ロシアとトルコの亀裂

 
今日は雑談です。

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ヨーロッパがキナ臭くなってきました。

11月24日、トルコが領空を侵犯したとして、シリア国境付近でロシアの軍用機を撃墜した事件が発生しました。

トルコによると、ロシア機が度重なる警告にもかかわらず領空を侵犯したということですけれども、ロシアは領空侵犯などしていないと反論。平行線ですね。

これについてプーチン大統領は「『イスラム国』の支配地域から大量の石油や石油製品がトルコ領内に持ち込まれていると、われわれはかなり前に明らかにした。……米国側と、空の事故に関する警告を相互に行うとの合意にわれわれは署名し、トルコは米側陣営の一員としてテロリズムと戦っているとしてきた。にもかかわらず、われわれは裏切られ、(他国と同様に)テロリズムと戦うわれわれの機体が撃墜された。……トルコ側がロシア機を撃墜したのでなく、われわれがトルコ機を撃墜したかのようだ。トルコ側は何を求めているのか。本日のような犯罪をわれわれは決して容認しない」と述べ、トルコを「テロリストの共犯者ら」による背信行為として強く非難、両国関係に重大な影響が及ぶとブチ切れ状態です。

そんな折、26日にトルコのアナドル通信社はロシア軍がシリアとトルコ国境地帯で難民向けの救援物資を運んでいた車列を空爆したと報じました。まだ未確認情報ではありますけれども、トラックが燃えている画像がネットに出ているところをみると、何等かの事件があったことは確かでしょうね。

爆撃されたのはシリアとトルコ国境地帯だそうですから、ロシアによる爆撃が本当であれば、シリア国境付近を飛行して撃墜されたロシア機に対する報復とみる事もできるかと思います。

また、ロシアは、シリア全方面の防空体制強化のため、西部ラタキアの空軍基地に、地対空ミサイルS400を配備すると明言しています。打つ手が早いです。

ただ、今まで以上に緊張は高まりますし、両者とも相手が悪いとしてますから、同じことが起こらないとも限らない。

ISILがどの程度の装備を持っているか知りませんけれども、もしも高度2~3万メートルまで届く地対空ミサイルとレーダーを持っているならば、トルコ領内に進入して、そこからロシア機を撃墜して、更に亀裂を生じさせることも理屈としては有り得ます。

ただ実際には、それくらいの高度の飛行物体を撃墜するとなれば、移動式発射車両に乗せたミサイルクレスが必要になりますから目立って仕方ありません。なので、現実には難しい。

また携行用の肩撃ち式対空ミサイルはとて射程5000メートルですからね。ロシア機はこれ以上の高度を飛べば問題ない。実際今回撃墜されたロシア機は高度6000メートルを飛行していたそうですから、ISILなどのゲリラからの対空ミサイル攻撃も計算に入れていたことは間違いないと思います。

ただ、いずれにせよ、ISILはこうしたロシアとトルコの亀裂を利用して両者を仲違いさせようといろんな仕掛けてくることは一応警戒しておいてよいかと思いますね。

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