教科書検定と事実と解釈

 
今日も雑談です。

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3月18日、平成29年度から高校で使用される教科書検定の結果が公表されました。

国語、地理歴史、公民、数学、理科、保健体育、芸術、外国語、家庭、情報の共通科目について申請点数244点のうち242点が合格。英語表現I2点が申請取下げとなりました。

また、農業、工業、商業の専門教科においても検定申請点数17点全てが合格となりました。

今回の検定では、領土に関する記述が増えたのですけれども、尖閣諸島について「固有の領土」と記さない教科書が6割に上ったほか、領有権問題が存在するかのような記述も相次いだそうで、文科省幹部からは「教科書作成に対する編集者の意識が低い」との指摘がありました。

これは平成26年度の改訂学習指導要領で北方領土や竹島について「平和的手段による解決に向けた努力」や、尖閣諸島に「領有権問題は存在しないこと」を理解させるよう明記していることに対して、それを十全に守っていないことに対する指摘です。

例えば、清水書院の現代社会は北方領土について、日ソ共同宣言以降も「進展しておらず、大きな課題となっている」と記述し、竹島についても「領有権問題がある」となっていました。これらはそれぞれ「両国の首脳会談などで折衝し続けているが進展はみられない」、「政府は韓国が不法占拠しているとして、領有権を国際司法裁判所に付託することなどで解決をはかろうとしている」とに修正されました。

また、実教出版の日本史Aは、外務省条約局長や首相の国会答弁などの資料を読ませて北方領土問題を考えさせる特集頁で、4島一括返還を求めている政府方針が「2島返還から4島返還に変更されたかのような誤解を与える」と指摘があり、これも大幅修正となっています。

朝日新聞は19日の社説で「政府の立場を知ることは悪いことではない。ただ、それを唯一の正解として扱うのは押しつけだろう」なんていっていますけれども、まぁ、公立で使用される教科書ですからね。国の方針と違った記述が許されないのは当然です。

朝日はこの社説で「子どもは教科書だけで学んでいるのではない。図書館で調べれば、反対の見方や違った視点の本を知ることができる」といっていますけれども、これはひある"事実"や"事象"に対しての違った視点という前提での話ですね。

それを事実もないのに"捏造"したものを根拠としていくら違った視点などといったところで意味がありません。

そもそも、慰安婦捏造報道をしておいて何の責任も取らない朝日に押しつけ云々言われても説得力ゼロです。

また、押しつけといえば、相変わらず検定に噛みついてくる隣国があります。韓国です。

3月18日、韓国外務省は検定を通過した高校教科書に竹島領有権についての記述などがあることに対し「歴史的、地理的、国際法的に、明らかに韓国固有の領土である独島に対する不当な主張を含み、歪曲された歴史観を盛り込んだ高校教科書を再び検定通過させた。……日本政府は正しい歴史を教えることこそ、将来を担う未来の世代だけでなく、侵奪の歴史で苦痛を受けた周辺国に対する重大な責務だということを、決して忘れてはならない……日本政府が歴史の真実を直視し、韓日関係の新たな章を開いていくための努力を真の行動で示すことを再度促す」と要求しています。

思いっきり押しつけですね。朝日はこの韓国の押しつけに対して一言も言わないようではダブルスタンダードです。

同じロジックでいえば、新聞記事の編集権とて、何を記事にして、何を記事にしないかの取捨選択があり、社説では自身の意見を述べています。これとて「押しつけ」といえなくもありません。

例えば、朝日の記者が自社の慰安婦捏造に対する批判し、捏造を認め謝罪の記事を書いたとします。けれども、その記事が朝日紙面に載る事はほぼないと思われます。

くだんの朝日の社説の言葉を借りれば、「新聞は、新聞社の言い分を教え込む道具ではない」となる筈ですね。

事実や事象に対する解釈や意見は様々でよいですけれども、その根本となる事実は捻じ曲げてはいけないですね。

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