崩壊していく中国株式市場
今日は感想エントリーを極々簡単に…
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上海市場が無茶苦茶になってますね。
7月30日の上海総合指数の終値は、前日終値比2.2%安の3705.77で引けました。比率だけなら2.2%のマイナスですけれども、引け方が悪い。この日の午後はゆっくりと上げていったのですけれども、出来高がないところをするするっと上げたのに対して、売りはというと、大引け15分前に大量に売られての暴落です。売り圧力は依然強いとみていいでしょうね。
中国当局は必死になって株の買い支えを実施しているようですけれども、思った程の効果は出ていません。当局の買い上げによって上げて引けたとしても、翌日には売られてしまって、結局、行って来いになっているのですね。それだけ売りたい人が多いということです。
では、その「売りたい人」が機関投資家などの大口なのかというと、もしかしたら、そうではないかもしれません。なぜなら、海外等の機関投資家は既に売り抜けているという見方があるからです。
イギリス調査会社のロンバード・ストリート・リサーチによると、去年後半から中国からの大規模な資本逃避が始まってて、その総額は8000億ドル(約99兆円)にも上るようです。まぁ、中国国内の一般の個人投資家は、自分の資産を海外に移すことは簡単ではないと思われますから、やはりこの資本逃避は、海外ファンドなり何なりの大口の機関投資家がメインとみるべきでしょうね。
もしも、機関投資家が上海株の殆どを処分済みだったとすると、後に残るのは個人投資家ということになります。それが事実だとするならば、今の乱高下する上海株による被害を一番受けているのは、他ならぬ中国国民だということになります。
実際、今回の暴落で全財産を失った中国の個人投資家が次々と飛び降り自殺(跳楼)するケースが相次いでいるそうです。
なんでも、跳楼自殺は2日に1人の割合で発生していて、多い時には毎日1人の割合だなんて噂もあるらしく、上海市政府は、「自殺せずに上がるまで待って」というスローガンを掲げ、自殺防止キャンペーンをしているようですから、事態は深刻です。
彼らの"跳楼"を防ぐには、株価を上げ続けるしかないのですけれども、現実は、上げるどころか、大きく下落した今の株価を維持するのにさえ必死の状況です。おそらく今の水準では、損失を抱えた個人投資家の方がずっと多いでしょうね。特に、信用取引をしている個人投資家は、株を借りている分だけ、何もしなくても金利が発生します。持っているだけで経費がかかることになりますから、反対売買できずに、長期に持たされたままとなると、これも地味に効いてくる筈ですね。
つまり、当局が必死になって、今の株価を維持していたとしても、それだけでは、自国の"ジリ貧"の個人投資家を助けることにはならない。むしろ時間が経てばたつほど、彼らのダメージは深くなっていくものと思われます。
それに加えて、暴落からこのかた、当局の数々の規制が投資家マインドを冷え込ませています。いきなりの売買停止など、先進国の株式市場では有り得ない施策のオンパレードですからね。
まぁ、これら強引な施策も、いずれは解除されるとは思いますけれども、そうしたからといって、海外含めたかつての投資家が戻ってくるかは分からない。当局の一連の対応が、投資家の信頼を失わせたからです。
それを考えると、本当の意味で中国株式市場が"元通り"になるのは、相当遠い先の話になってしまったかもしれませんね。
この記事へのコメント
白なまず
白なまず
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NRZ15E6TTDS601.html
2015/07/24 19:06 JST
ブルームバーグ):中国は人民元の対ドル許容変動幅拡大を容認する。国務院が24日に声明を発表した。時期や拡大幅には言及していない。
国務院は声明で、貿易を後押しするために柔軟性を高めると説明した。上海市場で取引される人民元の対ドル許容変動幅は、中国人民銀行(中央銀行)が設定するその日の中心レートの上下2%に現在制限されている。
中国当局は前回2014年3月に変動幅をそれまでの1%から現行の2%に拡大した。
原題:China to Allow Wider Yuan Trading Range, State Council Says (3)(抜粋)
巳蛙
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