慰安婦問題の主戦場と日本のターン
昨日のエントリーの続きを極簡単に…
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慰安婦問題について、国内では朝日誤報(捏造)発覚以来、どういう謝罪をすべきかから、どのように朝日に責任を取らせるか、どうやって世界の誤解を解いていくか、という具合に、はっきりと流れが逆転し、正しい方向に流れ始めた感があります。
奇しくも、テキサス親父殿が述べているように、慰安婦問題の主戦場は、アメリカに移っているように見えるのですね。
4月27日、アメリカを訪問中の安倍総理はハーバード大学ケネディ・スクールでスピーチをしていますけれども、その内容は、国内の改革に意欲を示すなど、未来志向のものであって、慰安婦のことは触れられていません。報道では、ハーバード大で河野談話だの、慰安婦問題だのが話題になったなどとしていますけれども、それは質疑応答での話なのですね。
実は、安倍総理は、このスピーチの冒頭で「ケンブリッジ・コミュニティーの方々が何を知りたがっているのか。私自身、大いに興味があります。質疑応答の時間が楽しみでもありますし、どきどきもしています」と前置きをしているのですね。そして、その上で、国内改革やグローバル・イシューに取り組む日本をテーマにスピーチしました。要するに、風呂敷を大きく広げてみせたわけです。
まぁ、ケネディ・スクールは、マサチューセッツ州ケンブリッジ市に本部を置くハーバード大学の政治・行政大学院ですから、政治・行政の話が中心になるのは当たり前ですけれども、この地は、は政治行政だけでなく、ハーバード大学の各プロフェッショナル・スクールはもとより、タフツ大学やMITなど、他の分野でもトップクラスの大学院が集まっている土地柄ですから、少々風呂敷を広げたところで違和感はないでしょうね。
ただ、グローバル・イシューをテーマにスピーチをした安倍総理には、グローバルなテーマの質疑応答をして釣り合いが取れるのではないかとは思います。
まぁ、慰安婦問題がグローバルなテーマではない、とまではいう積りはありませんけれども、グローバルなテーマとするならば、強制連行の虚偽が明らかになった今なら、人権問題として扱うのがそれに相当するのではないかと思われます。その意味では、慰安婦問題は人身売買だとして、恐らくアメリカ政府との了解を取り付けていると思われる安倍政権の方針は、それに沿ったものになるわけですね。
さて、テキサス親父殿いわく慰安婦問題の主戦場となっているアメリカですけれども、この日は安倍総理に対するデモが行われていますし、前日には、元従軍慰安婦の李容洙(イ・ヨンス)氏がハーバード大のフォン(Fong)講堂で、講演をしているんですね。
その内容は、ハーバード大の学生や世界各国のメディアに対し日本の慰安婦犯罪を告発するものだったようですけれども、この李容洙氏は、その証言がころころ代わることで知られていて、今一つ信憑性に疑問があります。このときの講演でも「満16歳の時に英語も分からないまま日本軍に連行されていったのが台湾にある日本軍の神風部隊だった」と、日本軍に連行されたと主張するその口で"英語も分からないまま"と述べています。一体、どこの慰安婦だったのでしょうか。
まぁ、それでも、その「怪しい主張」を表現することが許されるのが民主国家というものです。主張する場を与えない、口を塞いだりはしないということです。けれども、それは同時に、自分の主張と対立する主張にも発表の場を与えるということを意味します。気に入らないからといって、力でそれを阻止してはいけない。
4月28~29日、ワシントン州のセントラル・ワシントン大学で、『スコッツボロガールズ(Scottsboro Girls)』という映画が上映されました。これはジャパン・ブロードキャスティング・ネット社代表取締役の谷山雄二朗氏が製作した慰安婦問題を扱った英語ドキュメンタリーです。
この映画では「韓国には過去『妓生(キセン)』文化があった。現在も大勢の女性が売春をしているとし、慰安婦が日本政府によって強制的に動員されたというのは事実ではなく、金銭を稼ぐために直接志願した売春女性である」と主張しています。
当然、それが気に入らない韓国側は猛烈な妨害活動を繰り広げているようです。「『スコッツボロガールズ』は性差別的で人種差別的な内容を含んでいる」と抗議したようですけれども、大学側は「映画上映は表現の自由に相当する」として上映させています。当然ですね。
けれども、御存じのように彼等は執拗です。こちらの谷山氏のFBによると、上映および演説前に、彼等が押しかけ「真相を否定するな」とのプラカードを掲げたそうです。
けれども、プラカードを掲げて得られるのは、"人目を惹く"ということが主なもので、その主張に賛同してもらえるかどうかはその次の段階の話です。
