昨年末飛んだPCがやって修理で直りました。環境復旧に手間取り今日は極々簡単にこの話題です。

北朝鮮の核実験発表以来、緊張高まる半島で、1月8日から、韓国が拡声器による対北宣伝作戦を再開しています。こちらのサイトでその内容について触れられていますけれども、再開直後の放送は、「禁煙」と「個人情報保護法」の説明がメインだったようです。
まぁ、毎日こんな内容であるわけではないでしょうけれども、心理戦ですから効果があるにしても、直ぐに結果がでる類のものではありません。しかも、この攻撃の効果が目に見える形になるとしたら、、金正恩に対するクーデターか、大量脱北による国家崩壊になると思われます。
けれども、前者には北朝鮮軍に聞かせないといけないですし、しかも、部隊を動かせるだけの高官、或はクーデターを成功させるだけの力をもった兵士をその気にさせないといけないですね。また後者は、国家崩壊するだけの人民が脱北しなければならず、相当数に聞かせる必要がありますね。
これを考えると、宣伝放送による効果を期待するためには、北朝鮮の兵士または人民に広く長く聞かせないといけないというわけです。
では、その拡声器はどこまで聞かれているかというと、限定的であるというのが実態です。
拡声器を通じて出てくる音は、昼は10キロ、夜は24キロ先まで聞こえると言われていますけれども、韓国の京郷新聞によると、拡声器放送は韓国企業が多数進出している開城工業団地に向けては行わないと韓国軍関係者が明らかにしたようです。その理由は、北朝鮮軍が拡声器を狙って砲撃を行った場合、開城工業団地で働く韓国人従業員や、軍事境界線付近に住む韓国住民に被害が及ぶ可能性があるからだ、ということのようです。
これはこれで、理解できるのですけれども、拡声器が届くのはせいぜい軍事境界線近くの都市までです。それを制限するということは、殆ど知られることはないということです。アメリカ政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)は、情報筋の話として、軍事境界線から遠く離れた現地では韓国による拡声器放送の再開のことも、それに伴う軍の動きや情勢の緊張についても知られていないと報じたようです。
そんな中、北朝鮮は韓国の首都圏地域に飛ばしたビラ入りの大型風船を飛ばしています。ビラには拡声器放送の中止要求や朴槿恵大統領を非難する文言が書かれていて、これまでにソウルなどで2万5000枚以上が回収されています。中には、ビラが束のまま乗用車の屋根に落下してサンルーフが壊れたという情報もあるようです。
そして、更に15日なって、ビラ風船には、首都圏や前線地域に到着する時間帯を見計らってタイマーが設定され、風船が自動的に割れてビラがまかれるよう細工されていることが分かったと報じられています。
ビラについては、韓国のネットでは、「それを作るお金で人民を食べさせてあげて」とか、「金正恩がやることは、まるで小学生みたいに幼稚」とか、一部、あざ嗤うかのようなコメントがあるようですけれども、もしビラの代わりに爆弾を乗せれば、立派な風船爆弾ですからね。嗤ってばかりもいられません。
なんとなれば、ビラの代わりに空中散布型の地雷を撒いてしまってもいい訳です。無論、市街地に撒けば、そこらの道路に剥き出しになるわけですけれども、大量のダミーと遅延信管の感度を弄っておけば、どれがどの程度の衝撃で爆発するのか分からなくなりますから、忽ち戒厳令が敷かれて、軍、あるいは、専門家で編成する爆発物処理班が一々処理しなければならなくなりますね。経済活動は著しく制約されますし、場合によっては、防衛にも影響がでるかもしれません。
13日、韓国は、軍事境界線付近上空に飛来した「未確認飛行物体」に向けて警告射撃を行っています。聯合ニュースによると、この飛行物体は恐らく北朝鮮の無人機ではないかと報じていますけれども、この「無人機」は警告射撃を受け、北朝鮮側に戻ったそうです。
結果的に、風船だと市街地にビラを撒けて、無人機だと砲撃されたということになりますけれども、これなども考えようによっては、どの方法であれば、首都攻撃ができるのか探りを入れたとみることもできなくもありません。
ですから、今の状況下では、余り安易に考えないほうがいいと思いますね。
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