対立するトランプとマスコミ

 
今日はこの話題です。

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11月21日、アメリカのトランプ次期大統領はニューヨークのトランプタワーにCNN、NBC、CBS、 Foxの4大ネットワークの代表者を集め会合を行いました。

トランプ氏は、会合が始まるや否や「ここに居る連中は全員、欺瞞に満ち、不公正で、不正な行為を行っている嘘つきどもだ」と述べ、CNN代表として出席していたジェフ・ザッカー氏を名指しして「私はCNNが大嫌いだ、CNNは全員が嘘つきでありCNNは嘘つきの寄合だ」と非難したそうです。

CNNはアメリカ保守系ニュースサイトから、「クリントン・ニュース・ネットワーク」と揶揄され、トランプ氏も選挙戦の中で用いていました。つまりそれ程、ヒラリー氏贔屓の報道をしていたということです。

CNN以外でも、選挙戦では、トランプの親戚がやっている『ニューヨーク・ポスト』以外は軒並みヒラリー氏を支持。社説には思いっきり「トランプに入れるな」というものだったそうです。

一部報道では、トランプ次期大統領は激怒の余り、会合がまだ途中の段階で、マスコミ代表者を全員、ミーティングルームから追い出してしまったとも伝えられているくらいですから、余程腹に据えかねていたのでしょうね。

トランプ氏は自分に不利な話を報じたメディアを攻撃する一方、SNSで支持者にメッセージを直接伝えるスタイルを取っています。11月16日には「落ち目のニューヨーク・タイムズの政権移行に関する報道はまったくでたらめだ。とても円滑に進んでいる」とするツイートを連続投稿しています。

トランプ氏は自身のツイッターアカウントを維持する理由について、「悪い話」を報じるメディアに「反撃する手段」を確保するためだと語っていますから、今後も積極的にSNSを使用していくものと思われます。

振り返ってみれば、トランプ氏が共和党候補を争っていた時から、マスコミは「泡沫候補」として扱い、ワシントンのインテリらに、「予備選では奇抜な発言で注目を集めるが、すぐに飽きられる」といった記事を掲載していましたからね。それを延々と続けられてしまえば、流石に頭にもくるでしょう。よく勝ったものです。

尤も、その執拗なトランプ氏への攻撃が逆にトランプ勝利に繋がったのだという分析もあるようです。今年9月、世論調査会社ギャラップが全米18歳以上の1200人を対象にマスコミの信頼度について聞き取り調査をおこなったところ、マスコミの報道が「正確で公平」と答えたのは32%でした。これは44年前から調査をしているなかで、最も低い水準なのだそうです。

ギャラップはその理由として「マスコミがトランプ候補の揚げ足取りばかりしている」ことに不満を抱いているからだとしています。

それほどトランプ氏が支持を集めていた事を何故マスコミが掴めなかったのか。無論、ヒラリー贔屓の余り目が曇っていた、ということもあるかもしれませんけれども、選挙当日まで決してトランプ支持を口にしなかった"隠れトランプ派"も相当数いたことも事実でしょうね。実際、ネットで支持はトランプ氏が上回っていたそうです。

ただ、アメリカ国民が、公然とトランプ氏支持を表明できなかった、或いはし難かったということがあり、その一端をマスコミが担っていたとするならば、根深い問題があることになります。要するに言論弾圧(圧力)に近いものがあるのではないかということです。

元大阪市長の橋本徹氏はアメリカ大統領選期間中に渡米し、現地取材を行っていたのですけれども、その時の印象について「もの凄い息苦しい社会……『トランプ支持』と言ったらね、メディアから総攻撃を仕掛けられる……多様性とか寛容性という言葉を出す人にかぎって、多様性・寛容性がない」と矛盾を指摘。

彼らは自分達の考え方を否定されるや否や、「あいつは非人間的だ」、「あいつは人間としてどうしようもない」などと「徹底的に感情的に攻撃している」と述べています。

確かに、差別的な言葉や表現をなくそうとする考え方は持っておくべきものだとは思いますけれども、それを強要し、あまつさえ暴力に訴えるようでは本末転倒です。

果たして、トランプ氏とマスコミの対立が今後も続いていくのか。要注目です。
 
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この記事へのコメント

  • sdi

    アメリカのポリコレ、リベラルの連中が育んだ「社会的圧力」のことをなんと呼ぶべきか。
    「リベラルなファシズム」
    「笑顔のファシズム」
    どれもイマイチですね。
    2016年11月25日 00:29

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