都知事選序盤戦を終えて

 
今日は(やっと)この話題を極々簡単に……。

画像

 ブログランキングに参加しています。応援クリックお願いします。

マスコミ各社が都知事選の序盤選挙情勢を報じ始めています。

7月16、17日にフジテレビが実施した電話世論調査によると、小池氏が1歩リードしていて、民進・共産・社民・生活の党推薦の鳥越氏、自民・公明党と日本のこころ推薦の増田氏が追う展開となっています。

また、共同通信社の電話世論調査だと、小池氏と鳥越氏が競り合い、増田氏が追う展開のようです。

小池氏の立候補については、先日「小池劇場という台本」のエントリーで、自民が都連を悪者にすることで、党に被害が及ばないようにする出来レース的なシナリオがあるのではないかと述べたのですけれども、果たしてそのまま分裂選挙となりました。筆者はてっきり最終的に一本化するのではないかと思ったのですけれども、この見立ては間違っていました。お詫びします。

ただ、自民党都連が悪者になるという部分については、巷の雰囲気やネット等の書き込みをみても、予測通りとなっています。特に都連が「推薦する増田氏以外の候補を応援した場合、除名などの処分にする」と脅しとも取れる締め付けをしたことが非常に評判が悪く、都連幹部も「小池氏への締め付けが裏目に出ている」と逆効果になっているようです。

これで、都連が悪者のイメージが更に固まった感があります。

産経新聞社の世論調査による投票傾向では、自民党支持層の3割以上が小池百合子氏に流れ、党推薦の増田氏は約3割を固めるに留まっています。公明党支持層は、党推薦の増田氏が過半数を抑えたようですけれども、小池氏に1割以上が流れ、特定候補の支援を止めた、おおさか維新の会に至っては、支持層の半数以上が小池氏を支持しています。

一方、民進、共産両党の支持層は鳥越氏に投票するとの回答が、それぞれ6割近くに上ったものの、民進党支持層の約2割、共産党支持層の約3割が小池氏を支持しているようです。

これは、保守系が締め付けなしに自主投票をすれば、小池氏に半数以上が流れることを示唆するともいえ、都知事選で鍵を握るという無党派層の動向が帰趨を決めるかもしれません。

その無党派層の動向ですけれども、民進党都連幹部が「小池氏との無党派層の取り合いだ」と述べているように小池氏と鳥越氏で競り合っています。産経の世論調査では、「小池氏に投票する」との回答が最多で3割を超え、鳥越氏が2割以上の支持のようです。現時点では無党派層の4人に1人は投票先を決めていないとのことですけれども、自民公認の増田氏の無党派層への浸透は遅れているようです。

となると、ポイントは、各候補の都民への訴えです。

都知事選には21名もの方が立候補しているのですけれども、マスコミは殆ど、小池、鳥越、増田の三氏しか取り上げず、この三氏の中の誰かで決まるかのような報道をしています。それはそれで非常に問題だと思います。

これについては、候補者を一堂に集めての討論会を行うなどの方策も考えられるのですけれども、先日、フジテレビの「報道2001」で行う予定だった候補者討論を鳥越氏がドタキャンして流れるという事態がありました。

尤も、これは先の3候補しか出演させない予定でしたから、先の問題は全く解決しないのですけれども、それ程鳥越氏を"生で発言させると危ない"ということが予想されます。

実際、鳥越氏の出馬会見は酷いものでしたし、その後も何を言っているのか分からないレベルでした。「昭和15年生まれの終戦時20歳」とか「白紙撤回できない築地をゼロベース」とか無茶苦茶です。

元宮崎県知事の東国原氏は13日放送のテレビ朝日系「報道ステーション」を見た感想として「鳥越氏、やっぱり『ヨレヨレ』『ヨロヨロ』じゃないですか」とツイートしていましたけれども、当然の反応でしょうね。

確かにこれでは、街頭演説も怪しいですし、討論など以ての外ではないでしょうか。

自民もここまで支持者の投票行動が分裂してしまっては、選挙後に都連の責任問題になる可能性があります。仮に小池氏が当選した場合は、相当揉めるのではないかと思われます。

来週から都知事選は中盤戦に入ります。各候補の主張が公平に報道されることを望みます。

画像

この記事へのコメント

  • ちび・むぎ・みみ・はな

    小池候補が当選すればうやむやになるが,
    落選した場合,
    石原伸晃議員の責任問題は避けて通れない.
    都連の上層部は全員責任を取って辞めねばなるまい.
    何しろ, 都議会議員の利権の問題が出てしまったのだから,
    都議会選挙にも響いてくるだろう.

    増田候補を辞退させ,
    石原議員が責任ととって会長を辞め,
    小池候補に一本化できれば当選だろう.

    それでも, 金の問題が週刊誌に出てきて
    暫くもめそうではある.

    鳥頭が当選するようなら自民党に将来はない.
    2016年07月19日 13:41
  • opera

    マスコミではほとんど取り上げられていませんが、元都知事の猪瀬氏のツイートなどをキッカケに、自民党都連幹事長、都議会のドンと言われる内田茂氏の不審な動きが、一部のネットメディアでクローズアップされていますね。
    http://news.yahoo.co.jp/pickup/6207908

     今回の自公による都知事候補選出には、かなり不透明な部分があります。当初は官邸側の意向として前総務省次官の櫻井俊氏の名前が挙がっていましたが、都連会長の石原伸晃氏がグズグズしている間に、小池氏がゲリラ的に名乗りを上げます。小池氏の出馬表明には、石波派の都選出国会議員や一部都議会議員の動きがあったと伝えられていますが、当初から小泉元総理の影もちらついていました。これに対して、都議会自民主流派(内田幹事長ら)は増田氏を担いで対抗し、現在の状況になっているわけですが、面白いのは官邸・自民党本部の対応です。自公ともに増田氏への本部の正式な推薦が出ているかどうかは未確認です(にっころは党議拘束が無く事実上自主投票なので、大半が小池氏に流れているようです)が、安倍総理は24日まで休養、谷垣幹事長は自転車でコケて(またかw)、大事は無いが入院だそうですね。要するに、官邸・自民党本部は増田氏を応援する気が全く無いということです。一方、小池氏の進退伺いは握り潰したまま、判断を先送りしています。
    2016年07月19日 20:24
  • opera

    ここからは推測ですが、官邸・自民党本部も都連の改革は充分に意識していて、財務省を籠絡した人事で締め上げるというやり方を取ろうとしたが、石原都連会長が無能かつ内田都連幹事長らの反発で決めかねていたところへ、小池氏が「自民党をぶっ壊す」方式で乱入。現在ではそれを黙認している状況かもしれません。
     小池氏は都議会の解散を公約していますから、増田氏が勝利しない限り、確実に都連の責任が追及されることになるでしょう。その焦りが都連による強権的な締めつけに現れていますが、むしろ逆効果だろうと思います。
    2016年07月19日 20:25

この記事へのトラックバック