日韓首脳電話会談

　
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5月11日、韓国の文在寅大統領は、安倍総理と就任後初の電話会談を行いました。会談では北朝鮮の核問題への対応などについて議論しましたが、注目されていた慰安婦合意の話題は出たものの、文大統領は再交渉については言及しなかったようです。

文大統領は過去の歴史問題に関し「両国が成熟した協力関係に進むことにおいて、歴史問題などいろいろな懸案が障害にならないよう歴史を直視し、こうした課題に真摯に取り組んでいかなければならない……慰安婦問題を含む歴史問題はわれわれが両国関係を発展させていくことにより、共に賢明に克服することを望む……日本の指導者の方々が河野談話と村山談話、金大中・小渕氏による共同宣言の内容と精神を継承し、尊重する姿勢が必要だ」と主張。

更に「国民の大多数が情緒的に慰安婦合意を受け入れていないのが現実……民間で起きた問題を政府が解決することには限界があり、時間が必要だ……国民の情緒と現実を認めながら、双方が共に努力することを望む」と述べたようです。

実に勝手な言い分です。ムービングゴールポスト再び、ですね。

そもそも、歴史問題が障害にならないように、"最終的かつ不可逆に解決された"慰安婦合意がなされたのであって、合意を履行した日本にとっては既に終わった話です。

情緒的に慰安婦合意を受け入れる受け入れない、というのは韓国の国内問題であって、日本には何ら関係ありません。双方が共に努力するなどとはとんだスリカエで、日本側の努力は完遂しています。後は韓国の努力と履行あるのみです。

韓国が、それに時間を掛けるのは勝手ですけれども、その分、両国関係は停滞するだけです。日本に甘えるのもいい加減にしていただきたいですね。

文大統領は河野談話、村山談話を踏襲しろ、と言っていますけれども、どちらも安倍政権以前に出されたものです。そのロジックでいけば、当然、朴政権の間に結ばれた日韓合意も踏襲しなければならない筈です。しかも、談話よりも重い国家間合意ですからね。ネットでもそのような反論に溢れています。

文大統領は自分の発言の矛盾に気づいていないのでしょうか。それとも分かっていて惚けているのでしょうか。

会談で安倍総理は「慰安婦合意は未来志向の両国関係の構築に向けた基盤であり、着実な履行を期待する」と表明。釘を刺しています。

菅官房長官も10日の記者会見で日韓合意について「国際社会から高く評価され、日韓それぞれが責任を持って実施していくことが極めて重要だ」と再交渉には応じない考えを示し、外務省幹部も「政権交代したから『破棄』とはならない。それが世界の常識だ」と述べています。これについての日本側のスタンスは固まっています。

まずは韓国から合意を履行するアクションを起こさない限り、何も進まないと思いますね。