民主主義国家としてはまだ発展途上
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12月3日、退陣要求が高まる韓国の朴槿恵大統領に対し、韓国野党3党と無所属の議員171名が弾劾訴追案を国会に提出しました。採決は9日。もし可決すると朴大統領は職務停止となります。
この野党などが共同で作成した訴追案は朴氏の親友である崔順実被告による国政介入を「国民主権および代議制民主主義の本質を損傷した憲法違反」と位置づけ、訴追案には171名が署名したようです。但し、この弾劾訴追案を可決する為には、在籍議員の3分の2である200名以上の賛成が必要の為、与党から28人以上の造反がなければ可決しないそうです。
その為、与党セヌリ党の非朴派は退陣要求集会の状況などを考慮して対応を検討するとみられています。第2野党「国民の党」の朴智元院内代表は「朴氏が4月退陣を明言してもしなくても、弾劾に賛同すべきだ」と与党非朴派に呼びかけています。
彼ら非主流派は、朴大統領が7日夕までに退陣時期を明言しなければ、弾劾賛成の意向を示しています。大詰めですね。
また、この日、ソウル市内各地で朴大統領の即時退陣や弾劾を求める大規模集会が開かれ、市中心部には主催者推定で160万人、警察推定で約32万人が集まったと発表されています。これは、1897年の民主化以降の集会としては過去最大となったそうです。
更にデモ隊の一部は与党セヌリ党本部前に集まり「国民のみなさん、本当に申し訳ありません」と書かれた垂れ幕に向かって卵を投げ、「弾劾が否決されたらセヌリ党を許さない」などと声を上げたと伝えられています。
朴大統領が辞意の意思を示したにも関わらずこれですからね。徹底的に潰しに掛かっていますね。
一つ事があると、彼の国は直ぐにデモだの何だのに発展していくように感じます。
これについて、池上彰氏は、テレビ朝日のTV番組「池上彰のニュースそうだったのか!!」で「『みんなで集まってデモをすれば、自分たちの言い分が通るんじゃないか』という成功体験があるからこそ、何かあったらみんな集まるんじゃないかと言われますね……韓国はそこから民主化に向かって歩み始めたという意味では、民主主義国家としてはまだ発展途上ともいえるんではないか、ということですよね」と指摘しています。
韓国は1988年まで軍事独裁政権だったのですけれども、1987年に、韓国全土で20日間以上にわたって数万から数十万人規模のデモが発生する、所謂「6月民主抗争」によって民主化が行われた経緯があります。その記憶が韓国をしてデモに走らせるというのですね。
勿論、民主国家ではデモは国民の権利であり、いくらでも行っても咎められる類のものではありませんけれども、傍から見ていると、一気に着火するというか、実の所はどうだったのかという議論が殆ど見えないまま、引きずり降ろしに掛かっているようにも見えますね。
それが世論だ、民主主義だといえばそれまでですけれども、任期に関わりなく、いつでも世論の抗議やデモで辞めさせられるということが大統領制で頻繁に行われてしまうと国政への影響は計り知れません。
日本でも朴大統領退陣によって、朴政権下で結ばれた、日韓合意や条約が反故にされるのではないかと警戒の声が上がっています。実際どう動くかはもう少し様子を見ないとなんともいえませんけれども、彼の国との付き合いにはやはり一定の警戒というか距離を置いたものにした方がよいように思いますね。
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