北朝鮮に対する経済制裁の効き目
今日も時間が全然ないので極極々簡単に……
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3月2日、スイスのジュネーブで開かれている国連人権理事会で韓国の尹炳世外相が演説し、北朝鮮の過酷な人権状況について、「今こそ、国際社会と国連の人権機構が北朝鮮の人権状況を改善するための努力を倍増させるときだ」と主張しました。
また、同じく国連で開かれている軍縮会議でも壇上に立ち、核開発を着実に進める北朝鮮を罰するために「安全保障理事会において、国連70年の歴史上、最も強力な非軍事の制裁措置を伴った画期的な決議をまもなく出すことは不思議なことではない」と述べました。
北朝鮮に対する制裁は同じく2日に全会一致で採択されたのですけれども、国連加盟国に対し、制裁違反に関与した外交官の追放や、北朝鮮に出入りする全ての貨物の検査、ロケット用を含む航空燃料の北朝鮮への輸出禁止義務付けや、北朝鮮から石炭や金といった天然資源を輸入するのを禁じるなど「過去20年間では最強の制裁」と囁かれています。
確かに、北朝鮮への物流をストップさせるという意味では強力なものだとは思いますけれども抜け穴が無い訳ではありません。
燃料も空軍用とロケット用燃料に限定していますし、貿易とて大量破壊兵器と無関係の地下資源の輸出や7億4千万ドル相当の対中繊維輸出は許可されています。その穴を開けたのは中国です。
元々、日米は北朝鮮に対して原油供給の全面的な中断や貿易の完全停止、そして北朝鮮と取引する第三国への制裁を要求していたのですけれども、中国が頑として首を振りませんでした。
まだ、北朝鮮に利用価値があると見ているのでしょうね。
それでも北朝鮮への物流が細りはします。では、北朝鮮はこの制裁に音を上げるのかというと、筆者は悲観的です。
水、食料と燃料さえ恒久的に供給される限り、国は中々倒れるものではありません。餓えが満たされる限り、人民の暴動リスクは低く抑えられますし、燃料があれば万一の事態にも軍が動くことができます。
燃料は中国が供給しますし、北朝鮮は、食料も人道支援の名目で入手しています。
3月1日、ロシア政府が北朝鮮に人道支援した小麦粉2500トンが北朝鮮に届き、オーストラリアも世界食糧計画の対北朝鮮栄養支援事業に220万ドルを寄付。スイスも今年、北朝鮮に保健事業支援として835万ドル、食糧事業関連で67万ドルの支援を行っています。
しかもこれらの支援は毎年のものですからね。
それを考えると北朝鮮の人民の反乱を期待するのは望み薄ではないかと思います。有り得るとしたら、軍のクーデターだと思いますけれども、経済制裁でそこまで持っていくのは、それこそ完全に日干しにするくらい物流を止めないといけないと思いますね。
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