日本の隣の悪意に満ちた国

  
今日は、もうこの話題しかないですね…

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1.明治日本の産業革命遺産の世界遺産登録決定

7月5日、ドイツのボンで開催中のユネスコ世界遺産委員会は、日本が推薦した「明治日本の産業革命遺産」の登録が決まりました。

当初、この韓国は「明治日本の産業革命遺産」に関して「戦時中に朝鮮人労働者が強制徴用されていた」と主張して反対活動を展開していたのですけれども、6月の日韓外相会談で、一転、両国が韓国側の「百済歴史地区」を含め、双方の推薦案件が登録されるよう協力することで一致していました。

けれども、審議直前の土壇場になって韓国が「遺産群の中には強制徴用が行われた施設がある」と登録に反対。この韓国の手の平返しで、7月4日夜に予定されていた審議は1日先送りされました。

これについて、自民党の佐藤正久参院議員がツイッターで「『明治の産業革命遺産』の登録に向けての韓国側の妨害を見た多くの日本人は、あの外相合意は何だったのか?韓国への不信感を持ったのではないか?日本の外交団、妨害に負けずに最後まで頑張れ!」とコメントし、次世代の党の中山成彬元衆院議員は「6月に韓国外相が突然来日して合意した筈だった。これが韓国のいつものやり口、これまで何度騙されて来たことか。下手な妥協をしてはならない」と厳しく批判しました。

まぁ、外相同士の合意事項を簡単にちゃぶ台返しする辺り、北朝鮮と何ら変りません。日本政府が激怒するのも当然ですね。

ギリギリになって紛糾したのは、どうやら、意見陳述で韓国側が徴用工の歴史に言及するのに加え、「強制労働」という表現を使おうとし、それを知らされた日本側が修正を要請し、韓国側が反発。折り合いがつかなくなったのが原因だと伝えられています

7月4日、議長が仲裁のため日韓に呼びかけた協議を韓国側が拒否したとも言われていますけれども、その裏では激しいロビー活動を行っていました。

セルビアの代表団は「自分たちの案件より日本の登録案件をめぐる韓国とのやり取りの方がよっぽど忙しい。2ヶ国間で妥協点を見つけてほしい」と語り、レバノンの代表団も「ロビー活動が激しく、どの国も疲れている」と述べた程です。

韓国は、あろうことか「軍艦島」をナチス・ドイツによるアウシュビッツ強制収容所と比較して、他国に理解を訴えたそうです。いつものこととはいえ、程度が低すぎますね。

結局、今回の世界遺産登録について、土壇場でゴネた韓国と日本が調整を続け、5日の審議入りを前に合意に達したのですけれども、世界遺産への登録が決まったあと、日本の佐藤地ユネスコ大使は「1940年代に一部の施設で大勢の朝鮮半島の人々などが意に反して厳しい環境下で労働を強いられた。…この犠牲者のことを忘れないようにする情報センターの設置など、適切な措置を取る用意がある」と述べたと報道されています。

これが本当であれば、日本は韓国に妥協をしたことになりますけれども、極めて政治的な決着だと思いますね。これは後々禍根を残すと思います。




2.世界遺産は特定国の歴史観を共有するものではない

そもそも世界遺産登録はユネスコの諮問機関であるイコモスが世界遺産登録申請された対象を調査し、登録勧告を行うことになっています、勿論、「明治日本の産業革命遺産」も、事前にイコモスが調査し、その結果、登録勧告がなされたものです。

イコモスは勧告で「明治日本の産業革命遺産」を次のように評価しています。
イコモス評価結果及び勧告の概要(明治日本の産業革命遺産製鉄・鉄鋼、造船、石炭産業)

<顕著な普遍的価値について>

九州・山口地域を中心とする一連の産業遺産群は、西洋から非西洋国家に初めて産業化の伝播が成功したことを示す。19世紀半ばから20世紀初頭にかけて、日本は製鉄・鉄鋼、造船、石炭産業を基盤に急速な産業化を達成した。一連のサイトは1853年から1910年までのわずか50年余りという短期間でこの急速な産業化が達成された3つの段階を反映している。

