韓国の日米MD体制への参加希望について
今日はこの話題を極々簡単に……
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1月22日、韓国政府は北朝鮮の弾道ミサイル攻撃に備え、米軍とデータリンクシステムの運用を今年中に始める方針を決めたと報じられています。
韓国政府関係者によると、「リンク16」に参加したいとしているようです。
データリンクシステムとは、文字通り、部隊、車両、艦艇、航空機などの所在に関する情報や、味方のステータス情報などを共有するシステムのことです。
例えば、敵を探索する場合を考えてみると、海にイージス艦を一隻浮かべただけで、全てが事足りることはありません。艦がどれだけ大出力のレーダー波を飛ばしたとしても、水平線の向こうに隠れている艦船を捕えることはできません。なぜならレーダー波は地球の丸みに沿って飛んでくれる訳ではないからです。
そこで、複数の艦で艦隊を組み、各艦が広く展開することで索敵範囲を広げるといった手段を使うことになります。ここで問題となるのは、各艦が拾った情報をいかに他の艦に伝えるかということなのですけれども、如何にタイムリーかつ正確に連絡できるかどうかが鍵を握るわけです。
特に弾道ミサイルなどは、速度がありますから、モタモタしていたらそれで終わってしまいます。そこで考え出されたのがデータリンクシステムです。各々の探知データをデータ通信網によって送り、コンピュータに取り込んで整理し、情報をそれぞれで共有するのですね。
この考え方そのものは古く、1961年に米軍が「リンク11」というシステムを導入しました。その通信速度は今からみると笑ってしまうくらい遅く、1300bpsとか2250bps(メガ(M)もキロ(K)もない)といったレベルだったそうです。
その後、対象を海軍に限定せずに陸・海・空で共用できるデータリンクとして開発されたのが、「リンク16」です。「リンク16」は、NATO加盟国を初めとする、いわゆる西側諸国の標準戦術データリンクで、その通信速度は、31.6kbps・57.6kbps・115.2kbps・238kbpsのモードと、1.137Mbpsのモードも追加されているようです。格段に性能が向上していますね。
日本では、海自の護衛艦が以前から「リンク16」を導入していますけれども、空自でもF-15Jの近代化改修で「リンク16」の端末機を搭載する計画もあるようです。
韓国はこの「リンク16」に参加したいと言い出しているのですね。
けれども、いくら参加したいと言い出しても、それだけで「はいそうですか」、とは当然なりません。リンクで共有される情報は軍事作戦など機密情報だらけですからね。対象国、アメリカ(あるいは日本も)の承諾は必要になります。
けれども、そこはそれ、裏切りとコウモリ外交の韓国です。著しく信用がありません。ですから、仮に同意を得られたとしても、恐らくは、北朝鮮からのミサイルだけという具合に一定の制約を掛けてのリンクになるのではないかと思いますね。
韓国もいい加減「信用を失うことのリスク」を学習すべきかと思いますね。
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