更に昨日の続きです。
ブログランキングに参加しています。応援クリックお願いします。
昨日のエントリーで韓国国内で歴史観の対立があると述べましたけれども、現在韓国の高校で使われている韓国史の教科書の出版社は89.7%が左派系で、10.3%が比較的中道とされる2社なのだそうです。
保守派の教科書は検定に合格したものの、慰安婦に関する写真説明で、「前線の変更で日本軍の部隊が移動するたび、ついていくケースが多かった」と記されていた個所は「軍駐屯地で搾取されただけでなく、前線に動員され強制的に連れていかれる場合が多かった」に修正されたり、安重根の扱いが“小さい”ことが批判の対象になったのだそうです。
また、それだけでなく、採択された学校は、保守系教科書に反対する団体の嫌がらせを受け、結果として保守派の教科書は殆ど採用されていません。
まぁ、2017年から採用される韓国の国定教科書で日本の扱いがどうなるか分かりませんけれども、いきなり親日に転換するとも思えません。いままで散々反日をやってきた歴史がありますからね。親日に転換しようものなら、寄って集って叩かれます。
例えば、先日、慰安婦についてより包括的な見方を示した「帝国の慰安婦」の著者の朴裕河世宗大学教授は韓国世論から「日本の戦争犯罪の弁解者」、「日本びいきの裏切り者」など猛烈に叩かれていますからね。
このように、韓国の国民感情としては、日本は叩く対象であって、協力を願い出る対象ではないということです。
筑波大学大学院の古田博司教授は、こうした韓国の国民感情について次のように述べています。
「自己の文明を世界の中心と考えるのが明国の中華思想で、明国の兄弟国を自認した李氏朝鮮は、日本をはじめとする周辺の野蛮な国に、礼や文物を教えてやる立場だと信じていた。これが小中華思想で、ときに他国に対して威圧的、強権的、差別的になるところは現在の国民性にも通じます。このように彼らの思想の根底に「小中華思想」があるというのですね。だから、素直に頭を下げることができず、用日論を持ち出して誤魔化そうとするのだということです。
彼らにとって日本はいまなお野蛮な夷狄のまま。にもかかわらず、日本が韓国を遥かに上回る文明国となったことが我慢ならないわけで、だからこそ、日本を正当に評価しようとはしない。これまで苦しんでいた日本経済が、ここのところうまくいき始めたことから、日本をうまく利用してやろうという傲慢さが、用日論という考え方の背景にあるのです」
けれども、用日というのは、日本を"用いる"ことができるという前提で成立するのであって、脅そうが賺そうが日本がウンともスンとも言わなければどうにもなりません。
これまでは、過去の歴史を持ち出せば何とかなったかもしれませんけれども、もうそういう時代ではなくなりつつあります。
ジャーナリストの宇田川敬介氏は、韓国の対日論は変化していくのではないかと述べています。次に引用します。
韓国の学者の間では、『用日論→要日論→従日論』へと流れて行くという見方が出ている。どういうことかというと、今のように経済の勢いを失っている中で、経済界から用日論がわき上がっている。この宇田川氏の指摘は2014年2月の段階でのことなのですけれども、今振り返ってみるとなるほどと思わせるものがあります。
が、それでも韓国政府が『告げ口外交』を繰り返して反日を訴え続ければ、日本を活用どころか、日本がなくてはならない必要な存在になり(要日論)、さらには日本に従わねばならない経済状況になりかねない(従日論)--ということ。
韓国が中国と距離を置き、日本にシフトしないと、いずれ『従日』にならざるを得なくなるという意見が出ているんです
昨年後半あたりから、日韓スワップの再締結云々の話が出てきていますし、最近も朝鮮日報が「日本が手助けした韓流」という記事を掲載しています。
筆者的には用日と要日の間くらいにあるのかなという印象があります。
では、このまま、要日から従日になっていくのかというと、まだ何とも言えないですね。
それ以前に、日本は既に韓国を必要としない世界への準備を始めているように見えるからです。
去年の10月、『週刊ダイヤモンド』が日韓のビジネスマン6000人にアンケートをとったところ、「ビジネス上、韓国は必要な国ですか」の質問に、日本人の実に8割が「必要ない」と答える結果がでています。
すでに経済の世界ではそういう認識なのですね。
これは政府レベルでも同じです。
昨年3月、外務省がホームページで韓国について「自由と民主主義、市場経済などの基本的価値を共有する」という表現を削除し、ただの「最も重要な隣国」と表記し話題になったことがありました。要するに民主国家ではないと規定した訳です。
これは外務省のホームページの「国家・地域」コーナーの韓国版にアップされ2カ月ごとに更新されるのですけれども、今月20日にまた表現が変わり「戦略的利益を共有する最も重要な隣国」になりました。
相変わらず「価値観を共有する」がありませんので、そういう国としていることには変わりませんけれども、今回は「戦略的利益を共有する」という枕詞が入りました。
けれども、これは「戦略的利益以外は共有しない」ということで、平たく言えば「用韓」だともいえるわけです。
日本にとって韓国の戦略的利益とはなにかというと、まず第一には安全保障関係、はっきりいえば、北朝鮮に対する"盾"の役目でしょうね。経済的に必要ないというのは既に日本のビジネスマンがアンケートで回答していますしね。
では、文化的に用いる部分があるのかといえば、これもないでしょうね。韓流なるものが、そこまで人気があったのか分かりませんけれども、最近はすっかり聞かなくなりました。それに、日本の文化をパクって、起源主張する国を日本が用いる理由などありません。
既に日本にとって、彼の国は"使える所"だけで付き合う相手になりつつあると言っていいのではないかと思いますね。
この記事へのコメント
774
断る。
>"使える所"だけで付き合う相手……
断る!!!