第一段階は、1850年代から1860年代前半にかけての幕末期で、製鉄や造船の試行錯誤期であった。国防、特に海外からの脅威に対する海防を強化する必要から、各藩が西洋の技術書や西洋の事例の模倣により(直接ではなく)二次的に知識を得て伝統的な匠の技と組み合わせ、産業化を進めた。

第二段階は、明治時代に入ってからの1870年代前半で、西洋技術及びそれを実践するための専門知識を導入した時期である。

最終段階である明治後期(1890~1910年)の第三段階は、国内に専門知識が蓄積され、西洋技術を積極的に改良して日本のニーズや社会の伝統に適合させることにより、本格的な産業化が達成された。


<勧告>

イコモスは、評価基準(ii),(iv)の下に「明治日本の産業革命遺産製鉄・鉄鋼、造船、石炭産業」を世界遺産一覧表に記載することを勧告する。

イコモスは、推薦国が以下に配慮することを併せて勧告する。

・端島炭坑について、優先順位を明確にした保全措置の計画を策定すること。
・推薦資産及びその構成資産に関する優先順位を付した保全措置の計画及び実施計画を策定すること。
・資産への悪影響を軽減するため、各構成資産における受け入れ可能な来訪者の上限数を定めること。
・推薦資産及びその構成資産の管理保全のための新たな枠組みの有効性について、年次ベースでモニタリングを行うこと。
・管理保全計画及び地区別保全協議会での協議事項
・決議事項の実施状況について、年次ベースでモニタリングを行うこと。
・各構成資産の日々の管理に責任を持つあらゆるスタッフ及び関係者が、能力を培い推薦資産の日常の保全、管理、理解増進について一貫したアプローチを講じられるよう、人材育成計画を策定し、実施すること。
・推薦資産に関する説明(インタープリテーション)の計画を策定し、各構成資産がいかにOUVに貢献し産業化の1又は2以上の段階を反映しているかを特に強調すること。また、各サイトの歴史全体についても理解できる計画とすること。
・集成館及び三重津海軍所跡における道路建設計画、三池港における新たな係留施設に関するあらゆる開発計画及び来訪者施設の増設
・新設に関する提案について、「世界遺産条約履行のための作業指針」に沿って、審議のため世界遺産委員会に提出すること。

内閣官房報道発表資料より抜粋
この勧告からも明らかな通り、今回世界遺産登録された「明治日本の産業革命遺産」は、その名のとおり、西洋から非西洋国家に初めて産業化の伝播が成功した"明治時代"の遺産として登録されたのですね。第二次大戦時のことは関係ありません。

ですから、韓国が、「戦時中に朝鮮人労働者が強制徴用がうんたらかんたら」というのは、世界遺産価値として認められたのとは全然別の次元で反対していたのであって、いわば、「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」といった、"イチャモン"に近いものがあると思いますね。

イコモスは非政府国際機関ですけれども、世界建築や考古学遺産などの専門家で構成された組織です。その調査・勧告結果の向こうを張って、韓国が、アウシュビッツ強制収容所と比較するということは、イコモスの調査そのものを否定することになります。

世界遺産は、遺跡、景観、自然など、人類が共有すべき「顕著な普遍的価値」を持つ物件が対象です。要するに、個々の国の"歴史観"だとか、"政治的主張"を共有するものではないのですね。

今回、韓国は「明治日本の産業革命遺産」について、日本側に強制徴用云々の明示をさせたという報道があるのですけれども、これが本当であれば、韓国のやったことは、世界遺産の価値を自らに都合のよいものに捻じ曲げ、貶めたことになるのですね。




