国家インフラとしての有事法制

 
今日は…、何にも思いつかないので、雑談だらだらです。…

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国会審議で安保法制で喧々諤々のようです。筆者はこの話題をそれ程追いかけていないのですけれども、野党は反対、反対ばかりで建設的な議論が出来ているようには見えない印象が強いですね。まぁ、マスコミ報道がそればかり取り合えるのからなのかもしれませんけれども、やれ「戦争に巻き込まれる」だの、「リスクがどうたら」だの、まるで現状を変えること自体が悪であるかのような口ぶりです。

まぁ、彼等は「現状維持」というぬるま湯に浸かっていたいのかもしれないですし、人情としてはそういう気持ちも分からなくはありません。けれども、現実は何もしなくても、変わっていっているのですね。実際、それを「力」でやろうとしている国が隣にある。

ですから、それをいつまでも放置しておくとどうなるかというと、それはもう、守りたかった筈の「現状」がメタメタに壊されてしまうのは火を見るより明らかです。

今の日本は遅ればせながら、それへの最低限の対応しようとしているに過ぎません。リスクを目一杯上げているのは、彼等の方であって、日本ではない。その観点を無視して、戦争ができる国になるなどという論議は意味がないと思います。

戦争を仕掛けられたときに、戦争ができない国であったなら、滅ぼされるだけです。ですから、逆説的ですけれども、今の平和、即ち「現状維持」をしたければこそ、現状を打ち破っていかなければならない。そのための議論こそ国会ですべきだと思いますね。

はっきり言ってしまえば、シンプルに9条を改正して、自衛隊を国軍にしてしまうのが誰にでもすっきりする形の筈です。

けれども、憲法改正はおろか、集団的自衛権にも反対などと、それ以前の雑音がちょっと多すぎます。まぁ、正攻法で中央突破しようとして、一度は退陣の憂き目にあった安倍総理ですから、慎重になるのも分からないではないですけれども、とても苦労しているように見えますね。

武力行使の要件はどうたらこうたら言っていますけれども、あまり複雑にしないほうがよいと思います。なぜなら、どういうケースに適用できるなどど、あまりに事細かに決めてしまうと、いざというときに判断が遅れてしまうからです。

ミサイルがこっちに向かって飛んできているのに、「果たしてこれは国家の存立を脅かすものなのだろうか」とか「いやいや、一発だけなら誤射かもしれない」といって時間を空費するのは、いまどきのギャグ漫画でもありません。

日本の地政学上の位置とそのリスクを考えるならば、日本は分単位で有事即応体制ができていないといけない筈です。たとえば、北朝鮮からのミサイル発射から着弾まで15分とすると、発見・報告に2分、判断・指示に3分、迎撃準備に5分。これでもう10分ですからね。残りの5分で迎撃となると、ターミナルフェーズでの対応になります。これはもう既に撃ち漏らしは許されない極限状態にあるということです

つまり、それだけ、日本は地政学上危険な位置にあるのですね。敵ミサイル基地先制攻撃論が度々議論されるのも当然だと思います。

5月14日、日本商工会議所の三村明夫会頭は安保法制について「国をどうやって守るか、あらかじめ決めておくことは国の存立のためのインフラの一つであり、高く評価する。経済も、きちっとした国が存在してこそ成り立つ」とコメントしていますけれども、その通りですね。

国防について、その法整備や有事即応体制を整えておく事などは、もうインフラの一部と考えるべきだと思います。

そもそも、本当に戦争になったら、奇襲攻撃なんて当たり前ですからね。ミサイルに燃料を注入してみせて、こちらが迎撃ミサイルを配備するまで待ってくれる筈もありません。要するに、そういうことも考えておかなくてはならないということです。

なんとなれば、有事の際には山中に隠された秘密ヘリポートから迎撃ヘリが発進するとか、市街地では、学校のプールが割れて底からPAC3がせり上がってくるとか、まぁこれらは半分冗談ですけれども、少なくとも全国の小中学校の校庭くらいは有事のヘリポートとして自由に使えなくてはいけないと思いますね。

やはり、水も安全もタダではないということを、そろそろ自覚しなくてはならない時にきたということなのだと思います。

この記事へのコメント

  • 白なまず

    日本国憲法と国会と議事堂を同時に失う時まで議事堂で議論しそうな雰囲気ですね。一緒に国会議員も居なくなるでしょう。そうなれば、さすがに自衛隊の司令官あたりが自己判断で出動して大本営を作り、反撃の狼煙をあげて戒厳令をしいて反日勢力を排除する事になればいいなと思います。いつまでも話し合っている時間はありません。十分時間があっても結論は出ず、起こっている事に対処する事でしか解決に向かいません。出来なければ被害が拡大し、誰も国家権力を当てにする事は無くなり、最悪個人が身を守るために何でもするでしょう。不逞外国人や反日日本人が庶民に対して攻撃するなら、庶民も自己防衛の為に反撃する。そうなって初めて本当の日本国憲法の有るべき姿が実感できるはずです。そして、気がつくまでに支払った代償は大きく、帰らない命もあるでしょう。
    2015年05月29日 09:05
  • ポール

    せめて法制度くらい整えないと有事の際には多数の自衛隊の犠牲が出るでしょう。
    そうしたらまた左翼はそれを政権批判のダシに使うのでしょう。
    また仮に自衛隊がやられる前に法を無視して反撃したらしたで、またそれをダシに使う、という図式が容易に想像できます。
    現状でも国を思う行動を起こした人が更迭される事案が続いています。
    尖閣ビデオを公開した海保の一色氏、
    論文を書いただけなのに更迭された田母神氏、
    ジャーナリストでは先般のTBSの山口氏。
    こういった方々の行動が無に帰することがないよう、我々は折に触れ情報を拡散することが大切と思います。
    これらの方々を非難する心性は「A級戦犯が云々」と非難する心性と同じく左翼らしいものですね。
    2015年05月29日 10:23
  • ちび・むぎ・みみ・はな

    安全保障問題を考える時に必ず9条の改正が必要だとの声が出る.
    確かに改正すれば良いのだが, 逆に, 9条を改正しなければ
    駄目なのだと言うのは気を付けた方が良い.

    すでに, 防衛のための軍事力発動は合憲である事は
    分かっているし, 防衛は必ずしも相手が撃つまで
    待たなければならないと言うこともない.
    しかも, 日本の行動が合憲であるか否かは日本が
    判断することであり外国に文句を言われる筋合いはない.
    それが分かっていないのは日本人だけであり,
    支那も朝鮮も実際には良く分かっている.

    はっきり言って, 北朝鮮が戦線布告的な文句を言って
    ミサイル発射準備をした時点で先制攻撃は国際法的に
    何の問題もない.

    要は国民の覚悟であり, 国民への周知の問題である.

    従って, 現在の安全保障問題を考える上での最大の障害は
    政府広報の不備である. 自民党は共産党の爪の垢でも飲むべきだ.
    2015年05月29日 12:47

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