今日はもうこの話題ですね。
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イギリスのEU離脱が決まりました。1973年1月1日より40年以上にわたってEUの主要国となってきたイギリスの脱退は歴史的事件といっていいでしょうね。
今回の国民投票の投票率は72.2%と去年5月の総選挙の66.1%を大きく上回りました。
イギリスの選挙管理委員会によると「離脱」はおよそ1741万票、「残留」はおよそ1614万票と、僅か3.8ポイントの僅差だったのですけれども、残留の票が離脱を上回ったのは、スコットランドと北アイルランド。逆に離脱の票が残留を上回ったのが、ウェールズと、イングランドです。丁度、南北に票が割れた恰好ですね。
この結果を受けて、キャメロン首相は、「新しい指導者が必要だ」と述べ、辞意を表明。10月の保守党大会までに新たな首相を決めるべきだという考えを示しました。
またマーケットも大混乱しました。ポンド急落。円の一時100円割れ、日経平均は1286.33円の暴落で一万五千円割れしました。週明けもしばらく混乱が続くものと思われます。
今後、イギリスはEU基本条約に基づいて、離脱の条件交渉を開始します。交渉期間は2年と定められていますので、この間に離脱することになります。
離脱については、EU基本条約の第50条に定められています。次に一部引用します。
EU基本条約 第50条このEU基本条約第50条2項に規定されているとおり、EUからの離脱といっても、宣言するだけで離脱できる訳ではありません。他のEU加盟国と協議、欧州議会の合意を得た上で、欧州首脳理事会の多数票を得なければなりません。これを2年の間にしないといけないのですね。そう簡単な話ではありません。
1.
いかなる加盟国もそれぞれの憲法上の求めに応じ欧州連合からの脱退を決意することができる。
2.
脱退を決めた加盟国は欧州首脳理事会にその意向を伝えることが求められる。欧州連合は、欧州首脳理事会から示された指針を考慮し、脱退の手順についての取り決めと脱退後の欧州連合との関係の枠組みについて、当該加盟国と協議し結論を下す。 同協定は、欧州連合の運営に関する条約第218条3に従って交渉する。上記の合意は欧州議会の同意を得た後に、欧州連合に代わって欧州首脳理事会が条件付き多数決で決定する。
3.
脱退合意の発行日もしくは第2項に記された(加盟国の脱退意思の)通知から2年が経過した後、 欧州 首脳理事会が当該国との合意の下で上記期限の延長を全会一致で決議する場合を除いて、当該国に対する(欧州連合に関する)条約の適用は停止される。
4.
この条2及び3の適用上、脱退しようとする国の欧州理事会又は理事会の構成員はこれに関する欧州理事会の討議又は決定に参加してはならない。
特定多数は、欧州連合の運営に関する条約第238条3(b)に定義する
5.
脱退した国が欧州連合への再加入を求める場合、第 49 条に記された(新規加入申請時の)手順に従 うこととする。
トゥスクEU大統領は、2項に示されている「双方の将来的な関係をめぐる枠組み」を決定するのに最低7年は掛かると発言しています。
EUにとってみれば、イギリスがEU離脱の前例となって他の加盟国が次々と離脱することは避けたい筈ですから、イギリスの離脱は「特例」なのだと思わせるくらいの厳しい態度に出る可能性も考えられます。
実際、もデンマーク、オランダ、フィンランド、スウェーデンなど各国で、EUを離脱をしようとする動きが生まれる可能性も指摘されています。
更にスコットランドはEU加盟を求めて、独立を示唆する発言をしています。
時代が大きく動こうとしているのかもしれません。
この記事へのコメント
sdi
幸い明日から週末でマーケットは休み。
土日の間にマーケットの動揺を抑える手を打ってしまえば、週明けの月曜のダメージを小さくできます。
キャメロンの辞意表明がプラス出ますかね。
イギリスに関して言うなら、EU離脱は「政治問題」ですみます。「経済的影響」は大きいでしょうけど。
でも、他のEU諸国はそうも行きません。ユーロに切り替えた国が、今更自国の独自通貨に切り戻すなどまず無理でしょう。この先、ユーロが「鉄の箍」となってEUの「結束」を維持することになるのでしょうね。
まよねーず
株価、為替、輸出入などの結果だけ取り上げています。
まあ、テレビ報道はあまり見ないから、たまたまだったかな。
テレ朝のコメンテータは、元祖民主主義国の英国が、「最悪の結果を選択した」とパヨク的なことを言っておった。
opera
http://www.mofa.go.jp/mofaj/ecm/ec/page4_001562.html
※G7伊勢志摩首脳宣言 仮訳(PDF) P3~
世界経済
世界経済の状況
世界経済の回復は続いているが,成長は引き続き緩やかでばらつきがあり,また,前回の会合以降,世界経済の見通しに対する下方リスクが高まってきている。
近年,世界的な貿易のパフォーマンスは,期待外れの状況にある。弱い需要及び未対応の構造的な問題が,実際の及び潜在的な成長に負荷を与えている主な要因である。
非経済的な由来による潜在的なショックが存在する。『英国のEUからの離脱は,より大きな国際貿易及び投資に向けた傾向並びにこれらが生み出す雇用を反転することになり,成長に向けた更なる深刻なリスクである。』…(後略)
今後のオーソドックスな世界経済の展開予想としては、
◇第2404回 英国の欧州離脱の国民投票
http://daitojimari.blog116.fc2.com/blog-entry-3018.html
が、イギリスの状況については、
◇イギリス「EU離脱」の損得勘定~経済的デメリットはむしろEU側にある
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48985
が。参考になりました。
巳蛙
王族としては常軌を逸した言動で知られ、
イングランドじょうおうの旦那さん。
冷戦時代の要衝ギリシャいびりもあきれる位に常軌を逸してるEU‥
マクベス闇ノルマンコンケスト以前からの王統に殺人鬼が出て、所領は民間払い下げ‥パナマ文書の土地買い支え公表あって、祟られたキャメロン首相
?