北朝鮮のミサイル発射について

 
今日はこの話題を極々簡単に……

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2月7日、北朝鮮が北西部の東倉里から長距離弾道ミサイルを発射しました。

その狙いはアメリカも核ミサイルの射程に入ったのだと誇示するためだとも言われていますけれども、当の北朝鮮はというと、朝鮮中央テレビが特別重大報道と称し「地球観測衛星『光明星4号』の衛星軌道進入に完全に成功した」と人工衛星だ、と主張しています。


弾道ミサイルとは「砲弾のように弾道を描いて飛ぶミサイル」のことですけれども、一度大気圏外に出てから再び再突入して弾頭が落ちてくる軌道を描きます。まぁ、野球でいえば、内野フライとか外野フライ見たいなものです。

それに対して、人工衛星は、所定の高度に到達すると、水平に軌道を変え、地球の丸みに沿ってグルグル周回することになります。

今回のミサイル発射について、アメリカ国防当局者はミサイルから何らかの2つの物体が、地球の周回軌道に乗っていることを明らかにしています。

また、コロラド州の北米航空宇宙防衛司令部は、2つの物体の軌道傾斜角は97.5度だとしており、それぞれに「41332」と「41333」の衛星カタログ番号を付けています。

これらを見る限り、何等かの物体が周回軌道に乗ったとみてよいと思われます。

では、本当は北朝鮮のいうとおり、人工衛星であって、弾道ミサイルではないのか、ということなのですけれども、両者の違いは軌道だけであり、ロケット技術は同じです。再突入か周回なのか軌道の違いだけです。

問題はその技術をどう使うかです。ロケット技術は平和利用もできれば、破壊兵器にもなる。

周囲は北朝鮮が撃つから警戒しているのですね。

特に今回は、『水爆』実験の後のミサイル発射ですからね。外交メッセージとしては露骨なまでに明らかです。その意味では、弾道ミサイルだろうが人工衛星だろうが余り関係ないと思いますね。既に世界の注意を向けさせることに成功しましたから。

7日の朝鮮新報は次のように述べています。引用します。

【前略】

《光明星-3》号2号機が成功裡に打ち上げられた後、朝鮮の宇宙科学研究と衛星打ち上げ分野では新たな転換が起きた。朝鮮宇宙開発局では新しい地球観測衛星を開発するとともに、衛星開発の新たな高い段階である静止衛星の研究事業でも前進を遂げた。また、より高いレベルの衛星、より大きなロケットを打ち上げることができるように西海衛星発射場を改建拡張した。


4年ぶりの衛星打ち上げは朝鮮の宇宙科学技術の発展水準を示すものである。観測資料の画像分解能力がより高くなった《光明星-4》号は、設置された測定機材で山林資源分布状況と自然災害の程度、穀類予想収穫高などを判定して、気象予報と資源探査などに必要な資料を収集する。また、衛星を軌道に進入させた運搬ロケット《光明星》号は4年前の《銀河-3》号よりも大きな大型ロケットであり、性能と推進力が向上した。


【中略】

《光明星-4》号の成功裡の打ち上げは朝鮮の総合的国力の証明である。人工地球衛星は最先端の科学技術の集合体であり、宇宙科学技術と宇宙産業は国の国力を評価する基準となっている。


36年ぶりに党大会が開かれる年に朝鮮は最初の水素爆弾実験を断行したのに続き、衛星を打ち上げて急速に発展する宇宙科学技術の力を内外に誇示した。強力な戦争抑制力で国の安全を確固と担保したことに基づく科学技術を前面に出して経済復興に拍車をかけていくという首脳部の意志と決断は、党大会を《誇らしい労力的成果》で迎えるために総力戦を広げている人民を大きく鼓舞する。


主権国家の権利行使


過去の衛星打ち上げと同じように《光明星-4》号の打ち上げも敵対勢力との銃砲声のない対決の中で行われた。


アメリカとその追従勢力は朝鮮の宇宙ロケットを《長距離弾道ミサイル》、《国連安保理『決議』違反》と決めつけて《迎撃》態勢まで備えたが、《光明星-4》号は敵対勢力が多くの偵察装備を動員して構築した情報網を突破して宇宙空間に出た。


朝鮮は《宇宙条約》をはじめとする国際法に基づいて平和的宇宙利用の権利を行使している。アメリカの操縦の下に国連安保理で朝鮮の衛星打ち上げを問題視する決議が採択されたことは不当な二重基準適用の典型である。朝鮮は不法無法の《決議》を認めたことはない。


アメリカや既成の衛星打ち上げ国が自らの衛星を誰かの承認を受けて打ち上げたことがないように、朝鮮もまた、他の人々の指示により宇宙開発計画の推進速度を調節しない。


世界は今後も《光明星》系列の衛星が朝鮮労働党が決心した時間と場所で大地を蹴飛ばして大空高くずっと飛び立つのを見ることになるだろう。


《光明星-4》号の成功裡の打ち上げは2012年に始まった宇宙開発5か年計画の最後の年度に成り立った。今回の成果を土台にして朝鮮の宇宙開発事業は新しい高い段階で履行するようになる。


運搬ロケット《光明星》号が飛び立った平安北道鉄山郡の西海衛星発射場は最大400tまでのロケットを打ち上げられるように設計されたという。ロケットがこの規模ならば10t程度の物資を宇宙空間に運ぶことができる。これは他の国の衛星まで打ち上げてあげている衛星委託打ち上げ国(アメリカ、ロシア、中国、インド、日本)水準にも匹敵する規模である。

【後略】
まぁ、これを見る限りでは、自身のロケット技術の誇示と、相当アメリカを意識しているように見受けられます。或いは、アメリカと何等かの交渉をする為の挑発かもしれません。

今回は幸い、ミサイルによる被害はありませんでしたけれども、警戒を怠ってはならないと思いますね。

この記事へのコメント

  • ちび・むぎ・みみ・はな

    南朝鮮などは未だに衛星打ち上げは無理の無理なのに,
    北朝鮮のロケット技術は何処から来たのか?

    支那の場合は金は米国, 技術はロシアだったが
    北朝鮮の場合は金も技術も日本だろう.
    この観点がなければ幾ら制裁処置を検討しても
    無意味ではないか.
    2016年02月09日 16:12
  • 白なまず

    オカルト情報ですが、、、
    北朝鮮とは何か?何処から資金が入っているのか、何故核兵器?ロケット?どうして潰れないのか、、、色々知りたい事ばかりですね、オカルトなので殆どの人はバカにしますが、辛抱して一度でも良いので以下の音声動画を聞いてもらい、その上で嘘話と笑ってもらっても良いですが、普通の我々が知らされているTVの嘘情報よりよほど楽しめます。

    【宇野正美 北朝鮮は日本人が造った 1/2 】
    https://www.youtube.com/watch?v=COyQIrc5Hv0
    【宇野正美 北朝鮮は日本人が造った 2/2 】
    https://www.youtube.com/watch?v=j8eBrzrpsxE
    2016年02月09日 23:09

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