薄っぺらい正義を振りかざす潘基文

 
更に昨日のつづきを極々簡単に…

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9月3日の抗日式典には、国連の潘基文事務総長も参加しました。潘事務総長は、軍事パレードの後、習近平主席と会談し、「非常に素晴らしかった。中国人民の平和を守ろうとの願いが十分に示されていた」と絶賛したと伝えられています。

国連事務総長が抗日式典に出席することの問題については、「際立って無能な事務総長」で述べましたから繰り返しませんけれども、まぁ、立場も弁えず好き勝手やっているわけです。

潘事務総長は、抗日式典出席について、5月にロシアで行われた対独戦勝記念日などに参加したことをもって、今回の抗日式典への出席の正統性をアピールしているようですけれども、彼は、8月の広島の平和記念式典には来ませんでした。戦勝国の式典には出席するのに、敗戦国のそれには出てこない。これは、「際立って無能な事務総長」のエントリーでも述べましたけれども、要するに、国連は戦勝国の為の組織である、ということを身を持って示しているわけですね。

まぁ、ただ、潘事務総長に関しては、戦勝国というよりは、韓国の為に行動しているとも指摘されています。国連職員に韓国人を多く登用するなど、自国主義が度を超えていると批判されています。国連関係者からは、S・G(セクレタリー・ジェネラル:事務総長の略称)ではなくS・G(サウスコリア・ガバナー:韓国総領事)ではないのかと陰口を叩かれているようです。

潘事務総長の抗日式典出席については、既に日本政府から中立性に問題があると懸念をつたえていますけれども、自民党内からも批判の声が上がっています。9月4日、自民党の党本部で開かれた、外交・経済連携本部と外交部会の合同会議では、「軍縮を目指す国際社会が許さない」、「国連予算分担金の支出停止や減額を検討すべきだ」など批判が噴出。潘氏の解職を求める意見も出たようです。

今のところ、政府としては、抗議に留め、それ以上の対応は考えていないようですけれども、もしかしたら、ちょっと生温いかもしれません。というのも、潘事務総長本人は、"中立性"など考えていないと自ら白状しているからです。

9月4日、中国中央テレビのインタビューで、中立性に対する懸念について問われた潘事務総長は、「一部の人は、国連事務総長は中立だと誤解しているようだが、実際にはいわゆる中立なのではなく、公正公平なのである」と答えています。

国連が戦勝国の為の組織であり、その事務総長が中立ではなく、公正公平なのだとすると、その基準は戦勝国にあることになります。まぁ、本人が自覚しているのかどうか知りませんけれども、潘氏は、自身と共に、国連の本性を満天下に晒したというわけです。

このように、戦勝国の"正義"を振りかざしているかに見える潘事務総長ですけれども、その"正義"には多分に御都合主義なところがあります。

それは、自分に都合の悪いことは、その"正義"を簡単に曲げてしまうことです。

今回の抗日式典には、スーダンのバシル大統領も参加していました。

スーダンでは20年以上に及ぶ内戦にともない約100万人強の難民と数百万の国内避難民が発生しているのですけれども、バシル大統領は、2003年から続くダルフール紛争での集団虐殺に関与にしたとして国際刑事裁判所から「人道に対する犯罪及び戦争犯罪」の容疑で逮捕状が出ています。

潘事務総長はバシル大統領の逮捕状執行に向けた手続きを国連加盟国に取るように要請しているのですけれども、スーダンとの石油取引で関係の深い中国は、それを無視。習近平主席はバシル大統領を「中国人民の古くからの友人だ」と歓迎したのですね。

これに対して、潘事務総長は文句の一つも言っていない。

また、少し前に話題になった、産経新聞の前ソウル支局長の加藤氏が朴槿恵大統領の名誉を毀損したと市民団体から告発された裁判で、韓国の報道の自由についてダンマリを決め込んでいます。

まぁ、要するに、彼の"公平公正"など、所詮その程度だということです。

ただ、逆にいえば、彼の考える"公平公正"とは何かを問い質すことで、国連と彼を切り離してしまうことができるかもしれません。

その意味では、日本政府が国連分担金の停止や減額を持って抗議の意思を示すのも一つの手かもしれませんけれども、国際逮捕状が出ているバシル大統領と並んで式典に参加し、出身国の報道の自由について何のコメントもしない事務総長の"公平公正"とやらは、一体どこの惑星の話なのか、と世界に問いかけるのもよいかもしれませんね。

