ジャイアン中国と半島有事

 
今日はこの話題です。

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1.ジャイアンと名指しされた中国

3月20日、韓国・KBSテレビは「ロッテが中国に開設したロッテマート約20店舗を自発的に閉店した」と報じました。

ロッテは中国国内に99店舗を展開しているのですけれども、3月に入り、中国当局が消防上の問題を理由に67店舗について営業の一時停止を要求。閉鎖に追い込まれています。

今回の閉店はこれらとは別に自主閉店するもので、合わせて87店舗がロッテが中国に持つ90%以上の店舗が閉店となります。

いまだ営業している北京の本店でも21日現在、客はまばら。2階には31ヶ所もあるレジも5、6ヶ所しか使われておらず、客よりも従業員の方が多い有様。本店の3階にはロッテの事務所が入っているのですけれども、早くもロッテの中国撤退を心配し、代金を取り立てに来る商品供給先の代表者が詰めかけているそうです。ある食品供給先の関係者は、「ロッテが今後どうなるのかわからない。代金を回収できたらロッテとの取引はやめる予定だ」とコメントしています。

韓国メディアによると、ロッテの中国業務は毎月1160億ウォン(約117億円)の赤字を出しているそうですから、このままでは残りの営業している店舗もどうなるか分からない状況です。

この中国の対応は、ロッテが在韓米軍のTHAAD配備用の土地を提供したことによる報復だとの見方がありますけれども、まぁあの国のやり方からしてそうでしょうね。

ただ、この如何にも中国流のやり方に抗議した国があります。アメリカです。

3月18日、アメリカのティラーソン国務長官が中国の王毅外相、楊潔チ国務委員と会談し、「THAAD配備の決定をしたという理由から、中国が韓国を虐めているのは非常に不適切だ。THAADは防衛的システムだが、韓国に報復措置を取るなんて大国らしくない」と抗議したと報じられています。要するに、中国に対して、「お前はジャイアンだ」と言った訳です。

更に、ティラーソン長官は北朝鮮の核・ミサイル問題についても、中国は十分な制裁措置を取っておらず、北朝鮮が考えを変えるような圧力を加えるべきだと伝えたとのことです。

また、アメリカは昨年10月に、マレーシアのアメリカ大使を務めていた韓国系のジョセフ・ユン氏を新任の北朝鮮担当特別代表に任命。彼を通じて韓国政府に「アメリカは現在の状態では北朝鮮と対話をする意思がなく、むしろ韓国大統領選挙後、韓国政府が制裁体制を崩すのを懸念している」と伝え、更に次期韓国大統領選の有力候補者サイドとコンタクトを取り、アメリカの立場を伝えているようです。

韓国保守系「正しい政党」のユ・スンミン議員の関係者によると、「トランプ政権の対北朝鮮政策の方向性について説明を受けた。情報収集の観点から韓国の外交政策の基調についていろいろと聞かれた。ユ・スンミン氏も北朝鮮の核問題と関連して強力な制裁が必要だと伝えた」という内容のやり取りがあったようです。


2.半島有事を想定した軍事演習

一方、北朝鮮も黙っていません。

3月20日、北朝鮮は外務省報道官の談話を発表し、アメリカのティラーソン国務長官が対北朝鮮政策の見直しをめぐって、武力行使も排除しない姿勢を示したことについて「われわれが、なぜ核武力強化へ乗り出しているのか、その根源を知らない……企業家出身のアメリカ当局者らが、われわれを驚かそうと考えたなら、それは通じないことを、まもなく知るだろう」と批判。そして、19日に発表した、弾道ミサイルに使う新型の大出力エンジンの燃焼実験に触れ、「世界は実験の成功が、いかなる意義を持つのか、まもなく目にすることになる」と述べました。

実際、22日、韓国国防省は北朝鮮がミサイルを発射したものの、正常に発射されなかったとし、発射台から射出された直後に爆発した可能性があるとの見方を示しました。

また、アメリカ太平洋軍のベンハム報道官も同日、「北朝鮮が葛麻近辺でミサイル発射に失敗したのを検知した。ミサイルは発射数秒後に爆発した模様だ」との声明を発表しています。

この発射されたミサイルについて日米韓各国が分析を急いでいますけれども、このミサイルが、北朝鮮のいう弾道ミサイルに使う新型の大出力エンジンなのかどうかが一つのポイントではないかと思います。北朝鮮の立場からいえば、今の段階で既にアメリカ本土を核攻撃できるのだ、という証拠を見せられるかどうかが自国を攻撃されないための威嚇になるからです。

今のところその試みは失敗に終わったようですけれども、もし、金正恩がアメリカ本土を核攻撃できる力があることを見せるのが、自国を守る唯一の方法だと考えているのであれば、再びミサイル発射実験を行う筈です。

既にアメリカ政府は北朝鮮が数日以内にミサイルを発射する可能性があると分析しています。

国防総省当局者によると、衛星や無人機による監視の結果、ミサイル発射装置の移動が活発化し、日本海に面した東部・元山の施設に貴賓席が建設されていたそうです。

21日、ヨーロッパを歴訪中の安倍総理は、フランスでオランド大統領と会談し、安全保障分野で日本とフランス、アメリカ、イギリスの4ヶ国が合同で演習を行うと発表。4月末にフランスで練習艦隊『ジャンヌダルク』が訪日し、同乗する英米軍も含め、日仏英米4カ国による共同訓練が行われることを明らかにしています。

いきなり4ヶ国の合同演習というのもびっくりなのですけれども、更に注目すべきはその日時です。4月末というのは米韓合同軍事演習が終わった直後です。

つまり、米韓合同軍事演習に続けて、日米英仏の艦隊が日本近海に集結する訳です。筆者にはこれは半島有事に備えての準備のように思えてなりません。

やはり何かが動いているのではないかと思いますね。

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