今日はこの話題を極々簡単に…

AIIBの化けの皮が剥がれつつある気配が漂ってきましたね。
4月14日、河野洋平元衆院議長は北京で中国の李克強首相と会談したと報じられています。会談では、AIIBについても話題に上がり、李克強首相が「後から参加した国も発言権が得られないということではない。…(AIIBは)開放的なものだ。創設メンバーにはルール作りの発言権がある。…メンバー国は互恵を目的とする。ある国が他の国をのみ込むことはしない」と説明し、日本の参加を促したそうです。
やはり、中国がこれほど、日本に色目を使っている時点で相当怪しいですね。
報道によると、中国は日本をAIIBに引き入れるために、日本単独の理事ポストとしてAIIBの副総裁の椅子を用意すると密かに提案したと伝えられていますし、また、先月22日、AIIB臨時事務局長の金立群氏がADBの中尾武彦総裁に「日本にもぜひ参加してほしい。必要なら私が日本に出向く」と述べていたことも明らかになっています。
どうやらこの"AIIBバス"は日本が乗り込むまでは、発車する積りはないのではないかとさえ思ってしまいます。けれども、そうであれば、なにもAIIBである必要はない。日本がいないと発車しないのであれば、最初からADBでいいのではないかと思いますね。
こちらの日経の記事では、金立群氏は、中国の力だけでAIIBを一流の国際機関を育てられないことを知っているがために、人材面で日本の助けを求めたのだ、としていますけれども、たとえ金立群氏がそのように認識し、国際基準で考えることができる人だったとしても、それが其の通りに発揮されるとは限りません。
なぜなら、AIIBの最大出資国が中国だからです。まぁ、一番金を出した者が一番発言力を持つというのは、どの組織でも普通のことだと思いますけれども、それがワンマンで好き勝手の言いたい放題だったとしたら、どんな組織でも、やがて上手くいかなくなっていくものです。
そして、既に中国はその"気"を見せています。
4月13日、中国国務院台湾事務弁公室の馬暁光報道官は、AIIBの創設メンバーに台湾を除外することを発表しています。これは、中国は台湾を自国の一部と考えており、国ではなく「地域」として加盟させる為だと見られています。
まぁ、これは、台湾を国として認めさせるための台湾の策略だという見方もありますけれども、要するに、中国にとって、台湾に国として参加されると、台湾に対する建前を自分で覆すことになって都合が悪いということです。
また、AIIBの透明性や公開性について、交渉国間では理事会を設置することをAIIB設立要綱に盛り込むことで合意したと伝えられていますけれども、その理事会は常設の組織ではなく、案件ごとに出身国にいる各理事にメールなどで承認を求めるような「非常駐理事会」とする案を中国が主張しています。
李克強首相が、AIIBは"開放的だ"という割には、台湾の(国家としての)加盟を認めず、理事会の"非常駐"を主張する。やはり民主国家、或は、現在の国際基準からはズレていると言う他ありません。
もしも、AIIBがこうした方針で運営されるのなら、たとえ、金立群氏が国際基準で物事を考えられる人物であったとしても、それが活かされていないことになります。
そもそも、理事会の設置自体も参加表明国間の交渉で決まったそうですから、元々理事会を設置する意思すらなかった可能性があります。
中国の中国による中国の為のAIIB。それが明らかになったとき、創設メンバーは何ヶ国残っているでしょうか。
この記事へのコメント
almanos
さるさびる
ちび・むぎ・みみ・はな
詐欺と言えば福井地方裁判所の樋口裁判長の
執行停止命令も詐欺と悪質さでは変わらない.
裁判官がこれほどあからさまに自分の主義主張で
判決を下すなら裁判官は不要だ.
泣き虫ウンモ
何でも中国のせいにできるとでも考えているのでしょうね。
中国に責任を取らせるつもりでも、運命共同体として巻き込むつもりでしょうから。
考えが甘いですね。