今日はこの話題です。

10月18日、安倍総理は、相模湾で開かれた海上自衛隊主催の観艦式に参加した後、ヘリコプターで横須賀に配備されている空母「ロナルド・レーガン」に移動、乗船しました。
日本の現職首相が米国の航空母艦に直接乗ったのは今回が初。安倍総理は、米海軍第3艦隊司令官ノーラ・タイソン中将と在日米海軍司令部の司令官マシュー・カーター少将と懇談した後、ブリッジや格納庫を視察、搭載されている戦闘機の操縦席に座り、説明を受けたようです。
安倍総理は視察中、空母「ロナルド・レーガン」が東日本大震災の被災地支援活動「トモダチ作戦」に従事したことに触れ、「日米の絆のシンボルだ」とコメント。視察には、麻生副総理と中谷防衛相が同行しました。
総理、副総理兼財務相に防衛相が揃って、米空母に搭乗したということは、日本の首脳、国家中枢がアメリカと深く結ばれており、強固な日米同盟を此の上もなくアピールすることは間違いありません。
巷では、これについて、日米同盟結束と中国に対する牽制だという見方をしていますけれども、それはそうだと思います。ただ、ここのところのアメリカの動きを見ていると、それだけではなくて、着実に中国を追い詰めているように見えるんですね。
ここのところ俄かに、中国が南シナ海で建設を行っている人工島に対し、アメリカがその周囲12海里以内を艦船が通過する作戦「航行の自由作戦」が行われる、と取り沙汰されています。
けれども、この作戦は、今年5月の段階で、計画中だとの報道があったのですね。けれども直ぐにはやりませんでした。
まぁ、ネットでは、「オバマ大統領が弱腰だからだ」とか、「ただのブラフであって、本気じゃない。ただ牽制しているだけだ」などと言われていました。
また、「口先だけで、そんなことを言っても、中国は反発して、人工島を建設し続けるだけだ」という意見も見受けられました。
10月13日には、とうとうアメリカのカーター国防長官が、中国の人工島について「誤解のないように。アメリカは国際法が許す場所は世界のどこでも飛行し、航行し、活動する。南シナ海は例外ではない。…その時と場所は我々が選んで決めることだ」と警告しました。
けれども、これに対して中国は「航行飛行の自由を守るという名目で、南沙諸島の中国領海・領空をいかなる国が侵すことも許さない。…一部の国は自国領土を遠く離れて、攻撃的武器を大々的に配備し、南シナ海で何度も繰り返し武力を誇示している。…これこそが南シナ海軍事化の最大要因だ。関係各国が南シナ海問題をことさらにおおげさに取り上げるのを止め、領土紛争に一方的な立場をとらないという約束を実直に守ってもらいたい」といけしゃあしゃあと反論しています。一歩も引かない構えです。
では、このままズルズルとアメリカが指を咥えていたかというとそうでもない。何もしない風でいて、ちゃっかりと準備をしているのですね。
例えば、5月には安倍総理を国賓として迎えましたし、9月の日本の安保法案成立を歓迎・支持しています。また最近ではTPP交渉成立もそうですね。環太平洋経済圏を構築し、中国のすぐ外海に経済の"壁"を作りました。
また、7月には、日米豪の合同軍事演習を行っていますし、先日からインド洋で日米印で合同軍事演習をしています。
そして、今回の安倍総理の「ドナルド・レーガン」への乗船と、着々と周辺を固めていますね。
中国の南シナ海の人工島周囲12海里に艦船を航行させるのを"王手"とするならば、今やっているのは、自陣で矢倉を組んだり、振り飛車にしてみたりという具合に、"駒組み"をしていることに当たるのではないかと思うんですね。
"王手"をしようと思ったら、直ぐに出来る筈なのに、わざとそうしない。じっくりと駒を配置して、準備が整った瞬間にもう勝負がついている。そんな戦い方をしていますね。まぁ、言ってみれば、詰将棋か何かに近いかもしれませんね。
先日の米韓首脳会談で、オバマ大統領は韓国の朴大統領に対し「韓国の目の前に立つ巨大な中国が何の咎めもなく、好き勝手に規則違反できるとしたら、たとえそれが経済問題であれ安全保障の問題であれ、韓国にとって良いわけがない」と、中国が国際ルールに悖るような行動をとれば、韓国はきちんと意見すべきだ、と述べています。
一説には、この発言は、韓国に「中国離れ」を促す「最後通牒」だという意見もあるようです。確かにそれもあるとは思いますけれども、筆者にはこれも、中国に対する"駒組み"の一つではないかと思うんですね。