この記事へのコメント

  • 白なまず

    公平とは帰属社会の価値観に基づく当然の利益配分または権利配分に於いて正しい配分が行われている状態、、、何だか小難しい言い回しですが、公平の認識は国や性別、年齢などでも違うと思われます。勿論個人差も多いにあるでしょうが、それよりもお国柄の社会での常識が判断基準になると、日本人は韓国人の公平の意味が解らなくなるのではないでしょうか。ネットで【日韓中の青年における不公平認知の特徴について】星明(仏教大学教授)さんの論文をチラッと読んだのですが、日本人、韓国人、支那人の不公平感について書かれていて、ざっくりと書くと日本人と韓国人の不公平感は結構近いが、支那人とは全然ちがい、日本人、韓国人は不公平感が高く、支那人はそれ程でもない。つまり、不公平感を自分の実力や価値、能力の自己採点と社会的採点で差が大きい場合不公平感が高くなると言い換えると、日本人、韓国人は報われていないと感じる事が多いとも言える。そして、不公平感の大きさは韓国人が日本人より高く、常に自分の社会的評価は低いと感じているようだ。
    2015年09月06日 03:23
  • 白なまず

    これは、裏返すと、社会的に大成功している潘基文のような恵まれた者は、私は韓国社会のなかでは特別で、評価も高いので、それに見合う報酬が当然であり、発言や思想も自分が正しく、高貴な身分である私に従うのが社会的公平であり、当然なのだ。だから、韓国社会の公平感で言えば、日本は戦争に負けたのだから、戦勝国に意見を言うのは公平的報酬に違反する、、、、と思っているのではないでしょうか。永遠に分かり合えない価値観、、、それが儒教国家韓国なのだと思います。

    【日韓中の青年における不公平認知の特徴について】星明(仏教大学教授)さんの論文
    http://archives.bukkyo-u.ac.jp/rp-contents/SK/2001/SK20011L095.pdf
    https://www.bukkyo-u.ac.jp/about/teachers/detail/116/
    2015年09月06日 03:23
  • 野蛮人

    今時パンを持て囃すのは韓国と(利用出来る時だけ)中国くらい。今時国連なんぞに幻想抱いてるのは
    アホウの日本の外務省くらい。

    パンは就任当初「コリアンスタイル」を誇示してたが、それが「縁故主義・反日・不正塗れ」と嘲笑さ
    れると「祖国が国連負担金払わないせいだ」と逆切れし(今では信じられない事に最初の訪韓時はパンに
    対する韓国世論は冷ややかだった)、アジアンスタイルと言い換えて中国人を登用しまくって「えこ
    ひいきはしてない」と強弁して軽蔑を買い(この中国人立ちは事実上のお目付け役と見られてる)、環境
    問題では「日米は環境先進国中韓を見習え」とほざいて呆れられ、事が起きればみっともなく日本に「金
    出して」と乞食をしまくり、公約に上げた紛争・難民・北朝鮮問題は中国が絡むケースが多いため見ない
    ふり。で、これもクネと一緒で記者会見すればその点で突込みが入るので逃げ回るか逆切れ。おかげで
    「幼稚な癇癪もち」と評されるほど。事務総長の役目を知らない事すら何度も自分から曝してしまってる。

    こんな男が事務総長につける程度の組織であり、だからこそどこの国も分担金を公然と拒絶し、まじめに
    払ってる日本がバカを見る。国民はそれに気付いてるのにアホウの外務省は何時気付くのやら?
    2015年09月06日 12:56
  • おじさん

    「日本は潘基文が事務総長である間に限り国連分担金の支出を停止する」と宣言すればいいのです。
    これだと国連を相手にするのではなく事務総長個人へのボイコット行動となり名分が立つと思うのです。
    争い事というのは当事者の正義と正義がぶつかった時に生じます。
    どちらも自分が正しいと思っているから相手をやっつけるまでは争いは収まりません。
    そこで仲裁なり介入なり調整なりの責を負った機関なり人物は正義を前面に立てるのではなく中立(公平公正とは少し違う)でなければならないのですね。
    そういう意味では潘基文は明らかに不適格者であり自らそれを明言したのですから彼個人を弾劾することは決して間違いではないと思います。
    日本政府には、より厳しい対応をしてもらいたいものです。
    2015年09月06日 15:12
  • SAKAKI

    米国では国連と韓国の裏切りとみているようです。
    朝鮮戦争で国連軍として血を流して助けた韓国が、国連の事務総長も含めて、当時の敵の黒幕らの軍事パレードに参加したのです。おそらく朝鮮半島が再び戦場になっても止むを得ないと・・彼らは考えているでしょうね。
    戦争となれば、朝鮮半島の原発が破壊され、放射能で中国の陸軍は半島を経て日本へは侵攻できなくなります。
    2015年09月06日 19:59
  • 泣き虫ウンモ

    中国の内需は35%ぐらいで、日本の60%とは大きく隔たりがありますかね。

    まぁ、経済規模が大した変わらないというのは、理解されつつあるのでねぇ。

    そこで、依存しすぎの後遺症というは遅かれ速かれ出てくるのでしょうね。
    2015年09月06日 21:53

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