G20杭州サミット
今日はこの話題です。
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9月4日から中国浙江省の杭州でG20サミットが開かれています。
始めて議長国を務める中国は各国首脳を前にその威信を高めたい所だったと思いますけれども、現実はそうそう上手くはいかないものです。無論、中国が南シナ海その他でやらかしていることに世界の目が厳しくなっているからです。
会議の冒頭演説にたった習近平国家主席は、南シナ海や東シナ海をめぐる摩擦や、イスラム過激派を含むテロの脅威など、外交・安全保障の問題には触れず、議題を国際経済に限る姿勢に終始しました。
サミットは、各国首脳が集まって、経済・外交など幅広い分野について討議する場です。それなのに都合の悪いことには一切触れない。
その場にしたオーストラリア紙の記者が「多くの首脳が参加する国際会議で、議長国のご都合主義で外交問題を封じ込めようとすればするほど、その異質さが浮き彫りになる」との不満を口にしたそうですけれども。杭州に集まった日米欧やアジア周辺国の首脳や外交当局者、報道関係者による水面下の意見交換のテーマは、南シナ海などの外交問題に集中しているそうです。
中には、「南シナ海をめぐるハーグの仲裁裁判所の裁定をどう中国に受け入れさせるか、G19で見解が一致した」という皮肉交じりのジョークが飛び出したそうです。今回のG20での中国の立場が良く分かりますね。
2日目の第3セッションでは「国際貿易・投資」をテーマに討議を行ったのですけれども、安倍総理は中国の海洋進出の強化を念頭に、「大航海時代以降、海洋貿易は世界を結び、平和な海が人類の繁栄の礎となった。国際交易を支える海洋における航行および上空飛行の自由の確保と法の支配の徹底を再確認したい」と述べ、各国の賛同を求めたそうです。
まぁ、航行の自由と安全は貿易における大前提ですからね。その場でだしてもおかしくありません。
また、鉄鋼などの過剰生産について安倍総理は「補助金等の支援措置で市場がわい曲されていることが根本的な問題だ。主要生産国が参加する対話を通じ、市場メカニズムに則した構造改革を促したい」と、主要生産国間で対応などを話し合う必要性があると指摘しています。
中国は、世界の鉄鋼生産量のほぼ半分を生産し、3億トン以上の過剰生産能力を抱えています。安く輸出されることで市場の価格形成をゆがめ、欧米などでは鉄鋼メーカーを中心に雇用の悪化が問題になっています。
これに対して、アメリカのルー財務長官やEUのユンケル委員長らが中国に解決を強く要求。習近平国家主席もしぶしぶ「構造改革を積極的に推進していく」として、過剰生産能力の解消に力を入れる考えを示す一方で、首脳宣言にも保護主義への反対を盛り込む旨を述べています。
ただ、中国のことですから、どこまで合意を守る気があるのか怪しいところがあります。南シナ海での仲裁裁判を無視すると堂々のぬかしてのけるくらいですからね。
筆者としては、果たして共同声明がどういう文言になり、どこまで中国がそれを守るのか注意したいですね。
何でも、アメリカの上院議員6人がオバマ大統領に書簡で、G20の共同声明に「重要な金融機関を狙ったサイバー犯罪の取り締まりでの協調」を盛り込むよう要請したと伝えられますけれども、果たして入って来るのか。ちょっと気になりますね。
この記事へのコメント
ちび・むぎ・みみ・はな
これはどうだろうか.
ヨーロッパやオーストラリア、ニュージーランド
米国等は押しなべて「補助金農業攻勢」をやっているので
一般原則として入れることは無理だろう.