今日はこの話題ですね……

7月31日、東京都知事選が行われ、小池百合子氏が当選確実となりました。
筆者は開票から当確迄暫く(といっても30分くらい)時間がかかるかなと思っていたのですけれども、開票即頭角、通称ゼロ打ちでの当確でしたね。
投票率は前回をやや上回る程度とみられているようです。
得票率は午後4時現在の出口調査中間集計だと小池氏 47.8% 増田氏 27.7% 鳥越氏 19.8%ですから、圧勝と言っていいでしょう。増田氏に対しても20ポイント差を付けています。
今回の都知事選は、各候補の選挙戦略の立て方、戦い方の差が顕著に出ていたようにも思います。
小池氏は、都連に喧嘩を売る形で選挙戦を始めましたけれども、色んな方向から批判が出ても、即座に反論するなど、決して放置しませんでした。逆に放置し逃げまくったのが鳥越氏です。鳥越氏を担ぎ上げた野党四党の支持者の中から、相当数の票、取り分け女性票が小池氏に流れたと言われてますけれども、女性スキャンダル報道が流れた時点でこうなることはある程度予測できた筈です。それを分かっていながら、説明責任を放棄しました。
これについて、嘉悦大学教授の高橋洋一氏は「そして、週刊誌報道に訴訟で対抗し、反論コメントを出さないのは最悪手だ。……政治家は逃げたらまずダメだ。選挙期間中ならなおさらである、……最善手は何かといえば、訴訟を起こすのはいいが、記事を書いた文春記者と公開討論を行うことだ。その際、他のメディアも入れて記者会見方式にするのもいい……もし文春記者をやり込めれば、ピンチがチャンスにかわる。ここは千載一遇のチャンスだった」と指摘しています。まぁそういうことですね。
今回の都議選について、小池氏はSNSを積極的に活用していました。地域訪問や街頭演説の模様は直ぐに画像付でツイッターで流し、キーカラーの緑を支持者に身に着けるように依頼。演説に集まる聴衆の緑による視覚効果と相俟って、支持を伸ばしました。
まぁ、元はといえば、小池氏は自民党ネットサポーターズクラブ(J-NSC)の創設時に相談役を務めていましたし、2013年の参院選のときにNHKのインタビューに対し「選挙中にですね、この候補者おかしいとかなんか言われるとですね、それは、大変なダメージになる」とコメントしています。つまりそれだけ、ネットの声というものを重視していたということです。
こちらにソーシャルメディアから「若年層の都知事選立候補者への関心・支持」をテーマに調査した結果がありますけれども、それによると小池氏に対する若年層の支持が徐々に増加し、鳥越氏への支持は減少している傾向が見られたと報告されています。
それ以外にも、都知事選そのものだけでなく、マスコミの都知事選に対する姿勢について候補者から異議の声が上がったのもちょっと注目すべき動きかもしれません。
7月27日、都知事選の候補者有志が渋谷の自由報道協会で共同記者会見を開き、「偏向報道の是正」を求める要求書を放送倫理 ・番組向上機構(BPO)と民放4社に送付したと発表しています。
候補者有志は「『主要3候補』でない18人の放送時間は3%」との調査結果を取り上げ、民放4社の報道が「政治的に公平であること」を求めた放送法第4条第1項第2号などに抵触する可能性があると指摘しています。
面白いのは、要望書送付の直後から、特に名指しで指摘を受けた各番組が急に主要3候補以外の候補について報じ始めました。ネットの一部ではやはりBPOに訴えられるのは嫌なんだなという指摘があるようですけれども、小池氏が明らかにした自民党都連の問題といい、これまで中々表に出ることがなかった"闇"が照らされだしたという意味で、今後に影響を及ぼす選挙だったのではないかと思いますね。
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