北朝鮮と中国を纏めて水攻め
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4月17日、アメリカのペンス副大統領は、韓国の黄教安大統領代行とソウル市内で会談し、北朝鮮の新たな挑発には「強力で懲罰的な措置」を取る方針で一致しました。
会談後、ペンス副大統領は、「あらゆる選択肢がテーブルの上にある……いかなる攻撃も防ぎ、核兵器や通常兵器の使用には圧倒的かつ効果的に対応する……北朝鮮はトランプ大統領の決意や米軍の力を試すべきではない」と述べました。
そして、中国について「トランプ大統領と私は、中国が北朝鮮に対し適切に対応すると確信している……中国が北朝鮮に対処できないなら、米国と同盟国が対処する」と念を押しました。
中国、北朝鮮双方に圧力を掛ける発言ですね。
これに対し、中国外務省の陸慷報道局長は、同じく17日の定例記者会見で、「あらゆる関係国が火に油を注ぐ行動を避けなければならない……対話による解決が唯一の出口だ」と自制を求めました。そして、「中国は北朝鮮の核問題を生み出した張本人ではなく、鍵を握る立場でもない」と逃げを打ったかのような発言を再びしています。
アメリカに自制を求める癖に、自分は鍵を持ってないと嘯く。何を今更感が漂いまくる発言です。
仮に、北朝鮮のミサイルが黄海に向かって発射されても同じ台詞を吐くのでしょうか。そんなに傍観者を決め込むのなら、アメリカが独自で対応しても文句はいえない筈ですね。
空母二隻を向かわせ、圧倒的軍事力で圧力を掛けるアメリカ。筆者は、秀吉の小田原水攻めを連想してしまいます。しかも、包囲されている北条方には、北朝鮮だけでなく中国も一緒に入っているような気さえしてきます。
というのも、中国が北朝鮮に影響力を行使して、核開発を止めさせることが出来ればよし。できなければ、中国抜きで対応する免罪符を得ることになる。国連安保理で中国がごちゃごちゃ言ったところで、あの時何も出来なかった癖に何を言っているんだと批判されるばかりでなく、安保理決議なしで経済制裁、軍事力行使も止む無しの流れを作ることもできます。少なくとも中国の発言力はぐっと弱まることになる。実に見事ですね。
逆にいえば、今の状況をだらだらと続けていくだけで、中国を政治的影響力をどんどん削り取っていくことさえ可能です。まぁ、アメリカが5月9日を過ぎても、これを続けるかどうかは分かりませんけれども、アメリカにとっては空母打撃群を張り付けておくコスト以外には特に腹は痛みませんからね。
では、北朝鮮の反応はどうか。
17日、北朝鮮の韓成烈外務次官は、BBCのインタビューに「週、月、年ベースで更なるミサイル実験を行う……米国が軍事的手段を活用するほど向こう見ずな態度に出れば、まさにその日から全面戦争を意味することになる」とコメントしました。
随分、威勢がいいですけれども、核実験を行うと言えないあたりが、ビビッている証拠です。それを口にしようものなら、即空爆されると思っているのでしょう。ギリギリのチキンレースを続けるようです。
その一方、北朝鮮の宋日昊・日朝国交正常化交渉担当大使は同じく17日、平壌で記者団に対し、日本人拉致問題などの再調査を約束した日朝ストックホルム合意について「既に無くなった」と述べ、拉致問題に「誰も関心がない」とコメント。更に日本人拉致被害者らの再調査を担当した特別調査委員会も「解体された」と述べたのですけれども、「日本側から要望があれば、人道問題として残留日本人問題に取り組む用意がある……朝鮮半島で戦争の火がつけば、日本に一番被害が及ぶ……日本政府が対北朝鮮制裁を解除すれば、政策変更のメッセージとして受け止める」と水を向ける発言をしています。
これは要するに、日本からアメリカに攻撃しないよう取り成してくれと泣きついたか、或いは、"残留日本人"を調査する、という名目で時間稼ぎをしようとしているのではないかと思いますね。
恐らく、核を捨てることなく体制維持を図る唯一の方法は、核弾頭を搭載した大陸間弾道弾を完成させることしかないと考えているのだと思いますね。それまであと1年なのか2年なのか分かりませんけれども、裏を返せば今現在はそこまでいっていないという傍証になるかもしれません。
日本はこれに乗せられる必要はないでしょう。アメリカが頃合いを見計らって断を下すのはそう遠い話ではないと思いますね。
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