今日は本当に時間がないので、極極々簡単に…

10月18日、共同通信は、南シナ海で中国が人工島を作っていることを受け、アメリカがスプラトリー諸島に、艦艇を派遣する方針であることをフィリピンなど関係諸国に伝えていたことが明らかになったと報じています。
昨日のエントリーで、アメリカが対中国に向けた駒組みをしていると述べましたけれども、関係諸国に伝達していたということは、伝えた国の反応も含めて駒組みの一つでもあると見ていいかもしれません。
そして何より、そんな情報がこのタイミングで報道されたということは、やはり大方準備は整ったとみていいと思いますね。
この動きに対して、中国は猛反発しています。
習近平主席は、ロイター通信の書面インタビューで、「昔から中国の領海だ。…主権や関連する権利、権益の侵害を認めない。…不安定な状況を望んでいない。まして混乱を生じさせる当事者にはならない」と、自分からは手を出さないような答えをしていますけれども、一方その裏で、人民日報系の「環球時報」が社説で、米艦艇が派遣された場合、「中国は海空軍の準備を整え、米軍の挑発の程度に応じて必ず報復する。…中国の核心的利益である地域に入った場合は、人民解放軍が必ず出撃する」と思いっきり報復すると宣言していますね。
まぁ、口でいう分にはタダですからね。大事なのは行動です。
では、アメリカの駒組みに対して、中国の駒組みはどうかというと、正面戦は避けて、背後を狙う作戦に出ているように見えます。
要するに、アメリカが仕掛ける中国包囲網の更に外側から包囲網を作る。いわば、対中国包囲網を構築しようとしているように見えます。
例えば、イギリスと好みを結んで、中国包囲網の外から牽制させるというようなことなどです。実際、イギリスは中国との関係強化に乗り出しています。まぁ、何枚物もの舌を使い分けるイギリスのことですから、其の本心は中々分からないですけれども、この期に及んで、中国にもチップを掛ける"両張り"振りは流石という他ありません。
けれども、この中国による対中国包囲網は、まだその緒についたばかり。これから色々と動いていくものと思われます。
もしも、中国がこの対中国包囲網を作ろうとしているのなら、"遠交近攻"の原則に則って動くとみます。イギリスに近づいているのもその一つでしょうね。
そして、地理的な位置という意味では、ロシア、オーストラリア、南アメリカ、カナダは抑えておきたい。従って、そこら辺りまで手を広げていく可能性は考えられます。
最早、世界を舞台とした米中の覇権争いはもうとっくに始まっているとみていいと思いますね。
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