ストラスフィールド市の慰安婦像設置否決について

 
今日はこの話題を極々簡単に…

画像
 ブログランキングに参加しています。応援クリックお願いします。

8月11日、オーストラリアのシドニー郊外のストラスフィールド市で、韓国系と中国系市民らが公共の場に「慰安婦像」を設置するよう嘆願していた問題について、特別議会を開き、全会一致で設置を認めないことを決めました。

この問題は、去年からずっと燻っていました。アメリカで相次いでいた「慰安婦像」「慰安婦碑」設置の動きは、2014年にオーストラリアに飛び火。2014年2月に中国系と韓国系の住民らがシドニーで、日本の戦争犯罪を糾弾する集会を開き、慰安婦像をオーストラリア全土に設置することを確認し、ストラスフィールド市での設置を目指し市議会に嘆願書を提出しました。

ストラスフィールド市は、人口約4万人の都市なのですけれども、韓国系の住民が9.3%、中国系の住民は18.9%と合わせて実に28.2%が中韓系の住民で、これほど中韓系人口の比率の高い自治体はオーストラリアでも珍しいそうです。慰安婦像の設置を進める中韓勢力は、ストラスフィールド市を「慰安婦像設置の重要拠点」としていたそうなのですけれども、確かにこれだけの住民をバックにして嘆願書を出されてしまっては、市議会も検討せざるを得なかったものと思われます。因みにストラスフィールド市に住む日本人は70人ほどだそうです。

嘆願書を受けた市議会は、2014年4月1日に慰安婦像設置の当否をめぐる審議会を設け、その直前に住民からの意見を聞く公聴会を開催しました。

公聴会は、中韓系推進グループの強力なサポートを受け、まるで慰安婦像設置が既定路線であるかのような雰囲気だったそうなのですけれども、それを押し返したのは、ストラスフィールド市に住む日本人でした。こちらにその時の模様が掲載されていますけれども、現在JCN(オーストラリア・ジャパン・コミュニティー・ネットワーク)の代表を務める山岡鉄秀氏が、碌に準備もできない中、大奮闘の意見表明を行い、判断を連邦や州政府に委ねるとするまでに持ち込みました。山岡氏の言によると「9回裏10対0から同点に追いついた」ということのようですから、相当なものだと思いますね。

結局、この問題は一度は連邦に上げられたものの、指し戻され、しばらくは膠着状態にあったのですけれども、2014年12月に韓人会会長が慰安婦像設置再推進を唱え、同年9月に新たに市長に就任したジュリアン・バカリ市長に圧力を掛けたことで、再燃しました。

このバカリ市長は、元副市長で韓国系のサン・オク議員と同じ保守系のリベラル所属で、比較的中韓に同情的な人物として知られ、この問題について中間的な解決策を模索すると公言していたそうです。

けれども、この問題に詳しいジャーナリストのマイケル・ヨン氏によると、どうやら、この慰安婦像設置を申し立てた人物は現地人ではない他所者の韓国人と中国人であり、現地に溶け込んでいる中国人、韓国人は像の設置など望んでいないそうなんですね。特に、現地の韓国人は、自身の売春を含めた違法行為に注目が集まるのを嫌っているようです。だとすると、慰安婦設置の動きは、明らかに工作だとみていいと思われます。

おそらく、その狙いは、マイケル・ヨン氏も指摘しているとおり日豪分断でしょうね。

勿論、現地の日本人もそれに気づいていて、先の山岡氏はあるインタビューで、中韓系住民の主張を支持していた人には次の様にアプローチしていったと答えています。
--JCNの活動によってストラスフィールド市議会だけでなく、ニューサウスウェールズ州議会、連邦議会などで中韓系住民の主張を支持していたのに立場を変えた人がいるということですが、どうやって説得しているのですか

 「『Harmony must come first(融和が第一)』です。今年9月に韓国系の新聞に掲載された記事がありますが、韓国系と中国系が一緒の『韓中連帯韓人委員会』のリーダーでもあるストラスフィールドの副市長らが徹頭徹尾、安倍政権を批判し、日本の軍国主義化を批判しています。『これって彼らが主張する女性の権利うんぬんじゃないでしょ?』と私たちは欧米人に指摘します。中韓は慰安婦問題をめぐる動きを『政治的ではない、日本人に敵対するものではない。純粋に女性の権利を尊重するもの』といっている。だが、ふたを開ければ反安倍、反日、および日豪分断に過ぎないのです」