3.韓国は悪意に満ちた国

ただ、今の世界遺産委員会は、韓国に限らず、各国とも相当なロビー活動をしているのが実態のようです。こちらに、2001年から2005年まで世界遺産委員を務めたセントルシア国のベラ・ラクイエ氏のインタビューがありますけれども、ある国は委員にべったりと引っ付いて、自国の遺産登録をアピールしまくり、ハラスメントばりのロビー活動をしたと述べています。

このように本来は、文化・自然を対象に「普遍的価値」を評価・認定する世界遺産も、その中身は相当に政治的圧力の中で行われているのが現実だとすると、今回の「明治日本の産業革命遺産」の世界遺産登録に、ある程度の政治的妥協なくしての登録は難しいのかもしれません。

これについて、本当のところはどうだったのかについては、やがて明らかになると思いますけれども、筆者個人的には、やはり日本は妥協すべきではなかったと思います。

なぜなら、今後の展開を考えると、また韓国がこの「強制徴用なんちゃら」をネタにやれ謝罪だ、賠償だと吹っかけてくることが容易に予想されるからです。まぁ、構造的には慰安婦問題と同じですね。

ただ、今回については、韓国が登録反対を言い始めた5月の段階から報道され、多くの人に知られています。特に6月の外相会談で、世界遺産登録に協力すると合意したことを取り上げて、日韓関係改善ムードを作ろうとしていた矢先の韓国の裏切りですから、隠しようがありません。結果的に世界遺産登録がされたとはいえ、その汚いやり口を見せられたのですから、嫌韓は更に広く浸透していくでしょうね。

これについては、こちらのサイトで、韓国の識者の意見を紹介しています。一部引用します。
「強制」という表現にこだわる韓国 
バンダービルド


≪前略≫

韓国は、日本が悪だということを浮き彫りにさせる目的で、「強制」という表現に固執する傾向がある。

慰安婦の場合もそうだ。

一部の強制事例も推測されるが、主に就業詐欺や、親によって売られた場合や、さらには募集に自発的に応じたケースなども多様に言及されているのが現実なのに、韓国は、慰安婦は無条件に強制連行だという。

「一般化のエラー」(一部を全体として考える)に近い。


いつの間にか「日帝強占期」という表現も大勢になった。

「過去の36年」を指す表現としては、「日韓併合時代」あるいは「日帝時代」という名称が主に使われていたが、この程度の表現だと地味すぎて、日本の悪を浮き彫りにするのに不十分だと判断したのか、「強制的に」の意味

を強調した「日帝強占期」という表現が新たに作られて、現在位置している状況である。


今回の韓国側の論理(徴用=強制労働)の通りなら、同じ論理で日本側がさらに、「韓国は強制徴集国家として若者たちを軍隊に強制的に連れて行って服務させている」という主張を展開しても、言い返せなくなる。

適切な例えではないが、「窃盗の前科」がある隣人がいくら憎くても、「(隣の人は)強盗と殺人の前科がある」と事実と異なる噂を広めてはいけないのである。

こういうことは「謀略」レベルに近いためである。

もし噂を流したことを隣人が知れば、隣近所での関係が悪化するのは言うまでもない。

ところが、残念ながら近年の韓日関係は、このいう姿をしているのではないかという疑問を消すことができない。

日本内の嫌韓が最近になって急速に拡散される現象について、韓国は自らを真剣に振り返る必要がある。

嫌韓拡散の大きな原因は、韓国のこのような小児病的な反日があるのではないかと真剣に悩んでみるべきである。

もし自分を振り返っても、きちんと悩むこともなく、まだ今のやり方でプッシュしていこうとするのなら、近い未来、日本の大多数の国民から「韓国は悪意に満ちた国」という最悪の声まで聞くことになるかもしれない。
この記事では近い将来「韓国は悪意に満ちた国」だと日本人から見られるようになるかもしれないと警告していますけれども、もう既に大分危ないような気がしますね。

とくに今回のやり口については、多くの日本人に知られた影響は大きい。少なくとも「価値観を共有しない」国であることがはっきりしましたし、今後、日本人は韓国に対して、積極的平和主義ならぬ"積極的無関係主義"を支持するようになるかもしれませんね。

