、留学していると。ぼくは福州の名誉市民賞をもらっているんですね。それで中国に媚を売っているといっているんですね。それぞれの市長は交換でみんなもらっているんですよ。前のAさんもBさんもね。福州の市長さんもみんなもらっているんです。
こういったものに、ぼくだけもらっているような格好をやりながら、うちの職員はこういう辞めてくださいよといったら、マイクで、「わー、私に暴力を振るおうとしています。こういうことを那覇市長はやるんですか」、手も出せない。そういうことからすると、ほったらかしにするしかない。ほったらかしたら、今度の選挙勝ちますからね。県民はよく知っているんですよ。星条旗と日本の旗を挙げてねやるようなものについてね。県民も民主主義という見方もするとね、本土から来る人がこういうのを信じて、「お前たちは中国のスパイか」とか「中国に帰ろうとしているのか」、何をバカな、中国に近いといったら、仲井眞さんのほうが、久米三十六姓の末裔だから、いわば華僑です。沖縄にきたらそんな意識まったくないんです。みんなウチナンチュになるんです。だから、久米というところにその末裔がいますけど、誰も中国の人だと思っていませんよ。沖縄の人だと思ってる。これに対して、ヘイトスピーチはね、これを分離しようとするものですからね。
荻上:沖縄県民に対して、本土の中で盛り上がってしまうという懸念もあるんですけど、
翁長:あるでしょ。止められないですよ。日本という国の民主主義の品格の問題だといっているんですよ。そうなるかもしれないから、お前らおとなしくしとけいうような、これもヘイトスピーチよりもきついですよ。無関心・無理解で通り過ぎる1億人もきついですよ。ヘイトスピーチもきついですけど、一番は自分の良心の痛みもないまま、だまって沖縄に押し付けて通り過ぎていく日本国民自体が品格がないんですよ。ヘイトスピーチが怖いから黙っとけと言うのはね、余計それはできない。
どんなことがあってもぎりぎりまで自分たちの主張はさせてもらいたい。そうでもないと、本土の方は心の痛みもないまま、戦争中も思い出すこともないまま、サンフランシスコ講和条約、あんたがたの若い人たちに誇りを持たすと言ってね、安倍さんが去年の4・28でやりましたね。あれはね、ぼくらからすれば切り離された日でしょ。日本の国に悲しみを覚える地域があるというのにね、何ら一顧だにしないでね、天皇陛下をお参りしてバンザイするということを、やるというのはね、これはいかがなものなのかなと。これについてもね、反論するとね、やられるぞと、黙っとけよと、これが本当の民主主義なのかね。そして、誰も声を挙げないというのもね、一人ひとりの生き方としてはどうなのかな?としか、ぼくらは言えないですね。
その意味で、翁長知事は自らの行為が"中国に媚を売っている"と見られていることの意味をもっと自覚する必要がある。こちらの"二階堂ドットコム"では、「翁長知事の娘は、上海市政府に勤務する中国人と結婚していて、上海在住」という情報が官邸にあがっていると、伝えています。
まぁ、この情報の真偽は分かりませんけれども、今回の会談といい、中国が翁長知事をどう扱っていくかに注視しておく必要はあると思いますね。
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