北朝鮮の挑発とカウントダウンへの足取り
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4月5日早朝、北朝鮮が東部の咸鏡南道、新浦付近から日本海に向けて弾道ミサイル1発を発射し、60キロ離れたところに落下しました。
このミサイルについて、アメリカ軍と韓国軍は、北朝鮮が今年2月に発射したSLBMを改良した新しい中距離弾道ミサイルKN15と同じと見て、さらに分析を進めています。
防衛省関係者によると、高度およそ180キロと推定され「弾道ミサイルとしては非常に短い」としています。
今回の発射は、米韓が実施中の合同演習に対抗するとともに、6日から始まる米中首脳会談を前に、ミサイル能力を誇示する狙いがあるとみられています。
無論、これについて、各国は鋭く反応しています。
アメリカのティラーソン国務長官は「北朝鮮がまた新たに中距離弾道ミサイルを発射した。米国はこれまで北朝鮮に関して十分に発言してきており、これ以上、コメントすることはない」とする声明を発表。突き放しています。
安倍総理も記者団に「重大な挑発行為であり、断じて容認できない。強く非難する」と述べ、「さらなる挑発行為の可能性は十分考えられる」とし、米国や韓国と緊密に連携する方針を表明しています。
また、同じく5日、韓国軍合同参謀本部は「無謀な挑発継続は北の政権の没落を早める」との声明で警告し、韓国外務省も「強く糾弾する」との論評を発表しています。ところが韓国政府の声明とは裏腹に韓国の一般国民はそちらに関心が向いていないと伝えられています。
というのも、余りにも度重なる北朝鮮のミサイル発射と核実験に慣らされてしまって、政府の抗議声明も、専門家による分析もいつもの光景として映るだけで、危機意識が薄いようなのですね。
次期大統領選の最大の争点は北朝鮮や統一ではなく、国民生活と経済だそうです。何か「パンとサーカス」を思い起こさせます。危険な兆候ですね。まぁ、日本も長い平和ボケの中にありましたから、人の事はいえませんけれども、戦争が隣で起こるという危機感くらいは持っておくべきだと思います。
目下の所、週末の米中首脳会談に注目が集まっていますけれども、北朝鮮を巡る双方の隔たりは小さいものではありません。
3月8日、国連安全保障理事会は緊急会合を開き、北朝鮮に対する対応を協議したのですけれども、会合で中国は、米韓軍事演習の停止と引き換えに北朝鮮に核開発計画を放棄させることや、THAADの在韓米軍への配備も議題に上げ、交渉で政治解決すべきだと米朝対話を求めたようです。
これに対してアメリカは、「米韓軍事演習は40年間毎年実施されてきた」と主張し、金正恩を「まともな思考ができない人間……信じられないほど無責任で傲慢」と批判しています。
中国は、北朝鮮危機にかこつけて、韓国のTHAAD配備を止めさせるという何とも都合のよい主張をしています。けれども、オバマ政権ならいざ知らず、トランプ政権はオバマ政権のやり方は失敗だったと発言しています。単なる時間稼ぎではもう誤魔化せないと思いますね。
そうでなくても米中首脳会談直前のタイミングで、ミサイルをぶっぱなす訳ですから、中国の言う事を聞く気など毛頭なく、対話で解決は相当に難しいと思いますね。だからこそ、アメリカは対話の時期は終わったとし、これ以上コメントすることはないとしている訳です。
4月4日、アメリカ戦略軍のハイテン司令官は議会上院の公聴会に出席し、北朝鮮の核とミサイルの開発について証言。「北朝鮮は猛烈なペースで、弾道ミサイルや核の実験を進めていて、核弾頭を搭載して、アメリカ本土に届くミサイルは、もはや仮説ではなく、差し迫った危機となっている」と述べています。アメリカ軍はそう見ている訳ですね。
事態は緊迫しています。
4日、在韓日本大使館が黄教安大統領権限代行首相、洪容杓統一部長官、韓民求国防部長官とこの度帰任した長嶺氏の面会を韓国側に要請したことが分かりました。
黄氏には慰安婦像の移転を要求し、統一部と国防部の長官とは北朝鮮核問題などと関連した対応について話し合うためだと伝えられていますけれども、まず間違いなく、北朝鮮問題が本丸ですね。今緊急に会う案件があるとすれば、これ以外に考えられません。
ところが、韓国側は面会には応じないようです。
外交儀礼をすっとばして、いきなり面会を要請すること意味を少しでも考えれば、その重大性が分かりそうなものなのですけれども、一体何を考えているのか。危機意識と統治能力が欠如しているのではないかと疑ってしまいます。
ネットでは、駐韓アメリカ大使が任命されていないから、駐韓日本大使を使って重要なメッセージを伝達にしきたのだという意見も見られますけれども、その可能性は大いにあると思いますね。
詰らない名分に拘って、救いの手かもしれない知らせを悉く撥ね退ける。そうするのは向こうの勝手ですけれども、その結果についてはそのまま受けて戴くしかありません。
日本側も一つ一つ段取りを踏んでいるように見えます。もしも外務省が韓国への渡航制限を出す時があるとしたら、いよいよカウントダウンが始まったと考えるべきかもしれませんね。
この記事へのコメント
sdi
そういう点からみると、北朝鮮の核開発と弾道ミサイル開発は在韓米軍の存在理由になっているため中共の利益にならない、という見方も可能です。
中共が特に北京の中国共産党中央が北朝鮮を見限る、という選択を取ることはありえるでしょう。先日の「白頭正統血統」金正男暗殺は、北京の中国共産党中央の動きに先手を打った、という見解もあります。中共が北朝鮮を見限るか今まで通りこっそり支え続けるか、週末の米中首脳会談でなんらかの回答がアメリカに提示されるのではないでしょうか。アメリカが何等かの行動に踏み切るのはそれからでしょう。
泥田の落武者
tonbi
ソング
東浩紀著者『ゲンロン0観光客の哲学』は人類思想史上はじめて、世界平和を解決した驚くべき内容であった。
日本の知性が世界をリードするのであろう。