人の賛同を得る為には、相手の心に訴えなければなりませんけれども、そのためには情に訴えるとか、理性に働きかけるとか、いくつかの方法があります。彼等がよくやる"泣き叫んだり"、"大声で喚く"というのは、この"情"に訴えるという方法ですね。
けれども、情に訴えるにしても、理性に働きかけるにしても、その"効き目"は状況によって異なります。
なぜなら、情と理性では、客観性に差があるからです。情は、「なさけ」ともいうように、情愛や思いやりの心のことですけれども、それをいつでも誰にでも発揮できるとは限りません。
普段の何気ないときには他人に情けを掛けることは出来たとしても、自分の身を滅ぼしてまで、他人に"情け"をかけられる人はそう多くはいません。残念ながら、世の中は、キリストのような聖人君子ばかりではないのです。寧ろ、情けをかけたら自分に不利益になると分かった途端、他人のふりをして遠ざかるのが普通でしょうね。
けれども、これは、逆にいえば、自らの不利益にならない状況においては、いくらでも"情け"をかけられるということでもあるのですね。自分に関係のない事象であれば、情けをかけることで「善意の第三者」に簡単になれますから。
要するに、「情に訴える」という方法は、利害関係のない第三者に対して尤も有効に働くということです。
一方、「理性に働きかける」方法は、この逆で、利害関係が発生する、または発生するかもしれない事案に効果を発揮します。なぜなら「理性に働きかける」ためには、そこに客観性や妥当性、そして証拠の裏付けが必要になるからです。
根拠となる証拠があり、筋道立った主張には客観性があり、説得力が生まれてきます。この"客観性"が利害得失判断の元となります。つまり、その主張に同調することで自分に得なのか損なのか、或はどちらでもないのかが分かるということです。
誰しも自己防衛本能がありますから、自らに危害が及ぶ事象に出会ったら、それが本当に害を及ぼすものなのかどうかを、真剣に検討し判断するようになります。まぁ、生存のためには当たり前のことですね。
これを慰安婦問題に引き当てて考えてみればどうなるか。
日本においては、韓国の長年のプロパガンダやロビー活動によって、日本人に危害が及ぶ、あるいは国益を損する段階になった、と多くの日本人が感じたからこそ、慰安婦問題の虚報を許さないようになりました。一種の自己防衛が働きだしたといえるわけですね。
けれども、アメリカ、或はアメリカ人にとっては、慰安婦問題は彼等の生存を十分に脅かすところまではいっていない。ですから、韓国ロビーによって、アメリカのあちこちに慰安婦像なるものが立ったりするわけです。ここを何とかしないといけない。
そのためには、やはり、先ほど述べたように、韓国の主張に同意することが、アメリカの国益を損なうことになる、とアメリカ自身に認知させることが大切です。そうなれば、あっという間に手の平を返します。
まぁ、そろそろアメリカ政府も、韓国の主張に同意することが国益を損なうかもしれないと気づきつつあるように見えます。おそらく、朝鮮戦争時の洋行主の存在がクローズアップされたことがキーポイントになったのではないかと思われます。実際、最近のアメリカ政府のコメントは、韓国の主張をやんわりながら否定する流れになっていますしね。
ですから、今後は、慰安婦問題については「情に訴える」よりも「理性に働きかける」ほうが力を持つようになる。漸くにして、"日本のターン"がやってきたのだと思いますね。
この記事へのコメント
白なまず
米アップル、「アップルウオッチ」部品に不具合を発見-WSJ 【 http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NNLAPB6JIJUT01.html 】
(ブルームバーグ):米アップル は「アップルウオッチ」の製造中に主要部品に不具合を見つけたため、同製品の供給制限を余儀なくされていると、米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が匿名の情報源を引用して報じた。
WSJが29日伝えたところでは、問題が見つかったのは、手首が軽く叩かれているような感触を与える部品「タプティックエンジン」。アップルは報道についてコメントを控えた。
WSJによると、「アップルウオッチ」のテストで、タプティックエンジンの供給業者2社のうち、中国の瑞声科技(AACテクノロジーズ・ホールディングス)製の部品に信頼性の問題が見つかった。一方、もう1つの供給業者である日本電産製の部品には同じ問題は起きなかった。
原題:Apple Said to Have Found Defect in Watch Part, WSJ Reports (1)(抜粋)