今日も極々簡単に雑談です……。

1月31日、拓殖大の呉善花教授が福岡市内で講演し、先日の慰安婦合意について、「賞味期限は半年間だ」と述べ、韓国側が半年もたたないうちに合意内容を反故にする見方を示しました。
これは、呉教授を囲んで国際情勢を勉強する「一月三舟」の会での講演での発言だそうです。
「一月三舟」の会とは、九電の松尾新吾相談役、JR九州の石原進相談役、お仏壇の長谷川の長谷川裕一相談役が代表世話人となって開催している相互方向の勉強会だそうで、2010年辺りから年四回程度開催しているようです。
ちなみに「一月三舟」とは仏教用語で、一つの月も、止まっている舟、北へ行く舟、南へ行く舟から見るとそれぞれ異なって見えるように、人はそれぞれの立場により仏の教えを異なって受け取るという意味だそうです。
これを会の名前に持ってくるということは、立場によって一つの事実も見え方が違うのだ、ということを分かった上で、勉強しようということですから、名前だけからみる限り、相互理解を重視する会ではないかと思われます。
では、なぜ呉教授が、賞味期限が半年といったのかというと、朴大統領が慰安婦合意に固執すると、制憲自体が持たなくなるからとしたようなのですね。
というのも、合意について、韓国の野党が反発し、学生達も反政府運動を始め出した。そして、国民の約半数の信者を持つキリスト教団体が人権問題として慰安婦問題を取り上げて政府を攻撃、または4月の総選挙の争点にしようと動いており、このままでは、新しく設立する基金に対して、日本からの10億円を受け取れないままでいることになるからだ、と述べているのですね。
これら反対運動をしている団体は韓国国内で300以上にも上っているそうですがら、各団体が年に1、2回デモをしただけでも、韓国政府からみれば年柄年中、デモされ続けることになります。
しかも、こうしたことには彼の国の人は実にしつこいですからね。強権発動でもしない限り抑え込むのは難しいかもしれません。頭の痛い問題ですね。
では、その4月にある韓国の総選挙ですけれども、先月中旬の段階では、与党セヌリ党の圧勝が予想されているそうです。
その理由は野党の分裂です。現時点で最大野党である「共に民主党」は総選挙をにらんだ主導権争いで内紛が激化していました。
党の路線をめぐり盧武鉉元大統領の流れをくむ文在寅代表ら主流派と、安哲秀・前共同代表と金大中元大統領系など非主流派が対立。
大統領選を控えて危機感を感じた安氏が「党の革新」を訴え、文氏に党大会で新代表を選ぶことを要求したのですけれども、文氏は「総選挙を控えた時期に、分裂を招く党大会を選択できない」とこれを拒否。その代りに文氏が朴元淳ソウル市長を含めた3人による共同代表制を提案しましたが、今度は安氏がこれを受け入れず、昨年12月に離党しました。
安氏は新党を作ると宣言していたのですけれども、当初、「共に民主党」の主流派は安氏の離党など大した問題ではないと思っていたようです。
ところが、金ハンギル前共同代表をはじめ、離党議員は9人に上り、党分裂がはっきりと見えてきている状況で慌てています。更に、世論調査では、まだ発足もしていない安哲秀新党に期待する声が、「共に民主党」を抜いて、2位になるなど、並々ならぬ期待を集めているそうです。
このように最大野党が分裂した状態で、果たして、過半数を取って政権交代できるのかとなると、ちょっと首を捻ってしまいます。
もしも、慰安婦問題が野党分裂を超えて、政権を取らせるけのパワーがあるのなら、安全保障も経済も一顧だにせず、破滅しても構わないということに成りかねません。
ただ、慰安婦合意については、3月に正式文書という話があります。ここで、文書化できるのか、文書化するとしたら、どんな文面になるのか。それも一つのポイントだと思いますけれども、それを踏まえてなお、四月に合意を反故にするというのなら、韓国相手に交渉や合意など無意味であることが世界に知れ渡ることになるでしょうね。
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白なまず