天津の大爆発について

 
今日はこの話題を極々簡単に…。

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8月12日深夜、中国天津市の物流拠点「浜海新区」の危険物専用倉庫で、大きな爆発が2度発生しました。

13日夜の時点で、共同通信は天津市の地元メディアの報道として死者50人、70人が重体と伝えています。

天津市当局は既に関係者を拘束して原因を調べていますけれども、関係者の話によると、どうやら「引火や爆発を起こしやすい物質を詰めたコンテナ」から出火し、消防隊による消火活動中に大きな爆発が30秒程度の間に2度起きたようです。

新京報は13日、爆発現場には硝酸ナトリウムや硝酸カリウムが置いてあったと報道したそうです、これらは、硝酸(HNO3)の水素を金属や他の陽イオンで置換した硝酸塩類と呼ばれる化合物なのですけれども、硝酸カリウムは黒色火薬の原料として使用されています。また、硝酸ナトリウムも硝酸カリウムよりは反応性は弱いものの、やはり爆薬の原料として使用される物質です。

また、近くには、水酸化ナトリウムなど計7種類程度の化学物質が保管されていた報道もあります。

水酸化ナトリウムは水と反応して高熱になりますし、硝酸カリウムは400度で分解して酸素を出しますから、或は消火活動に使ったと思われる水が"火に油"の結果を引き起こした可能性も考えられます。

今回の爆発の規模は極めて大きく、特に2度目の爆発では、周囲2キロの建物の窓ガラスが割れたといいますから、如何に凄い爆発だったかが分かります。

ネットでは当時の爆発の様子を収めた動画などがアップされていますけれども、爆撃にでもあったかのような酷い有様であるところをみると、やはり硝酸塩類系の爆薬の類が爆発したとみて良いように思われます。

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中国は、対外経済開放政策の一環として、経済特区に次いで1984年に、14の沿海開放都市を経済技術開発区に指定しています。その都市は大連、秦皇島、天津、煙台、青島、連雲港、南通、上海、寧波、温州、福州、広州、湛江、北海で、外資導入の一定額内の決定権・認可権を有するなど対外経済自主権が与えられています。

今回爆発のあった天津もその一つなのですけれども、この天津経済技術開発区は、中国商務部によって行なわれている国家級開発区の投資環境に関する総合評価で、13年連続で1位の実績を誇る有数の開発区であり、トヨタやヤクルト、出光など多数の邦人企業が進出しています。

また、アメリカのモトローラ社や、韓国のサムスンなど、大手電子メーカーも数多く進出し、労働力の確保含めて、外資が進出するには環境が整っているという高い評価がありました。

そこへ来て、この大爆発ですから、この地に進出している外資にとっては少なからずショックがあると思いますね。これでいきなり一斉に撤退することはないでしょうけれども、今よりは慎重な判断をすることになると思われます。これは逆に、海外からの投資を促したい中国にとっては痛手だということですね。

今回の大爆発を受けて、13日、中国の宣伝当局は、国内メディアに対し、国営新華社通信や同市共産党委員会宣伝部が管轄するニュースサイト「天津北方網」の情報のみを報じるよう通達を出すなど、報道規制を始めました。

更に、国内メディアに対して、現場に記者を派遣することを禁じ、またネット上で爆発や救援の状況を中継したり、無断で情報を集め個人の見解などを加えたりすることも禁止したそうです。

普通は、こういう非常事態の時ほど、現場の状況を的確かつ素早く伝えるのが大事だと思うのですけれども、現場に記者を派遣するなですからね。

そして統制は国内メディアだけではありません。現地の病院をCNNの記者が取材していると、突然、複数の中国人男性がカメラを遮り、記者を取り押さえて「撮るな」、「リポートするな」、「STOP!」などと叫んで中継をブツ切りさせるなどしたそうです。

まぁ、この辺り、いかにも共産党の国らしい統制だと思いますけれども、こうした対応自体が海外の信頼を失い、却って外資の足を遠のかせるものになるように思いますね。

また、天津の爆発の翌日には、遼寧省のボイラー工場で爆発があったとの情報も寄せられているそうです。爆発を起こした工場が遼寧省の何処のことなのか分かりませんけれども、遼寧省の大連は先に取り上げた14の経済技術開発区の一つですから、仮にこの爆発が大連の経済技術開発区内で起こったのだとすると、海外からの信頼を増々失うことになりかねません。

まぁ、もう少し様子を見ないとなんともいえないところがありますけれども、当局が報道規制を始めた以上、もしかしたら、有耶無耶のまま終わるかもしれませんね。ただその場合は外資の進出におけるカントリーリスクとしてカウントされることになるかと思いますね。

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