昨日の続きを極々簡単に……

宜野湾市長選の結果を受けて、民意ではないという人達がいます。
1月24日、共産党の山下芳生書記局長は宜野湾市長選について、「大変残念な結果だ。……政府は、この選挙結果をもって移設を民意とすべきではない……辺野古移設によらない一刻も早い普天間の閉鎖、返還などに全力を尽くす。……オール沖縄勢力の勝利に奮闘する」と述べました。
また、維新の党の松野頼久代表も同じく24日、「今回の勝利は政府による移設の争点化回避策が功を奏したというべきであって、沖縄の民意が辺野古移設を認めたことを必ずしも意味しない」との談話を出し、平成26年1月の名護市長選や同年11月の県知事選、同年12月の衆院選で移設反対派が当選したことを挙げて「沖縄の民意は、県内移設反対で統一されている。……安倍政権は、今回の勝利を口実に移設計画の推進を正当化することがあってはならない。……法廷闘争を中断して政治的な解決の途を開く決断をすべきである」と述べました。
なぜ、そこまで民意でないと言い切れるのか不思議なのですけれども、民の意思を示す筈の選挙が民意でないとするのなら、民意を示すやり方を提示すべきだと思いますね。
まぁ、ブロックを並べて反対するのも民意の現れかもしれませんけれども、それに反対する声もまた民意である筈ですね。
先日、沖縄の翁長知事は国連人権理事会で「日本政府は民意を一顧だにしない」と述べましたけれども、辺野古区からは「知事は区の民意を無視している」と反発する声も上がっています。移設反対派は先にも述べたブロックだけでなく、テントに違法駐車、道路に寝転がっての妨害と騒乱行為を続けています。辺野古区の人の中には通学、通勤や買い物に支障を来すこともあるそうです。
そうした辺野古の声は民意でないのでしょうか。移設反対派の人の言い分はちょっと自分に都合が良すぎるのではないかと思いますね。
先の宜野湾市長選の得票率は55.9対44.1で、移設容認も反対もどちらにも票が入ったのですから、容認も反対もどちらも民意である、というべきです。ただ、割合的に容認が多いですから、その分は考慮する必要があります。当たり前の事ですね。
反対派の彼らとて、もしも自分達が勝利していたら、これが民意だとドヤ顔でいいそうな気がします。けれども、反対派は勝てなかった。移設問題については、少なくとも「オール沖縄」ではなかったということです。
25日、菅官房長官は記者会見で、沖縄の民意について「前から申しあげているが、『オール沖縄』との言葉は実態とかけ離れている。これで一目瞭然明らかになった」と述べていますけれども、その通りですね。
また、菅官房長官は、今回の選挙結果は辺野古移設賛成の民意なのかと問われ「そういうことではない。市民の皆さんがさまざまなことを考えて判断した。……移設という政府の基本方針は従来と全く変わらない。地域住民の皆さんの住環境や自然環境にできる限り配慮させて頂き、従来通り進めていきたい」と述べていますけれども、これがバランスの取れた見解だと思いますね。
今回の選挙で争点となった辺野古移設問題について、翁長知事は「争点として向こう側が出しはしなかったし、7割の方が反対だ。……現職の強みを乗り越えることは難しかった。普天間の重圧を何とかしてくれ、という市民の思いを何とかする考え方が、訴えとして届かなかった」と述べています。
これは要するに「自分達の考えでは、宜野湾住民の声を掬い採れなかった」と、翁長知事自ら白状したようなものですね。
彼らが何をもって「オール沖縄」と言っているのか分かりませんけれども、今回の選挙で「オール沖縄」なるものがあるのかどうか、かなり疑わしくなったと思いますね。
この記事へのコメント
白なまず
沖縄の事、宜野湾市の事を親身になって訴えた中山恭子党首の言葉が心の琴線に響いたのかもしれません。大蔵官僚時代に沖縄の財産に関する担当課長と言う事で長い間沖縄を見つめていた元官僚の言葉は重みが有ります。
動画の30分から40分に党首のスピーチがあります。
【沖縄の声】特番!一般社団法人沖縄国際交流政策研究所主催、「日本一早い桜まつり」-前編[桜H28/1/16]
https://www.youtube.com/watch?v=xGc8nfVlH6U