チャイナリスクの細道じゃ 怖い乍らも通りゃんせ
今日はこの話題を極々簡単に……
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先日、トルコで行われた、G20首脳会合で中国経済の失速に対する各国からの懸念が相次ぎました。会合では安倍総理が過剰な生産設備の解消など構造改革を急ぐことを中国に求め、各国首脳も同様の指摘をしたようです。
これに対して、習国家主席は「みなさんが中国経済に関心を持っているのはよくわかる。……今後も中高速の経済成長を維持することが可能であり、今年の成長率は7%程度になる」と述べました。
けれども、中国のこの発表が眉唾であることは既に広く知られています。
以前、「中国の本当のGDP成長率は公式発表の半分以下だった」でも述べましたけれども、イギリスの独立系調査会社ファゾム・コンサルティングは、中国の公式統計はファンタジーだとして、今年の中国成長率は2.8%%、2016年はわずか1.0%にとどまると予想しています。
実際、麻生財務相が会談後「夢みたいなことを言っていた。……来年も同じ事が言えればいいんだけど」と身も蓋もない言い方をしていますから、そういうことなのでしょうね。
また、工場撤退や合弁解消などに踏み切る日本企業も相次いでいます。NTTコム、パナソニック、サントリー、カルビーなど名だたる企業も含めて多数撤退していますけれども、その原因は経済失速のほか、人件費の高騰や政策変更などの所謂「チャイナリスク」が我慢できないほど大きくなってきたからですね。
東京商工リサーチの調査によると、中国リスクによる日本企業の関連倒産は今年1~10月累計で63件と前年同期の43件に比べ5割増加。日本から中国への直接投資実行額は1~9月で前年同期比25%減。まぁ、絶賛撤退中だという訳です。
こうした動きに対して、11月18日、習近平主席はAPECの場で「われわれは外資管理システムの改革を進め、外資に対する市場参入規制を大幅に緩和し、知的財産権の保護状況を改善するほか、開放的で透明性があり、公正かつ高効率な市場環境を育成する。……外資を歓迎する中国の政策に変更はないこと、および外資系企業の法的権利や利益を保護し、外資系企業により良いサービスを提供するという約束にも変更はないことを強調したい。……外部の世界に対する中国のドアは永遠に開かれ続ける」と述べ、外資に対する市場参入規制を「大幅に緩和する」と表明しました。
まぁ、口でいうのは簡単ですけれども、その通りに実現するかどうかは別の話です。
評論家のやまもといちろう氏は、深圳での経験談として、かの地はうまくいっている外資企業ほど吸い取られると述べていますね。
先日もアメリカのボーイング社が主力の短・中距離機737型機の一部生産の最終工程を中国に移転することを決定し、エアバス社も2008年に、短・中距離機の320型機の最終組立工場を天津で稼働させ、今年7月には、天津工場近くに中距離機の330型機の完成・引き渡しセンターを設立することに合意していますけれども、結局技術だけ盗まれて終わりになる可能性は否定できません。
こと中国に関していえば、甘い囁きに釣られていったはいいが、無事に帰ってこられるとは限らないということです。
習主席のいう「永遠に開かれ続ける中国のドア」は入口だけであって出口がないかもしれないことには十分注意すべきだと思いますね。
この記事へのコメント
ちび・むぎ・みみ・はな
共産主義革命をやろうとしている
習近平に言っても無駄であろう.
それより, ルー長官が日本は
改革をやるより内需を増やせと
要求しているらしい.
米国
↓
↓「改革より内需を増やせ」
↓
日本
↓
↓「改革が必要だ」
↓
<支那>
米国にまともなことを言われるようでは
日本の時代なぞは当分は来ないと思える.
白なまず
結局日本国民がバカなせいかもしれません。
ちょっと古いですが、、、
日本経済の復活を邪魔する「勢力」 高橋洋一教授が「真相」を明かす
https://www.youtube.com/watch?v=fRFSWply45s
白なまず
6%成長達成の確率はゼロ-モルガン・スタンレーの中国弱気派
(ブルームバーグ):2020年までに10年との比較で国内総生産(GDP)を倍増させるという目標を掲げる中国にとって、歴史は味方ではない。モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメントの新興市場責任者ルチル・シャルマ氏によれば、労働力が縮小する中で6%以上の経済成長率を達成した国はここ半世紀、現れていない。
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NY1UT16K50XS01.html