スタートダッシュが全てのトランプ政権
今日はこの話題です。
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1月25日、アメリカのトランプ大統領が、メキシコ国境での壁建設や、内戦が続くシリアなど中東・アフリカの7ヶ国からの入国を制限する一連の大統領令に署名を始める方針であることが分かりました。
ロイター通信によると、大統領令でアメリカへの入国が制限されるのは、シリア、イラク、イラン、リビア、ソマリア、スーダン、イエメン。の7ヶ国で、入国ビザを一時的に停止する内容のようです。更に、数ヶ月間はすべての国からの難民の受け入れを停止し、厳しい入国審査システムを確立するまで維持するとしています。
また、不法移民の強制送還に非協力的な都市への補助金削減なども検討されているようです。
トランプ大統領は、選挙中から壁建設などの不法移民対策は、選挙公約としていたのですけれども、TPP脱退から壁建設と、有言実行、しかも行動が驚くほど早い。ビジネスマンスピードです。オバマ前政権と比べると10倍速くらいに感じてしまう程です。
大統領令とは、大統領が、連邦政府や軍に対して、議会の承認を得ることなく、行政権を直接行使する行政命令のことで、法律と同等の効力を持つとされていますけれども、アメリカ大統領が持っているのは行政権だけで、立法権は持っていません。立法権は連邦議会が持っています。ですから、いくら大統領令を出したとしても、それが実際に行われるかどうかは、連邦議会の承認あるいは立法がなければなりません。
要するに、アメリカ大統領は「こうしろ」ということは出来ても、「どのようにしてそうする」というところまでは指示できないということです。
ですから、たとえば、何某かの大統領令を出したとしても、連邦議会が其の為の予算を付けなければ、その大統領令は行われませんし、また議会が大統領令に反する法律を立法したら、その大統領令はその場でストップしてしまうことになります。
つまり、トランプ大統領が自身が出す大統領令を実行できるかどうかは、連邦議会をきっちりと掌握できるかどうかに掛かっています。
ちなみにTPPについていえば、オバマ政権時代には連邦議会で承認されていませんでしたから、TPPの履行義務もなにもありません。ですから、トランプ大統領のTPP離脱の大統領令も、意思表示という意味合いにしかなりません。共和党が多数を握る連邦議会において、承認前の案件で、さらに承認するなという共和党出身の大統領令が出た以上、そのままお流れになるのが普通ですね。
トランプ大統領は今後もこのような大統領令をどんどん使っていくのではないかと言われていますけれども、其の為には議会の協力をどう取り付けるかがポイントになります。
今のところトランプ大統領は、選挙公約を「そのまんま」大統領令として出しています。いわば選挙という"錦の御旗"がついた大統領令を出しているわけですね。これは議会としても真っ向からは反対しにくい。しかも共和党が多数ですからね。
ですから、選挙公約をそのまま大統領令にできる最初のスタートダッシュで、結果を出せるのかどうか、アメリカ・ファーストが実現できるのかどうか。これがトランプ政権の明暗を分けるのではないかと思いますね。
この記事へのコメント
ちび・むぎ・みみ・はな
Wikiが正しいとは限らないが、大統領は行政府の長なので
大統領令は何もなければ実行されるし、
議会がそれを阻むには逆の法律を制定しなければならない。
法律の制定には手間がかかるかる。
それがオバマ政権時代に議会が後手に回った理由だろう。
通りすがり