中国を押し込んだ安倍総理

 
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4月22日、バンドン会議60周年記念首脳会議に出席するためインドネシアを訪問中の安倍総理は中国の習近平主席と会談しました。

会談は昨年11月以来5ヶ月振りなのですけれども、前回と比べて随分とあっさり決まった感じですね。前回は会談することを盾にとって、靖国参拝しないと確約しろとか、尖閣問題を公に認めろ、とか色々駆け引きしていたことと比べれば、相当大人しいですね。

寧ろ、安倍総理の方が中国に対して、多少押し込んでいるというか、揺さぶりを掛けているように見えますね。

例えば、安倍総理は20日、BSフジの番組に出演した際、この夏に出すと見られる戦後70年談話について、お詫びの文言が入るかどうか問われ、「同じ言葉を入れるのなら談話を出す必要がないじゃないですか。基本的な考え方を継いでいくということは、もう申し上げているのだから、そこに書かれていることについては引き継いでいく。ですから引き継いでいくと言っている以上、もう一度書く必要は私はないだろうと思います」と、謝罪・反省の言葉入れる必要はないとの見解を示していますし、また21日には、靖国神社の春季例大祭に合わせて、「内閣総理大臣 安倍晋三」名で真榊を奉納しています。

まぁ、靖国参拝しないで、真榊奉納にする辺り、まだ多少中国に対して妥協しているように見えなくもありませんけれども、安倍総理は、2012年12月の総理就任以来、春と秋の例大祭では毎回、真榊を奉納していますから、いつも通りといえばいつも通りですし、多少は、日中首脳会談を睨んだ配慮もあるだろうと思われます。

そして、極め付けは、当のバンドン会議での安倍総理の演説です。この演説で安倍総理は、「"侵略または侵略の脅威、武力行使によって、他国の領土保全や政治的独立を侵さない"、"国際紛争は平和的手段によって解決する"、バンドンで確認されたこの原則を、日本は、先の大戦の深い反省と共に、いかなる時でも守り抜く国であろう、と誓いました」と、先の大戦に対する「反省」は表明しましたけれども、「謝罪」には言及しませんでした。

要するに、安倍総理は、日中会談直前にこうした行動を見せることで、それでも会談をやりますか、と迫った訳です。

にも関わらず、今回、日中首脳会談が行われました。去年の秋頃のような状況では、まず実現しなかったでしょうね。会談するしないで、条件を付けていたくらいですから、少なくとも、相当揉めていた筈ですね。

それが、あっさりと会談を受け入れた。これは相当中国は弱っている証拠ですね。恐らくは、国内の経済問題や、AIIB問題がそうさせたのだと思います。特にAIIBでは日米が参加しないと、二進も三進もいかないことが明らかになってきましたから。

実際、日中首脳会談では、AIIBについて習主席が「既に国際社会であまねく歓迎を得た」と述べたそうですから、日本に参加を要請したことは十分考えられますけれども、安倍総理は意思決定や融資審査の在り方に関し「問題提起している」と応じ、ボールを投げ返しています。

ただ、安倍総理は会談後、記者団に対して「大変有意義な会談だった。青少年の交流を含め、さまざまなレベルでの対話と交流を進め、両国関係の改善の流れを確かなものとしたい」と述べていますから、中国からなんらかの妥協を引き出した可能性があります。まぁ、それはおいおい明らかになるでしょうけれども、今は、安倍総理が70年談話に関して中国を押し込んだ、という事実が大きい。

バンドン会議で、安倍総理が謝罪なしの演説をしても尚、日中首脳会談が行われました。まぁこれでほぼ勝負あった、という感じですね。恐らく70年談話も同じ主旨の内容になると思われますし、謝罪の文言を談話から消すことが出来れば、大きな外交成果になると思いますね。

あと、謝罪の文言を消そうとしていることについて、"火病の国"が騒いでいるようですけれども、どうも安倍総理は、中国さえ落とせば、彼の国は後からついてくる、という具合に、見切っている感があります。まぁ、コウモリ外交をするのは結構ですけれども、そのコウモリの行く相手がどちらも同じ方向を向いてしまったらどうしようもありませんからね。その意味では、こちらも殆ど勝負あった、とみてよいと思います。

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