この記事へのコメント

  • まよねーず

    何はともあれ、「日本で唯一の強制労働があった軍艦島」の世界遺産登録を祝します。
    地元民も満足されていることでしょう。廃墟マニア以外の日本人は行くんかな。
    首相官邸には、外相の更迭と、総辞職をお勧めしました。
    2015年07月06日 08:32
  • 白なまず

    強制労働とは片腹痛い。この島は幕末から長崎の発展と深く関係しており、強制労働と難癖している時代より昔から重要な炭鉱でした。炭鉱の労働者は仕事にあぶれた無能集団ではなく、真逆でかなりの競争倍率で得た職です。戦後には人口密度、物価、給料は大都会並でした。ここで父が小学校の建設に携わり、姉が誕生し、その後福岡の宇美にある炭鉱へ引っ越し、応神天皇を祀る宇美八幡宮の近くで私が生まれました。父は戦後三菱建設で設計をし、九州北部の炭鉱やニュータウン等の開発に従事していたので、軍艦島やその他炭鉱の話を聞いていて巷に仕事がない戦後間もなく位から、仕事はキツイが高給取りで労働者になりたがる人は多かったようです。だから、強制労働なんて言って誰も遣りたがらない仕事と思っている人は何も事実を知らない、朝鮮人に洗脳された脳足ンです。長崎市内は三菱で繁栄しているような場所なので、三菱を悪く言う輩は生きていけません。だから、強制労働なんて虚言を広めようとすれば長崎市民から敵視されるでしょう。広島と違い、朝鮮人は住めない場所です。土地は狭く、先祖代々住んでいて、若者も土着して暮らしているので入り込むと直ぐにバレル。私が長崎市内の小学校に通っていた頃は、朝鮮人と思しき家族が近くに住んでいましたが、同じ小学校には通っていませんでした。当時不思議だったのですが、別の小学校へ通っていたようです。しばらくするとその家族は何処かへ引っ越し居なくなりました。少なくとも、給料は良くても、住む所が無く、物価も高い軍艦島に朝鮮人が住むメリットはない。だから彼らは福岡の炭鉱や東北の炭鉱等へ行ったのでしょう。その方がお金が貯まる。守銭奴が長崎の島の炭鉱に居るメリットは無いです。
    2015年07月06日 10:44
  • ちび・むぎ・みみ・はな

    この件について検討すべきなのは外務省の某審議官の
    国民を蔑ろにした妥協以外に何もないと思う.
    世界遺産に今回認められなくとも, 世界を変えたきっかけを
    与えた要因の一部でもある重要な施設であるから,
    一歩足りとも譲ってはいけななかったのだ.

    支那についても南朝鮮についても, 謀略戦とは嘘を
    一歩一歩と世界に信じ込ませていくことにある.
    実態は, お金に釣られて半島から働きに来ただけのことで,
    現在の在日と同じである.

    安倍内閣の指導性が全く感じられない件であった.
    米国議会での演説も, 今回の妥協も, 全てが継っている
    という厳しい現実認識が官僚には「全く」ない.
    特に過去の日米開戦におけるサボタージュと言う犯罪にも等しい
    とがを負っている筈の外務省の官僚には.
    2015年07月06日 12:05
  • 暇工作

    赤峰和彦氏のブログによれば、日本側は一貫して当初の主張を変えなかったそうである。委員国の他の19か国は南朝鮮に疲弊し、日本に助けを求めて来たようになり、苦肉の策として文言の変更になったようにおもわれる。
    世論は、日本外交の敗北だという意見が多いが、世界的に見れば南朝鮮が自己中心的で嫌われる存在として認識されるようになると思う。もっと言えば南朝鮮も北朝鮮と同じ国家だと認識されるだろう。
    安倍総理は、肉を切らせて骨を断つという、国民には解りにくい戦術をとったのではないか?
    日本人の嫌韓感情は、確実に増えた。
    2015年07月06日 18:05

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