中国包囲網と中台会談

 
今日も極々簡単に……

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11月12日、アメリカ国防総省によると、先週末にアメリカのB52戦略爆撃機2機が先週末、南シナ海のスプラトリー諸島で中国が造成している人工島付近を飛行したことを明らかにしました。

国防総省は、中国の地上管制官から2度にわたり退去するよう警告を受けていたことも明らかにした上で「B52は一帯の国際空域を常に飛行している。中国の管制官がB52と交信を試み、同機はそのまま任務を継続した」とコメントしています。要するに"ガン無視"したということです。

これに対して中国は「中国包囲網」を破るため、日本と北朝鮮、台湾に特使を派遣したと日経が報じていますけれども、この中で特に筆者が注目したいのは台湾です。

11月7日、習近平国家主席と台湾の馬英九総統は首脳会談を行っています。この会談は1949年の中台分断後初となるのは元より、会談場所がシンガポールで、会談中の滞在費も全部割り勘にしたとの噂もあります。殊更に「対等」をアピールしているようにも見えますね。

これは長く朝貢外交を行った歴史を持ち、今なお「中台は一つの中国」と言っていることを考えれば、「譲歩」といっていい振る舞いのように思えます。彼らの伝統からいけば"対等"に扱うべきだと考える他国はそう多くないと思いますね。

ところが、台湾の反応は逆で、中台会談後、台湾の国民党の支持率が下がり、野党民進党への支持率が上昇するという結果となりました。こちらのブログで詳細が述べられていますけれども、中台会談をしただけで、中国寄りだと見られてしまうそうで、相当意識が乖離していることを伺わせます。

つまり、台湾の人達それだけ、自分達は「西側陣営」なんだという意識があるんだと思うんですね。

これら批判に対して、台湾の馬英九総統は13日、記者会見を開いて「先に主権問題を解決しろというなら、解決しきれない……国際社会の多くの反応は肯定的なものだ。……両岸が共同で世界に向け平和のメッセージを伝えることで、米国、大陸(中国)、台湾の3者が勝利を得た」と述べていますけれども、台湾世論が「自分達は西側だ」と思う気持ちが支配的なのであれば、馬英九総統が述べたような「会うだけで意味がある」「メッセージを出すことに意義がある」的なもので納得を得るのは、難しいと思いますね。

まぁ、その結果は来年1月の総統選挙で明らかになると思いますけれども、残された時間を考えると、余程の事がない限り、流れは変わらないかと思いますね。

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