対北朝鮮作戦計画5029と作戦計画5030

 
今日もこの話題です。

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4月6日早朝、緊急で日米電話首脳会談が行われました。

この中で安倍総理は、北朝鮮の弾道ミサイルの発射を強く非難した上で「アメリカが『すべてのオプションはテーブルの上にある』との姿勢を対外的に示していることを高く評価したい……アメリカの強い関与を背景に北朝鮮を抑止し、さらなる挑発行動の自制、安保理決議などの順守を強く求めていきたい」と述べ、トランプ政権が北朝鮮に武力行使も排除しない姿勢を示していることを評価する考えを伝えました。

これに対し、トランプ大統領は「すべての選択肢がテーブルの上にある。日本に対する安全保障上の関与を確認し、同盟国日本を100%支える」と、日米韓3ヶ国で緊密に連携していくとともに、日米同盟の強化に取り組むことを確認しました。

両首脳は、中国が北朝鮮からの石炭の輸入停止を今年一杯停止したことについて「それだけでは十分ではない」とう認識で一致。トランプ大統領は7日からの米中首脳会談で、中国に対し、積極的な役割を果たすよう求める考えを示しました。

この日米首脳会談について、菅官房長官は記者会見で「北朝鮮政策について、日米の強固な連携を首脳レベルで確認する、極めて率直で有意義な、中身の深い電話会談だった」とコメントしていますから、相当突っ込んだ内容まで話したものと思われます。

米中首脳会談の直前に日米首脳会談を持ってきたということは、日本の意向も踏まえた上で中国に要求をぶつけるのでしょう。前回の日米首脳会談では、直前に米中首脳電話会談を行い、その後で、例のゴルフ会談になる訳です。

このゴルフ会談でトランプ大統領は東、南シナ海や、サイバー、為替操作といった問題について、習主席の発言を開示しながら、安倍総理に見解を求めたと言われています。本当にそうであれば、トランプ大統領は対中政策について、日本の意見をそれなり以上に尊重しているように見えます。

官邸の慌しい動きを見る限り、やはり重要な情報を伝えられているように思われます。

また、アメリカは更に根回しを行っています。

アメリカ国務省は5日、ティラーソン国務長官が来週12日に、就任後初めてロシアを訪れ、ラブロフ外相らと会談すると発表しました。

ロシア側は、ティラーソン国務長官がプーチン大統領と会談する可能性も示唆していますけれども、国務省は今回の訪問について、アメリカ側の考えをロシアに伝える対話のルートを築くことが目的だとし、シリアやウクライナ情勢、それにテロ対策や北朝鮮への対応などが議題となるようです。

北朝鮮問題についていえば、今週末に米中首脳会談、来週中にロシアとの会談。もう準備を着々と進めているとしか見えないですね。

ところが、これ程緊迫した半島情勢の最中、当事者の一角である韓国が爪弾きにされているように見えることです。

緊急で帰任した長嶺安政在韓日本大使がファン・ギョアン大統領権限代行、ホン・ヨンピョ統一部長官、ハン・ミング国防長官との面会を求めても、格が合わないとか何とかいって受け付けません。

アメリカから少しでも情報が伝達されているのなら、こうした態度はとれる筈がないと思いますけれども、まぁ、軍事作戦計画5027を流出させるような国ですから、最早信用されていないのかもしれません。

勿論、アメリカの北朝鮮に対する作戦計画は5027だけはありません。現在分かっているだけでも、更に二つ、作戦計画5029と作戦計画5030があります。

作戦計画5029は、崩壊対応作戦とも呼ばれ、北朝鮮でクーデターなどによる崩壊で不安定化した場合、韓国軍と 在韓米軍の協議で「北朝鮮の内部混乱」を「戦時」とみなして軍事介入することを想定し、1999年に策定された計画です。

そして、作戦計画5030は、2003年の半ばに韓国防衛よりも北朝鮮崩壊を積極的に促進させるため立案された作戦です。これは、北朝鮮の限定的な軍事資源を枯渇させ、金正日(当時)に対する軍事 クーデターなどを誘発させる事態、あるいは最終的に金正日の「除去」に繋がる雰囲気を醸成させることを狙ったもので、次の五つを柱とします。
1)食糧、水、及びその他の戦時備蓄を枯渇させる目的で軍事演習を実施
2)スクランブルにより貴重な航空燃料を消費させる目的で頻繁な偵察飛行を実施
3)戦略的な偽情報により内部混乱を助長
4)政権中枢の幹部たちの亡命を積極的に支援
5)金正日の資金源を壊滅させる目的で外貨の流入径路を遮断
まぁ、平たくいえば"兵糧攻め"です。これらをみれば分かるとおり、1、5(あるいは4も)については既に、米韓軍事演習や経済制裁等で実施している訳です。

ところがそれでは、北朝鮮の核開発は止まなかった。その原因の一つとして、中国が北朝鮮に物資を送り支え続けたと見られているわけです。今回の米中首脳会談でこの点も議題に上ると見られています。

こうしてみると、アメリカが対北朝鮮に対して策定した計画は、他にももっとあるものと推定されます。その中には核関連施設への限定空爆や、斬首作戦もあるかもしれません。

今月、そして来月前半あたりまでは緊迫した半島情勢が続きそうです。

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