もしも、これから、アメリカが人工島周囲12海里に艦船を航行させ、"王手"を掛けたとします。この時、中国が反撃して、その"王手"した駒を取ったとしたら、それは"規則違反"になることは間違いありません。国際法上、公海のサンゴ礁を勝手に埋め立てて旗を立て、自国領土だと嘯いても認められる筈もありませんから。
そういう中国の"規則違反"を許してはいけないと、オバマ大統領は、"王手"する前に朴大統領に告げた。これで韓国は身動きが取れなくなりました。
万が一、韓国が中国を咎めることができなかったとしたら、韓国を冷遇する理由がまた一つ増えるだけですね。
それ以前に、もうアメリカは韓国という"駒"が中国陣営に寝返ったとしても、戦局に影響がないように配置を済ませてしまっています。例えば、韓国から再三再四、F22やF35を巡る技術移転を求められても、全部拒絶しています。要するに、韓国を「飛車角」には絶対させないのですね。
そして、その韓国"駒"は、他の駒(アメリカ同盟国)からの連絡もなく、孤立した位置に置いている。
まぁ、せいぜいTHAADという「桂馬」を、置こうかどうかというくらいですけれども、仮に韓国がTHAADを配備して、北京という"王将"を王手できればそれでよし、配備しなくても、そのまま捨て置けばいいという程度にしか見えません。もう完全に"捨て駒"扱いですね。
このようにアメリカは、南シナ海で着々と駒組みをしています。現代将棋は駒組みでほぼ勝負が決まるとどこかで聞いたような記憶がありますけれども、南シナ海で行われている、アメリカの駒組みも、それが終わった時には、ほぼ勝負はついているような気がしますね。
この記事へのコメント
ちび・むぎ・みみ・はな
東南アジアは定常的に支那貿易を行なっており,
TPPがあろうと無かろうと支那貿易が中心部分を占める.
米国についても支那貿易(輸入)は大きいし,
日本についてもTPPが対支貿易を抑制する仕組みにはならない.
そもそも, TPP が「壁」であるなら世界大戦の前の
ブロック経済なのであり, WTOの下では許されることではない.
今盛んに TPPを対支那戦略と持ち上げる流れは
それによってTPP反対の議論を封じ込めようとする戦略である.
安全法制を戦争法案と呼ぶ精神と通ずるものがある.
原子力についてもそうだが, 本当に自由であろうと思うなら
基本的なところを注意深く考えていく必要があろう.
グローバル主義の曖昧な風に乗って何で自らの社会を
無国籍なものに変化させて将来の苦労を招くのか.
欧州の騒乱は自分のまいた種の結果であるから全く
同情の余地はないが, 戦前からアジアの向上に尽くした
日本までが苦労せねばならないのか.
白なまず
【Nibiru visible Today 2nd SECRET SUN (Dwarf Star) Planet X 】
https://www.youtube.com/watch?v=ws5qPCPz2Us
【What is this ?#planet?#reddwarf?#NIbiru? 】
https://www.youtube.com/watch?v=6Rw5-X8CNaU
ひふみ神示 第03巻 富士の巻
http://hifumi.uresi.org/03.html
第十六帖 (九六)
あらしの中の捨小舟ぞ、どこへ行くやら行かすやら、船頭さんにも分かるまい、メリカ、キリスは花道で、味方と思うた国々も、一つになりて攻めて来る、梶(かじ)も櫂(かい)さへ折れた舟、何うすることもなくなくに、苦しい時の神頼み、それでは神も手が出せぬ、腐りたものは腐らして肥料になりと思へども、肥料にさへもならぬもの、沢山出来て居らうがな、北から攻めて来るときが、この世の終り始めなり、天にお日様一つでないぞ、二つ三つ四つ出て来たら、この世の終りと思へかし、この世の終りは神国の始めと思へ臣民よ、神々様にも知らすぞよ、神はいつでもかかれるぞ、人の用意をいそぐぞよ。八月二十四日、⨀の一二か三。
泣き虫ウンモ
組織を守るために攻める駒があり、本来であればそういう役割ぐらいは担えるだろうと思い込んでいたのが、その攻める駒をサポートする駒の役割すらも果たせないということですかね。
そりゃ、捨て駒ですかね。
話は変わりますが、TPPですかね、国有企業あるいはそうみなされる(政府が株式を50%保有)には米国も譲歩した部分があるという話でしたので、どこら辺を譲歩したのかですかね。
そりゃね、譲らないと東南アジアの国は無理でしょうから。
中国の場合は、中共の派閥の財布なので自由競争にさらす訳にはいかず、TPP参加は完全に無理ですのでブロック経済の効果はあるでしょうね。