今日はこの話題です……。


2月28日、韓国国防省は在韓米軍の地上配備型ミサイル迎撃システムTHAADの配備先である慶尚北道・星州の土地を交換によって確保する契約を結んだと発表しました。
これは、昨年11月、韓国・ロッテグループが所有するゴルフ場と京畿道南楊州市の国有地を交換することで合意していた件のことなのですけれども、ロッテグループは前日の27日、取締役会を開いて用地の提供を正式に決め、翌28日に正式に用地交換契約を結びました。これにより、THAAD配備が本格的に行われることになります。
米韓米軍は2017年中の配備完了を目指して整備を進める方針を出しており、早ければ5月から7月に掛けて配備される見通しのようです。
この決定に猛烈に反発しているのが中国です。27日、中国の耿報道官は定例記者会見で、「米韓が韓国でのTHAAD配備を進めることは、地域の戦略的なバランスを著しく破壊し、中国を含む域内国家の戦略的な安全利益を著しく損ない、朝鮮半島の平和と安定の維持に不利となる。……中国がTHAADの韓国配備に反対する意思は確固としたもので、必要な措置を講じて自国の安全利益を守り抜く。その結果の責任は米韓が負わなければならない」とコメント。報復も辞さない姿勢を示しました。
そして翌28日、人民日報海外版のSNS、シャコダオは、「韓国にサードを配置すれば、中韓関係は準断交を排除しないだろう……次期政府が両国関係を回復しようとしてもサード問題は不可逆的な決定的事件として残るだろう」と報復を示唆しました。
"準断交"などと、"断交する"と言い切らないところがなんとも言えないのですけれども、一分の話し合いの余地を残しておいてやるという脅しでしょうね。
ただ、中国はもうとっくにその種の嫌がらせを始めています。特にロッテは狙い撃ちですね。
昨年末頃に、120ヶ所近くあるロッテ中国事業所の大半に消防設備点検や税務など多岐にわたる調査を一斉に実施しました。
また、瀋陽市にテーマパークや大型ショッピングモール、マンションなどを備えた「瀋陽ロッテワールド」の建設プロジェクトについても中国当局から、消防安全を理由に工事の中断を命じています。このプロジェクトは2018年の完成を目指して着工する一方、一部の商業施設は営業を始めているとのことですから、ロッテにとっては痛手でしょうね。
けれども、中国が今後"準断交"をするのであれば、ロッテだけで済む筈がありません。中国国内から、韓国と思わせるものを徹底的に排除してもおかしくない。
実際、去年の夏頃から「韓流禁止令」又は「韓流制限令」などと紹介される「限韓令」が始ったと囁かれています。この「限韓令」とは文字通り、韓流コンテンツを中国市場から締め出す措置のことです。
実際10月になってから、中国のテレビから韓国ドラマやバラエティー、韓流タレントがどんどん姿を消していっているそうです。
更に11月に入ると、輸入品にも制限を掛け始め、韓国化粧品の入境を拒否。送り返したのだそうです。
このやり方であれば、もっとエスカレートさせようとすれば他の輸入品にも次々と難癖をつければいいだけです。
その意味では中国のいう"準断交"とは、これからもっと報復するぞ、という宣言のようなものかもしれません。
今は、韓国が報復に遭っているということで、日本からは対岸の火事のように見えるかもしれませんけれども、いつその矛先が日本に向かってこないとは限りません。今の内から、この中国のやり方を分析し、対策を用意しておくべきではないかと思いますね。
この記事へのコメント
金 国鎮
中国は痛いところを突かれたのだろう。
その内に日本の一部政治勢力も中国と同じこと言うだろう。
それは言い換えると韓国の安全保障政策が適切だということです。
韓国の軍事力は自国を防衛する適切な選択をしている。
中国が北朝鮮にどういう政治的もしくは軍事的対応をするかどうかです。
橘
先日この件での支那の実験が進んでいると報道されてましたが…
日本もいつでもやり返せるよう、本気で開発を開始すべきでは?
亡国一直線
従って、今回親北勢力に引っ張られて中国共産党と手打ちにし、米国を裏切れば、韓国は、国家として完全に終了する。
そして、この事実が見えていない韓国人のなんと多いことよ。