レッテル貼りと主張する答弁

 
今日も感想エントリーを極々簡単に…
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この度、産経新聞とFNNの世論調査で、安全保障関連法案を「必要」と答えた人が7月に行った前回調査より約16ポイント増加し5割を超える結果となりました。特に女性の賛成回答が大きく伸び、20ポイント以上伸びているようです。

なぜ、そんなに急に伸びたのかというと、報道では、「民主党など野党による『戦争法案』『徴兵制復活』といったレッテル貼りが一時的に盛り上がったものの、浸透せず有権者の多くが冷静に判断するようになったため」という解説がされているようですけれども、それ以外にも、こちらのサイトで指摘されているように、安倍総理の答弁で、断言していることも影響していると思うんですね。

例えば、8月7日の衆院予算委員会で、民主党の山井議員は「核兵器は輸送しないという答弁では安心できない。今回の法案の中で核兵器は除外すると書くべきだ」との質問に対して、安倍総理は「私は総理大臣として核輸送はあり得ないと言っているのですから、間違いありませんよ!」と断定。言い切っています。

これ以外にも、安倍総理はポイント、ポイントで「絶対ない」とか「非常識だ」とか言い切っています。まぁ、これには、法に基づいて「絶対ない」というときもあれば、「法理上ではなく政策的に有り得ない」という場合もあって、文章になっているもの、いないもの含めて"断言"していて、多少荒っぽい答弁だと感じないわけではありませんけれども、中国を名指しする前あたりまでの、婉曲表現とは確かに異なっていますね。

こうした"断言"をすることで何が変わるのか。

それは、やはり、"お察しください"型の答弁から"主張"する答弁へと変わると思うんですね。持って回った婉曲な表現は、確かに角は立たないかもしれませんけれども、言いたい事をオブラートに包んでしまうが為に、本当に伝えたい事は伝わるまでに時間がかかりますし、中には間違って解釈する人もでないとは限りません。

それに対して、断言は、結論はこうだ、と明確に言い切るのですから、速攻で伝わりますし、誤解される余地もすくない。その反面、相手の意見を真っ向から否定することもありますから角が立つというデメリットがある。

けれども、安倍総理が断言する答弁に切り替えたのだとすると、角が立つデメリットよりも、安保法制についての政府の考え方がちゃんと伝えられるメリットが上回るとみたのでしょうね。

それに、国会で断言するのは安倍総理だけではありません。野党だってそうです。安保法案を「戦争法案」だといってみたり、「徴兵制になる」など、野党は"断言"のオンパレードですね。

これまでの安保法制にまつわる国会議論は、野党の"断言"を伴った質問に対して、与党が"お察しください"と受け身な答弁で応えるという図式だったように思いますけれども、それが逆に、安保法制に対する誤解を助長した面もあると思うんですね。それだけに、安倍総理が答弁で"断言"する事には意味がある。なぜなら、安保法制に対する国民の理解が深まる可能性が高いからです。

今の野党の質問と政府与党の答弁は、いわば"断言する質問"と"断言する答弁"とが互いにぶつかりあっているわけですけれども、これは言葉を変えると、主張と主張のぶつかり合いだということです。

互いに自分の意見をぶつけあって、結論を出す。まぁ、国会の本来の姿を考えればそうあるべきだと思いますね。であればこそ、与野党は自分達の主張を広く国民に知らしめて、支持を求め、審判を乞わなくてはならない。国民主権である限りそうなります。

ということは、与野党は、いかに自分達の主張が根拠のあるものであり、より納得できるものであるかに心を砕くべきだと思いますね。けれども、民主党などの野党は、断言するまではまぁよしとするにしても、「戦争法案」だとか「徴兵制」だとか、根拠薄弱な主張ばかりでは、説得力は相当落ちる。

説得力のある主張とそうでない主張とで、どちらがより多く支持を集めるかなんて、もう言うまでもありません。どうも、野党はその辺りの配慮というか思慮が薄いのではないかと感じます。

ゆえに、与党が法案の中身について"主張"するようにしたら、途端に、法案支持が増えた、そんなところではないかと思いますね。

既に与党は"主張する答弁"に切り替えたと思います。であるにも関わらず、野党が代案を出さず、根拠レスな主張を繰り返すのならば、国民から愛想を尽かされ、増々支持を失うだけだと思いますね。

この記事へのコメント

  • almanos

    責任を持って断言するのと、レッテル貼りしか出来ない位劣化しているから断言するのとは違いますからねぇ。
     もう、自民は参院で強行採決して良いと思いますね。後、議員俸給は欠席分を減らす様に改正すべきでしょう。多分、そうした途端に野党の審議拒否がなくなるでしょうけど。やる時は党費で補填してとなるから嫌がられて。自民は強行採決して良いと思います。民主党に比べれば圧倒的に少ないんですから。
    2015年08月27日 05:43
  • kazuasa

    こんにちは。
    断言することで確実に国益は損なってますね。
    核輸送なんかあいまいにすることが抑止力に繋がっていると思いますが
    首相から絶対という言葉を引き出して何の意味があるのでしょうか?
    揚げ足取りをしたいがために日本を切り売りする野党の姿勢に疑問を感じています。
    もっとも、某国の付託を受けているなら納得ですが。
    2015年08月27日 08:11
  • 白なまず

    核兵器の輸送はしないと言う発言は支那スパイが一番聞きたかった事でしょうね。でも、国会答弁と非常時では当然違うでしょう。『平時の核兵器輸送はしない』けれど、戦時で必要があれば別の解釈をしてでもやるでしょう。だから、この答弁を聞いた支那スパイは喜んでも、支那共産党は安心できない。中共ならそうするでしょうから。当然日本でも緊急時の対応では事後報告で問題ないし、これが駄目だと言うのなら311の時の東電福島第一の時の国民に内緒で色々勝手に進めた民主党の振る舞いも許されないでしょう。国民は良いことも悪いことも知った上で判断したいのですが、全てを公開するとパニックに成るのではないか?国益を害するのではないか?となれば公開を躊躇するのはどうしようもないですね。結局、日本政府の優先順位を明らかにしてルール化し、優先順位を示して、非公表、公表を示すしか無いと思います。
    2015年08月27日 11:59

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