ファシズム統一国家・朝鮮
今日は感想エントリーです。
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昨日のエントリーのコメント欄で、いとあやし様から「文在寅大統領の本質はファシストだ」という興味深いコメントを戴いたので、これについて。
5月9日、韓国経済新聞論説顧問の鄭奎載氏が、韓国大統領選挙開票状況を生放送するNHKのインタビューで、「国民の多くは今回の弾劾で正義を実現したと思っているかもしれない」とした上で、朴槿恵前大統領の弾劾について「弾劾は韓国の法治を無力化した」と述べました。
鄭氏は「今回の弾劾は不満を抱いた大衆が広場に出て、そこで意見が実現された形……こうした大衆の意見が非常に危険な流れを作り出す。例えば、独裁がある。広場で大衆の意見が前面に出てくれば、政治に非常に危険な流れをもたらす」とコメントし、「退陣を要求する世論に司法当局が従った結果、韓国は今、法治国家として危険な状況だ」と警鐘を鳴らしました。
確かにこれは深刻な状況だと言えます。なぜなら、大衆のいうがままに司法も行政もいくらでも捻じ曲げることが出来るようになるからです。
ファシズムとは、元々「結束」を意味するイタリア語の"ファッショ(fascio)"を由来とし、第1次世界大戦以降のイタリアで、ムッソリーニの政治運動の呼称として呼ばれていたのですけれども、やがて、極右の国家主義的、全体主義的政治形態を示す言葉となりました。要するに独裁政治のことです。
第一次大戦後のイタリアの国民は戦後のインフレーションで生活を破壊され、政府への不信感を高めていました。こうした中で、ムッソリーニがファシスト党を結成し、支配層や中産階級に支持を拡大。1922年に政権を握り、1926年にはファシスト党以外の全党を解散し、一党独裁体制を確立しています。
今の韓国も雇用、企業統治、家庭負債や財政、為替政策などの経済問題を抱えています。特に若年層の失業率の高さは深刻で、OECDの発表によると今年第1四半期の韓国の15~24歳青年層の失業率は10%と昨年第4四半期に比べて0.1ポイント悪化しています。これはOECD加盟国のうち唯一の悪化であり、政府に対する不満を高める要因にもなっています。その意味では、ファシズムを生んだ当時のイタリアと似た状況にあるとも言えます。
丸山眞男は「超国家主義の論理と心理」の中でイタリアやドイツのファシズムは議会制社会下の大衆運動による「下からのファシズム」で、日本のファシズムは軍部や官僚による「上からのファシズム」であったと述べていますけれども、ろうそくデモで、朴槿恵前大統領を弾劾した韓国は「下からのファシズム」に相当すると思われます。
つまり、ある意味で、ムッソリーニが登場してもおかしくない条件が整っていると言えるとも思うんですね。
翻って、北朝鮮を見てみると、こちらはもう言うまでもなく、金正恩による「上からのファシズム」です。だから、もしも、「文在寅大統領の本質はファシスト」であるならば、上か下かの違いはあれども、朝鮮半島はファシズムに向かっているともいえる訳ですね。
とすると、今後、朝鮮半島はどうなるか。
北の金も南の文もどちらもファシズムを目指しているのであれば、その目指す究極の目標は超国家主義に彩られた「統一朝鮮」になると思われます。文在寅大統領は、親北であるのはいうまでもありません。どちらがトップになろうとするかは知りませんけれども、「統一朝鮮を世界最強国家にする」というスローガンでも掲げて、金正恩が上から命じ、文在寅が大衆を扇動し下から煽れば、統一しようという流れにならないとも限りません。
なんとなれば、文在寅大統領が世界で発言力を持つためには、軍事力がなければならないとして、北朝鮮の核開発を水面下で容認し、統一朝鮮の下に核保有しようと考える可能性だって有り得ます。
こうなると、もはや韓国がレッドチーム入りするか云々の次元を超えて、日本は統一朝鮮の脅威に備えなくてはならなくなります。
ファシズムをキーワードにすると、朝鮮半島に「ファシズム統一国家」が誕生するかもしれない、そのことにも少し留意した方がいいかもしれませんね。
この記事へのコメント
白なまず