今日はこの話題を極々簡単に……

11月1日、安倍総理はソウルで日中韓3ヶ国首脳会談を行いました。
けれども、やはりというか何というか、いつもの歴史認識で応酬があったようです。会談の冒頭で中国の李克強首相が「協力は歴史など敏感な問題に善処する上に成り立つ。こんなに近い国であっても、一部の国はいまだに深い理解が成り立っていない」と目一杯、日本を批判しました。
これに対して、安倍総理は「特定の過去ばかり焦点を当てる姿勢は生産的ではない。…日韓、日中には協力と発展の歴史がある。日中韓協力の前向きな歴史をさらに紡ぎたい」と反論しました。
こちらに3ヶ国の共同宣言の骨子がありますけれども、ここの前文が今回の首脳会談の性格をよく表していると思いますね。次に引用します。
・3カ国協力は3年半ぶりに開催された今次サミットで完全に回復。とまぁ、一言でいえば、「仕切り直して協力していこう」ということですね。ただ、その肝心の仕切り直しを示す部分が"歴史を直視し、未来に向かうとの精神の下"になると思うのですけれども、これは、中韓の意見である"歴史を直視"と日本の意見である"未来に向かうとの精神"を並べているだけですね。要するに何も変わっていない訳です。
・歴史を直視し、未来に向かうとの精神の下、関連する諸課題に適切に対処すること、2国間関係を改善し、3カ国協力を強化するために協力することで一致。
中国の李克強首相が10月31日にソウル入りして朴槿恵大統領と会談し、日本に対する歴史認識問題について、事前打ち合わせしたなどという報道もあります。そんな事を事前打ち合わせしないといけないのか、とも思うのですけれども、こちらのブログでは、今回の首脳会談で、中国が習近平主席ではなく李克強首相を寄越したのは、韓国が米中の間で板挟みにあい、どっちつかずの態度を取るだろうから、水面下で韓国の朴大統領と何らかの約束を交わした習近平主席は出てこなかったと解説しています。
であれば、事前の会談も韓国の3ヶ国会談での態度を探る、或は中国の不利益にならないよう調整していたということも考えられます。けれども、もしもそうだとすると、中国にとっても韓国が「不安定要素」と化していることになります。
これが、敵味方とハッキリ分かれているのなら、対応も明確になるのでやり易いのですけれども、状況に応じてあっちにフラフラ、こっちにフラフラでは信用できませんし、対応方針を決めることが難しくなりますね。
その意味では、発想を変えて、韓国に米中の間を思いっきり「コウモリ外交」させることで、不安定化させ、中国の外交方針を混乱させるという手もあるかもしれませんね。
無論、そのために日本が骨を折ってやる必要は更々なく、今回のように関係改善のポーズをだけをとって、一定の距離を置いて様子見していればよいかと思いますね。
この記事へのコメント
路人甲
馬鹿の一つ覚えとしか言いようがない。
他にやることあんだろ。
almanos