荒くれ者マティス来日す

  
今日はこの話題です。

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2月3日、安倍総理は来日したアメリカのマティス国防長官と官邸で会談しました。

会談の概要は、外務省のサイトで公開されていますけれども、その他の報道を見ても、マティス国務長官は日米安保条約第5条の重要性に言及し、日米安全保障条約に基づく対日防衛義務があると明言しました。

更に、尖閣諸島も日米安全保障条約第5条の適用範囲だと述べています。

日米安全保障条約第5条については、以前「日米安保と戦争権限法 」のエントリーで取り上げたことがありますけれども、これは、アメリカ軍による日本の防衛義務を定めた条項です。ただし、その第五条には防衛する対象は、"日本国の施政の下にある領域"という規定があるのですね。

マティス国務長官が尖閣防衛について触れたときにも「尖閣諸島は日本の施政の下にある領域であり」と前段で述べており、日米安保条約第5条を踏まえた発言であることが分かります。

マティス国務長官は会談で「北朝鮮やそのほかの我々が直面する様々な課題に、私としては1年前、5年前と同じく、日米安保条約第5条は重要なものであることを明確にしたい。それは5年先、10年先も変わることはないだろう。日米安保条約に基づく対日防衛義務と同盟国への拡大抑止提供を含め、アメリカの同盟上のコミットメントを再確認する」と述べたそうですから、日米安保を基軸にするという意思を明確にしたといっていいだろうと思います。

更に興味深いのは、上述のコメントの前にマティス国務長官が「政権移行期においてアメリカは日本と歩みを共にする」と述べているのですね。

何気に凄いことをいってますね。要するにトランプ政権に移行完了するまでは、防衛に関しては日本の言う事を聞くと宣言したとも取れなくもありません。

昨日のエントリーで触れましたけれども、トランプ大統領の長女イバンカ氏が「あなたは安倍晋三首相に従っていればいいのよ」と言ったことを少し彷彿させますね。

まぁ、トランプ大統領がずっと主張している在日米軍駐留経費の問題を考えるとどこまで字句通りにとってよいのか疑問が無い訳ではありませんけれども、マティス国務長官は「まずこの地域を外遊したいと希望していた」そうですから、東アジアの安全保障を重要視していることは確実です。

安倍総理も「トランプ政権との間でも日米同盟が揺るぎないということを内外に示すことができることを期待しているし、確信している」と述べています。

であれば、今のうちに日米安保の確認のみならず、事務レベル、軍レベルでの有事対応、連携をガッツリと進めて置くのも悪くないと思いますね。

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