今日はネット環境劣悪の為、当初予定を変更して、ただの感想を極々簡単に……

日本アニメ(ジャパニメーション)が世界中で人気を博する中、中国は日本アニメの規制に乗り出しています。
去年「歴史修正する中国」のエントリーで触れましたけれども、6月7日、中国政府は「有害な日本アニメをネット配信した」との理由で、中国国内の大手動画配信会社29社に罰金・警告などの行政処分を科しています。当局に「有害指定」されたのは、『進撃の巨人』や『デスノート』、『PHYCHO-PASS サイコパス』などのアニメ38作品で、即日、配信停止となっています。
中国の漫画家の孫向文氏によると、中国共産党指導部はこの作品が政治的に利用されることを警戒しているようなのですね。
例えば、香港の政治家や活動家は、『進撃の巨人』をヒントに『進撃の巨人』の巨人を中国共産党に見立てたパロディ動画を作成して、youtubeにアップ、共産党指導部を猛批判しています。
また、人間の精神が数値化され、管理される近未来を舞台に、公安局監視官であるヒロインの活躍と葛藤を描く『PHYCHO-PASS サイコパス』は、中国人民が監視社会に対する疑問を抱かないようにするため規制したのだと孫向文氏は指摘しています。
ジャパンディスカウントに精を上げる中国共産党政府にとって、情報戦に非常に敏感になるのは分からなくもありませんけれども、全ての情報を完全封鎖するのはやはり無理があります。なぜなら、貿易や海外留学など、中国人民自身が外部と接触する機会を持つようになっているからです。
もちろん、その絶対数自体は大したことないかもしれませんけれども、情報は人伝手で伝わりますからね。完全にゼロにはできません。
また、携帯、メールなどの情報通信網、すなわちインフラそのものの整備を共産党が止めているわけではありませんしね。共産党政府がやっているのは、その中のコンテンツの規制です。つまり中共政府はコンテンツを規制することで、自分に都合のよい情報だけを流そうとしているわけです。
けれども、情報は爆発します。googleでしたか、情報は比較級数的に増えると予言していたかと思いますけれども、もしも、世界中の情報が「自由」の概念を内包するもので埋まってしまったとしたら、中共政府は全ての情報を一切合財遮断するしかなくなります。
まぁ、それも一つの手かもしれませんけれども、それでは、第三次産業、情報が富を生む世界を作ることは難しくなります。つまり、中国が中進国の罠から抜け出すことは増々難しくなるだろう、ということです。それを打破するためには、いつかは情報の開国をするしかない。
バブル崩壊が囁かれて久しい中国ですけれども、結局は富を求めて自由主義国家に移行するか、体制維持を求めて富を捨てるかの二者択一を迫られている気がするんですね。
この状態で、どちらも捨てないとするならば、あとは、他の国の富を強奪するしかなくなります。けれども、仮にそうしたとして、世界の全ての富を強奪したら、後には何も残りません。中国の世界が地球全土を覆うと今の現実に中国で起こっていることが世界に拡散するだけであるのはもう言うまでもありません。
中国に「自由の翼」がひろがるのか否か。今年以降ますます重要になると思いますね。
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