 「慰安婦碑や慰安婦像の設置が相次ぐ米国でも、除幕の行事には安倍首相の顔にナチスドイツのシンボルであるハーケンクロイツを書き込んだ写真や、血みどろの女性のマネキンを展示していたりします。こんなことをやって本当に女性の権利をたたえる行為といえるのでしょうか。また、韓国の子供たちに、日の丸を踏みつぶしたり、日本列島に爆弾を落とすようなおどろおどろしい絵を描かせて駅に展示するのは、全然話が違うのではないですかと問いかけます」

 「安倍首相が今年7月にキャンベラを訪問された際、シドニーからバスで駆けつけた同じ反日団体が安倍首相とヒトラーを掛け合わせたような写真などを持ってデモをやっている。そこにはストラスフィールドの副市長もいるのです。こういう風景をみて、私たち日本人は気分を害しています。だが、私たちはオーストラリアに住んでいる韓国人の気分を害するようなことはしていない。それが基本的なルールではありませんか。あるニューサウスウェールズ州議会の政治家も中韓に乗せられて議会で慰安婦像をたてた方がいいと発言しましたが、私たちの説明を聞いた後、『自分自身も移民だが、過去のことを持ち込んだら、この国はそういうものでいっぱいになってしまうので、すべての恨み辛みは祖国に置いてきた。それが移民の精神であるべきだ』と意見を変えました。冷静で体系的な反論と、オーストラリア人が前面に立つことによって態度を変えるのです。たとえこちらの味方をしなくても、中立的な立場になっていきます。ほかの議員たちも同様の動きをしました」

「私たちはこうも主張しています。銅像や碑は本来、オーストラリアに関するものだけにするべきだ。オーストラリア自体がかかわったものの像や碑はいいが、関係ないものはやめましょう。そういうものはコミュニティーに対立を持ち込むから線をひきましょうと言っています」

「過去、日本人コミュニティーはいかなる民族とも問題を起こしていません。『なんで今、こういうことを吹っかけられなければいけないのか』とオーストラリア人に問うと『そうだな…』となります。中韓の反日キャンペーンに対し、即時、論理的な反論を淡々と発信していく。そうなると最初は中韓の主張をうのみにした人も考え直さざるをえない。日本政府のように、言うべきときに言わない、あいまいなままにしておく、その一方で感情的な発言をして反発をくらう、というのは悪循環。われわれはその対局をやります。それがわれわれの基本戦略なのです」
反発や反論ではなく、融和を掲げ、自分達ではなくオーストラリア人に前面に立ってもらうことによって、翻意させている。見事なものですね。

今回の特別議会に先立って、一般の賛成派と反対の市民各4人が意見を表明する公聴会が行われたのですけれども、そこで、嘆願運動を行った中国人男性は「20万人の女性が旧日本軍の犠牲になった」と、人権意識向上のため設置を要求したのに対して、反対派のオーストラリア人男性は、賛成派団体が市役所前で日本語で「安倍は日本の恥だ」などと書かれたプラカードを掲げていたことを明らかにし「慰安婦像設置の本質は反日運動で、地域社会の分断につながる」と暴露しています。

その後の特別議会では、「慰安婦は私たちの問題ではない」と指摘や、市の事務局が、慰安婦像については、記念碑設置基準の「どれにも該当しない」との勧告があったことなどが明らかにされ、結局、関係者という理由で冒頭で退席した韓国系市議以外の市長を含む6人全員の市議が設置に反対し、満場一致で否決されました。

これも、融和を第一とした戦略で活動したJCNの力が少なからず働いたのではないかと思いますね。幕末の山岡鉄舟は剣豪でしたけれども、平成の山岡鉄秀は中々の策士のようです。心より敬意を表します。

まぁ、今回の否決でひとまずはやれやれですけれども、中韓の工作はストラスフィールド市に止まりません。政府も広報、情報戦にもっと予算を掛けて粘り強く反撃することを考えるべきだと思いますね。

この記事へのコメント

  • almanos

    韓国の元挺身隊の方が「厚生年金脱退保証支払い」求めて訴訟起こしてますがね。後、慰安婦さん達も払っていたはずです。そこら辺を公開して「厚生年金がある奴隷は存在するのでしょうか? 」と広告を出しても良かった。反日との戦いは戦略をきちんと立てないといけないでしょう。
     後は慰安婦問題が「韓国の被害者産業」である事も。その上で「あなた方は詐欺に協力しますか? 」としてみれば良い。慈善を悪用するとなればキリスト教圏ではエラい事になる。それを知らないでいるんでしょうねぇ。
    2015年08月13日 11:37

この記事へのトラックバック