籠池氏の証人喚問と囮に引っかかった野党

 
今日はこの話題です。

画像

 ブログランキングに参加しています。応援クリックお願いします。
画像「ロシアンルーレットで異世界へ行ったら最強の魔法使いになってしまった件」完結!

3月23日、森友学園の籠池泰典氏に対する証人喚問が衆参両院の予算委員会で行われました。その模様はこちらにアップされておりますけれども、合計13人の議員による尋問が行われました。ただ籠池氏はこれまでの自身の主張や思い込みに近い思いを繰り返すばかりで、それ程多くの新しい証言はなかったように思います。

新しい情報といえば、「安倍昭恵夫人から、『安倍晋三からです』と100万円を受け取った」、「安倍昭恵夫人に国有地の買い上げの条件を長い期間へ変更できないか、携帯で電話した」、「財務省の佐川理財局長の命として、部下の島田さんが『10日間身を隠せ』と言われたと顧問弁護士から伝えられた」、「昭恵夫人からは口止めとも取れるメールが届きました」など、多少個人名が出てきたくらいでしょうか。

籠池氏は民進党の質問にはスラスラと答えていたのですけれども、自民、公明の議員による小学校の設計建設代金をめぐる業者とのやりとりや補助金申請等に関する質問になると、「刑事訴追の恐れがあるのでお答えできません」を連発。この問題は、余程都合が悪いようです。

質問に立った議員の中では、参院での午後の喚問で、自民の葉梨議員、公明の冨田議員の質問が良かったように思います。特に冨田議員の質問には、度々、補佐人に相談していました。

ただ、喚問全体では、国有地が安く売却された経緯は明らかにならず、安倍総理から寄付をいただいたという部分も籠池氏本人の証言のみで証拠が全く提示できないということで、結局何を追及したかったのか、何が問題だったのか少々ぼやけた感があります。

まぁ、安倍昭恵夫人から寄付を受けとったという証言については、昭恵夫人のコメントと食い違っているので、この辺りについて更なる追及の余地があるとは思いますけれども、籠池氏曰く二人きりでの出来事ですから、証明のしようがありません。一方的に自らの主張をするには便利なシチュエーションです。

それに、仮に寄付をしていたとしても、"純粋な"政治家は土地売却に関与していないと籠池氏本人が発言している以上無関係です。従って追及したとしても、何か有益な情報が出てくるとは思えません。寄付したか、してないかの二択。だけど証拠も記録も無いでは、どうにもなりません。結果的にこのネタは、喚問を空転させるための疑似餌、デコイに過ぎないのではないかとさえ思えてきます。

そんなことを追及するくらいなら、「刑事訴追の恐れがあるのでお答えできません」を連発した小学校建設資金に関する部分を行うべきですね。

今回の証人喚問については、何処まで籠池氏が意図していたのか分からないのですけれども、本題と関係のない寄付の話を持ち出したことで、論点を増やし、戦線が拡大したのは事実です。これは、相手の戦力を分散する効果がありますから、追及を受ける方としては合理的な選択です。

都合がいいか悪いのか、この戦線拡大策に野党が喰いつきました。結果としてこれが籠池氏への追及の矛先を分散させ、深い追及をさせなくしました。しかもそのネタが疑似餌、デコイで会った日には、まんまと乗せられたことになります。

これを最初から計算してやっていたとしたら、籠池氏はとんだ喰わせ者ではないかと思いましたね。

この記事へのコメント

  • sdi

    結果として、籠池氏に自己主張を宣伝する場をあたえてしまっただけではないのですかね?
    彼の発言がでたらめであったとしても、それを証明するために必要なタイムラグの間に何が起きるかは以前にコメントした通りです。
    「釣られた」のは野党だけでしょうか?与党もまんまと引っかかったりしてませんかね?
    2017年03月24日 00:55

この記事へのトラックバック