北朝鮮への食糧支援がもたらしたもの
今日はこの話題です。
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9月13日、世界食糧計画(WFP)は、台風10号などの影響で、先月末から今月はじめにかけて大雨による洪水の被害が出ている北朝鮮に対して14万人余りの被災者にビスケットや大豆などを配る緊急の食糧支援を行ったことを明らかにしました。
国連機関によると、これまでに133人が死亡し、395人の行方がわからなくなっているほか、多くの人が避難生活を余儀なくされており、今も被害状況を確認できていない地域があることから、被災者の数はさらに増えるおそれがあるとしています。
北朝鮮の食糧事情が悪いことは、数年前から指摘されていることです。
国連食糧農業機関(FAO)の調べによると、北朝鮮の食糧総生産量は、2010年以来、2015年に初めて低下したと報告されています。それによると、2015年における北朝鮮の食糧総生産量は540万トンでで、2014年に記録した590万トンに比べて、9%の下落となったそうです。特に、「コメ」の生産量が26%下落。190万トンまで減少したのですけれども、主な原因は雨が少なく灌漑用に使える水が不足したからだとしています。
かと思えば、今回の大雨ですからね。灌漑用の水不足が解消すると思いきや、極端な大雨は田畑を壊してしまいますからね。しかもコメにとっては今の季節は収穫前の大事な時期。被災地では既に田畑や家畜が失われるなどしているようで、冬が訪れれば深刻な食糧不足が懸念されると見られています。
今回の被害とは別に、北朝鮮は6月2日に朝鮮労働党の代表団が中国を訪れ、中国側に100万トンの食糧支援を要請。中国側は50万トン以下なら応じるとの考えを示したと報じられています。
ただ、北朝鮮はこうした"人道支援"の名の下に世界から食料を集めては、ミサイルや核開発を進めてきた前科があります。被災者に本当に支援物資が行き渡ればいいのですけれども、そんな保証はありませんからね。
北朝鮮が日本に食糧援助を要請してくるかどうか分かりませんけれども、どうせなら無償ではなく、テポドンやノドン一発につき、米一トンと交換してやるくらい言えないものかと思ってしまいますね。なんとなれば、核施設ひとつにつき、重油10トンと交換してもいいと言い放ってやるくらいして欲しいものです。
これなら、人道的食料支援と東アジアの安全保障が同時に実現できる。
実際、アメリカなどは、北朝鮮が核実験やミサイル発射をすると食糧支援をストップしたりしているのですね。中国だって、2002年に北朝鮮が高濃縮ウラン計画を認めて核危機が起こった翌年の2003年に北朝鮮に燃料を供給するパイプラインを3日間、故障の修理を理由に閉鎖したことがあります。
はっきりと、支援物資を取引材料に使っているのですね。これが現実です。
北朝鮮の人道に配慮するのであれば、同様に危機に晒されている日本国民に対する配慮も同じようになくてはならないと思いますね。援助は結構ですけれども、その結果何が齎されたのか、何が齎されるのか。その検証と反省がない限り、同じ事の繰り返しになるだけと思いますね。
この記事へのコメント
ポール
「人の命を何だと思っているのか!」
「武装強化しているからと言って支援をやめるのは人道に反している」
「むしろ日本の懐の深さを世界にアピールするチャンスではないか。それをフイにするのは馬鹿げている」
「先方の政府と国民は分けて考えるべきだ。確かに日本に向けてミサイルを撃つのはけしからんが、国民が困窮しているのだから助けるべきだ」
なんか、書いているうちに長くなってきます。それだけ屁理屈を並べなければならないという事。
拉致被害者も帰さない、こちらに向けてミサイルを撃ち込む、スパイ活動を行う。
そんな国に人道支援も何もあったもんじゃない。
ナポレオン・ソロ