潘基文の言い訳

 
今日はこの話題です。

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昨年12月一杯を持って、国連の潘基文事務総長が、2期10年の任期を終え、退任しました。

昨年12月17日の会見では、シリア問題への国連の対応について「アレッポは今では地獄同様だ。なぜこれほどの時間がかかっても解決されていないのだろうか……シリア国民を助ける事に失敗したと述べ、解決のためには「国際社会の団結と情熱が足りない」とコメントしています。

国連事務総長職の立場にある者としては、多分に評論家然というか、当事者意識に欠ける発言のように聞こえます。

2012年のシリア大虐殺ではニューヨーク・タイムズが「潘基文は一体どこにいるのか」と批判されたことも忘れてしまっているかのようです。

案の定ネットでは「お前が無能だからだ」等、辛辣な批判の声が上がっています。

真に「失敗だった」と反省しているのなら、退任後は精々大人しくするのが普通だと思うのですけれども、彼は、次期韓国の大統領選挙については「年が明けたら多くの人と相談したい……韓国のために何ができるかを真剣に考えたい」と出馬の意欲を見せています。太々しいですね。

ただ、国連事務総長は退任直後には他の公職に就くことを慎むよう勧告する規定があります。

これは『1946年決議』と呼ばれているもので、国連設立1年後である1946年1月に採択されたものです。この11条4項に事務総長退任後の去就などに関する内容が記載されています。

それは次のとおりです。
11 (I). Terms of Appointment of the Secretary-General PdfExportPro22

4. (b) Because a Secretary-General is a con-fident of many governments, it is desirable that no Member should offer him, at any rate immediately on retirement, any governmental position in which his confidential information might be a source of embarrassment to other Members, and on his part a Secretary-General should refrain from accepting any such position.

どんな会員国も、少なくとも退任直後(immediately on retirement)には、事務総長に政府の役職を提案しないことが望ましい。彼が持つ秘密の情報が他の会員国を当惑させることもあるためである。事務総長自身もそのような役職を受け入れることを慎むべきである。
残念ながらこの規定には、どれくらいの期間、公職に就いてはいけないのかや、罰則規定も記されていませんから、事実上の努力の目標となっています。ただこの規定を設ける理由として「彼が持つ秘密の情報が他の会員国を当惑させることもあるためである」とありますから、事務総長として関わった懸案事項が収束するまでは、公職につかないというのが常識的な判断だと思われます。

その意味では、遅くとも今年中には行われると見られる次期韓国大統領選への参加は見送るのが順当だと思いますね。少なくとも、自ら「これほどの時間がかかっても解決されていないのか」と述べたシリア問題が今年中に完全解決するとは考えにくい。

この辺り、潘基文氏がどう言い訳するのか、或いはまるっきり無視するのか。何れにしても日本にとっては反日大統領の誕生には変わりないでしょうけれども、事務総長時代に得た秘密の情報を悪用されないよう警戒をしておくに越したことはないと思いますね。

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