大阪都構想潰える

 
今日は雑談エントリーを極々簡単に…

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5月17日、大阪市を解体し5つの特別区を新設する「大阪都構想」の賛否を問う住民投票が行われ、反対多数で否決されました。

ただ、票差は極僅かで賛成69万4844票、反対70万5585票の1万741票差。率にすて、0.8%差。

まぁ、あとで敗因などなんだの詳しい分析が色んなところでなされるだろうと思いますけれども、今回の住民投票は、市の北部に賛成が多く、南部は反対が多いなど、地域差がはっきり現れたことと、年代別でも、若年層に賛成が多く、高齢者層になるにつれて反対が多くなるなど、二分化の傾向がでています。

こちらでは、その理由を、住民各々が個々の利益に沿って妥当な判断を下したのだと指摘していますけれども、或はそうなのかもしれません。

筆者はあまり大阪都構想についてはフォローしてしなかったので良く分からないのですけれども、こちらをみると、マスコミは結構、都構想賛成の論陣を張っていたようです。けれども、結果は御覧の通り。これが、「住民の個々の利益に沿って妥当な判断」の結果だとするならば、住民はマスコミに踊らされなかったといえるかもしれませんね。

この住民投票で否決という審判を受けた橋下市長は記者会見で「市長任期後は政治家はやりません。政治家は僕の人生で終了です」と政界引退を宣言しました。

石原慎太郎氏に次いでの橋下氏の引退宣言。こういう言い方はちょっとアレですけれども、これで、維新の会、或は維新の党という一種のブームは終わったかな、という感は拭えません。

良くも悪くも、橋下氏の(或は石原氏も加えてもいいかもしれませんけれども)あのキャラクターが、"維新"という字面を支えていた面もあったと思うのですね。彼の、半ばわざと敵を作っては、それを突破していく姿に"痛快さ"を覚えた方もいらっしゃるかもしれません。それくらい維新の会にとって橋下氏の存在感は大きかった。

それゆえに、橋下氏なきあとの維新の会は、"維新"の看板を背負うだけの政党でいられるのか、という一種の逆風というか、課題が出てくるのではないかと思うんですね。

橋下氏の敗北を受けて、維新の党の江田憲司代表が党代表を辞任する意向を表明していますけれども、どなたが次の維新の党の代表になるにしても、橋下氏のイメージが強い"維新"の看板を背負うのは相当重いかもしれませんね。

例えば、地元の有権者から「あんたら橋本さんがいなくなって、何すんのん?」なんて言われたとしたら、どう応えるのか。

ただでさえ、日本維新の会の一部と、結いの党が合流して結党した党であり、未だに内部では「東京組」と「大阪組」の対立が続いているとの噂もあります。それをなんとか繋ぎとめ、党の象徴的存在だった橋下氏が引退する。

そう考えると維新の党の前途は相当厳しいものになると思いますね。

この記事へのコメント

  • ちび・むぎ・みみ・はな

    維新の党のブームが終ったと言われること自体が
    橋下氏の都構想提案が如何に民主主義の基本から
    外れたものであるかが分かる. その意味で今回の
    住民投票は本当に危ないものであったと思う.
    自民党の一部の議員の危機感は相当なものであったと聞く.

    それに対して, 例によって, 構想に反対する
    議員団を日教組や部落解放同盟と一色単にする
    乱暴な議論があったが, ここに住民間の互いの不信を
    煽り立てて主導権を握る橋下手法の全体主義へ
    導くの危険性があったと思う.

    今はうっ積した不満が日本全体に溢れている気がする.
    取り敢えずは株価ガー, 外交ガー, などの得点で
    押えられているが, 積極性のない物足りない財政の
    下での不透明感が続くようであれば, 橋下氏のように
    全体主義に向かうものが出てくるだろう.

    もっとも, 橋下氏の宣言を信ずるのはあまりに
    ナイーブ過ぎると言う指摘がある.
    2015年05月19日 12:03
  • ミモロン

    大阪市ホームページ(http://www.city.osaka.lg.jp)に、開票結果データがありましたので、お知らせまでに…

    平成27年5月17日 執行 大阪市における特別区の設置についての投票の開票結果 確定
    http://www.city.osaka.lg.jp/contents/wdu240/sokuho/kaihyo_data_10.html

    大阪都構想について、「黒地区は賛成が多い/赤字区は反対が多い」という見方が出来るそうで、これはこれで、根深い混沌を含んでいるように思いました。

    これまでの経緯をザッと見ると、「議論が混乱して何が何だか…」という状態も多く見受けられたようです。何をどう考えれば良いのか、実のある議論が、思うほどに浸透していなかったのも、大きな要素になっていたのかも知れません。

    5/19日付で、維新の党の新しい代表が松野頼久氏に決まったそうで…、「松野維新」が今後どういう行動を取るのか、要注目ですね。
    2015年05月19日 20:51
  • 55

    小泉から続いたワンフレーズ・ポリティクスが通用しなくなったとみていいのか
    それともたまたまだったのかはわかりませんが・・・個人的には反対でしたのでよかったです。
    閉塞感があるのは否めません。しかし改革・改革と実行すれば実行するほど
    日本には閉塞感やルサンチマンが増えていくような気がします。
    選挙後も若者対老人を対立させるような報道もそれを真に受けてTwitterなども騒がしいですね。
    国内で国民同士を対立させ、誰が得するのか少なくとも日本国民であるなら得はないように思えますが
    国民の誰かを敵に回さないといけないような政策は本当に日本のためなのでしょうか?
    2015年05月21日 02:34

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